エクセルで案件管理はできる?便利なテンプレート&おすすめツールを紹介!

Microsoft社が提供する表計算ソフト、エクセル(Excel)。
エクセルを使うと効率よく案件管理できるのか、考えたことはありませんか?
本記事では、エクセルでの案件管理について、具体的なやり方も含めて解説します。
おすすめのツールも紹介するので、案件管理を実施して業務効率を向上させたい人は、ぜひ参考にしてください。
案件管理とは

案件管理とは、営業の進捗状況や顧客情報など案件に関する情報を記録し、可視化すること。
主にデジタルツールを使って行う取り組みです。
営業活動の効率化や情報共有の円滑化、マネジメント精度の向上、成約率の向上などを狙って実施されます。
また、実施することで進捗状況や目標が明確になるため、モチベーションや目的意識の向上にも役立ちますよ。
案件管理の重要性と、エクセルで実施できるかどうかについて、まず確認しておきましょう。
案件管理の重要性
ビジネスで成果を出すために必要な案件管理。
情報共有の円滑化と見える化に大いに役立つという意味でも、重要度の高い施策です。
適切に実施することで、案件に関する事務作業や進捗管理を効率化できます。
さらに、意思決定スピードやチームワークの向上、属人化の防止、業務の改善にもつながりますよ。
業務効率や生産性を高めたいなら、ぜひ実施しましょう。
エクセルで案件管理はできる?
案件管理は、エクセルでも十分に可能です。
むしろエクセルならではのメリットがあるため、多くの企業がエクセルを使った案件管理を実施していますよ。
ただし、本来エクセルは表計算ソフトであるため、案件管理用途での使い勝手や機能性は、高いとはいえません。
データの抽出や自動化には高度な知識が必要なほか、共有にも多少の手間が必要で、効率化にも限界があります。
「快適に案件管理を進めたい」「より高い効果を期待したい」と考えているなら、専用ツールを検討しましょう。
エクセルで案件管理をするメリット
課題もありつつ、多くの企業がエクセルで案件管理をしています。
まずは、エクセルで案件管理をするメリットについて見ていきましょう。
導入費用がかからない
エクセルを案件管理に活用するメリットの1つは、導入費用がかからないことです。
多くの企業では、エクセルが導入済で、すでにPCにインストールされています。
もちろん、新規にPCを購入する場合ならともかく、新たな導入費用が発生しないことがほとんどです。
ランニングコストも発生しないため、ツールに予算を割きたくない場合でも、気軽に利用できますよ。
インストールやサービス加入などの手間が発生しないのがポイントです。
慣れていて案件管理を始めやすい
多くの人が慣れ親しんだツールであることも、エクセルのメリットです。
使い方の教育が基本的に不要なため、教育時間の確保が難しい環境でもスムーズに案件管理を始められます。
メジャーなツールであるぶん、Web上に仕様の詳細や使い方などの情報が豊富にあるのもポイント。
教育コストをなるべくかけず、気軽に使えるツールで案件管理を始めたいなら、エクセルの利用を検討しましょう。
エクセルで案件管理をするデメリット

簡単な案件管理なら十分に対応できるエクセルですが、デメリットもいくつかあります。
次は、エクセルで案件管理をすることのデメリットを確認しておきましょう。
デメリットを知らずに運用をすると効率化できないばかりか、案件管理が上手くいかなくなる可能性もあります。
必ず把握しておいてください。
リアルタイムでの共有ができない
エクセルは、基本的にリアルタイムでの共有ができません。
ファイルにアクセスし内容を閲覧できるのは、ファイルが保存されたPCを使っている1人だけです。
複数人での同時編集ができないため、共有にはファイルの転送が必要といったデメリットもあります。
リアルタイム性やスピード感が重視される職場では、ストレスの原因になりかねません。
クラウドサービスと共有機能の両方を使えば、同時編集・共有は一応可能ですが、制限もあります。
最新のファイルと古いファイルが混在しやすいことに注意が必要ですよ。
基本的にはリアルタイムでの共有に向かないツールです。
マクロの知識がないと自動化が難しい
自動化するためにマクロの知識が必要なことも、エクセルのデメリットです。
マクロとは、作業を自動化するエクセルの機能のこと。
上手く活用すれば、データ・数値の入力や書類の作成などがスムーズになり、とても便利です。
ただし、作成に多少の知識が必要なので、ITのノウハウがない職場での利用は難しいかもしれません。
詳しい人がいて上手くマクロを作成・活用できたとしても、ほかの人が扱えず属人化を招きやすいという問題も…。
自動化できる範囲にも限界があるため、効率化を狙うなら専用ツールを使うことをおすすめします。
エクセルで案件管理をする方法

