部門を超えた組織間コミュニケーションの実践方法を解説

組織間コミュニケーションが上手くいかない原因

多くのリーダーや経営者が頭を悩ませる部門を超えた組織間コミュニケーション。

上手くいっていない現状を打破したいけれど、何から取り組めば良いかわからない、原因が分からないという方も多いのではないでしょうか?

本記事では、部門を超えた組織間コミュニケーションの概要や上手くいかない原因、成功させる方法を解説します。

あわせて、重要性や便利なツールなども解説していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

部門間のコミュニケーションとは

部門間のコミュニケーションとは、その名の通り部門をまたいだ人材同士によるコミュニケーションのことです。

部門間でのリソースやノウハウ、情報の共有を目的に行われるコミュニケーションで、生産性の向上や企業の発展には必要不可欠なものだと言われています。

しかし、複雑化した組織では円滑に行うことが難しいものでもあります。

そのため、企業を成長させたい、生産性を向上させたいと考えているなら、しっかりと対策し、円滑にコミュニケーションをとれる環境を整えておくことが重要です。

部門間コミュニケーションが重要な理由

重要性が叫ばれている部門を超えた組織間コミュニケーションですが、ではなぜ重要なのでしょうか?

施策を実施するのであれば、その重要性をしっかりと把握してから行いたいものですよね。

そこで、次は部門を超えた組織間コミュニケーションが重要な理由を3つ紹介します。

組織に一体感が生まれる

部門間・組織間コミュニケーションを促進させれば、組織に一体感が生まれます。

やはり、それぞれの部門・部署が閉鎖的な雰囲気で業務を進めていては、一体感は生まれません。

場合によっては部門の利益だけを優先するような風潮が生まれてしまい、組織の弱体化を招くこともあります。

一方、部門間コミュニケーションが活発な環境であれば、社員同士が関係を深めやすくなり、全体の一体感が生まれやすくなります。

部門をまたいだ助け合い、協力が生まれるシーンも多くなるため、組織の結束力も大いに高められるでしょう。

業務を効率化できる

業務の効率化に大いに役立つことも、部門間コミュニケーションが重要だといわれる理由の1つです。

部門間のコミュニケーションを通してノウハウやスキル、資料などを共有することで、1部門のリソースでは困難な業務であっても、効率良く進められます。

各部署が連携できる環境、得意分野を活かせる環境を構築すれば、課題解決や業務のスピードも大いに向上するでしょう。

重複する業務や不要な外注を防止できるのもメリット。

このように、促進するだけで業務を効率化できるのが「部門間コミュニケーション」です。

新しいアイデアが生まれる

部門間コミュニケーションが活発になれば、新しいアイデアやイノベーションが生まれる確率を高められます。

これは、部門間での意見交換が活発になるため。

やはり、同じ部門同士で話し合うよりも、異なるバックグラウンドやスキルを持つ他部門の人と意見交換を行ったほうが、アイデアやイノベーションも生まれやすくなります。

また、日頃から交流を盛んに行うことで、新しい価値観や考えを迎合する雰囲気が生まれるため、企業全体のクリエイティビティも高まるでしょう。

部門間の連携が上手くいかない原因

部門間のコミュニケーションを促進したい、組織の結束力を強化したいなら、連携が上手くいかない原因を把握することからはじめましょう。

連携が上手くいかない原因を把握し改善すれば、部門を超えた組織間コミュニケーションの成功確率を大きく高めることができます。

代表的な原因は以下の3つ。

  • 他の部門について知らない
  • 目的が一致していない
  • 連携体制が整っていない

ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。

他の部門について知らない

部門間の連携が上手くいかない原因の1つが、他の部門について知らないことです。

こちらは関わる機会がないと起こりうるもので