次に、エクセルで案件管理をする具体的な方法を解説していきます。
エクセルを活用したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
テンプレートを利用する方法
まず、Microsoftが配布しているテンプレートを活用して案件管理をする方法を紹介します。
無事ダウンロードできたら、ファイルを開いて項目を入力します。
売上管理表の場合は「セールス活動表」のシートを選択してください。

顧客管理表の場合は、「顧客管理表」を選択して入力を進めていきます。

必要なデータを入力できたら完了です。
作成したファイルは、ルールを設定した上で管理しましょう。
ルールを定めずに複数人で編集したり、共有したりすると効率のいい管理が難しくなります。
必ず先に決めておいて、ルールを共有してください。
ルールに関しては、「単位や表記を統一する」「勝手にセルを結合しない」などを定めるのが一般的です。
自作する方法
次に、エクセルで案件管理表を自作する方法を紹介します。
はじめにエクセルを開き、新規ファイルを作成します。
シート名に関しては「案件管理」のように、ひと目で分かりやすいものにしておきましょう。
下図のように、管理項目を決めてヘッダーとして入力します。
「No.・案件名・顧客名・担当者」などが一般的です。
「受注確度・営業フェーズ・見込金額・次回のアクション・メモ」も作っておくと便利かもしれません。
状況に応じてカスタマイズしてください。

項目の入力が終わったらセル幅の調節や罫線の設定、塗りつぶしなどを行います。
表として見やすいようにフォーマットを整えましょう。
項目とデータの関係性が一目で分かる状態にしてください。

表としてのフォーマットが完成したら、データを入力するステップです。
入力の形式や表現にバラつきが出ないよう、ルールを定めた上で入力を進めます。

最後に、入力ルールとファイルをほかのメンバーに共有すれば、案件管理表の作成作業は完了です。
より確実にルールの共有するために、ルール確認用のシートを作成するのもおすすめですよ、
エクセルより便利な案件管理ツール3選

せっかく案件管理を実施するなら、使いやすくて機能性にも優れたツールを使いたいもの。
業務効率化を狙うなら、ツールにもこだわりたいですよね。
最後に、エクセルよりも便利な案件管理ツールを3つ紹介します。
Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、世界トップシェアを誇るSFA(営業支援システム)/CRM(顧客管理システム)です。
案件管理機能はもちろん、顧客管理や見込み客管理、ファイル同期・共有、売上予測など多彩な機能を備えています。
また、カスタマイズ性も高いため、会社の規模や業種を選ばずに使えますよ。
とくに幅広く使えるツールを使いたい、多機能なツールを使いたい人におすすめの案件管理ツールです。
kintone
サイボウズ株式会社が提供する、クラウド型のアプリ開発プラットフォーム、kintone(キントーン)。
プログラミング言語を使うことなくビジネスアプリを開発できる、ユニークなツールです。
簡単な操作でアプリを作成できるツールで、自社にマッチした案件管理アプリもスムーズに作成できますよ。
また、情報の一元管理ができるほか、情報共有もスムーズに行えるため、業務効率の向上にも大いに役立ちます。
料金が1ユーザーあたり月1,800円と比較的リーズナブルなのも魅力。
高コスパで機能性にも優れた案件管理ツールです。
Mazrica Sales
Mazrica Salesは、優れた操作性と機能性が人気のSFA/CRMです。
案件管理にカードのドラッグ&ドロップで行う、カンバンボード形式を採用しているのが特徴。
ステータスを簡単に変更できるほか、視認性も高いので案件管理をスムーズに行えます。
過去のデータを使って受注確度や契約額を算出する、高性能なAIを搭載しているのもポイント。
使い勝手と機能性の両方を重視したいなら、ぜひチェックしておきたい人気の案件管理ツールです。
以上、エクセルやほかのツールでの案件管理について紹介しました。
本記事を参考に案件管理を実施して、業務効率を向上に取り組んでみてくださいね。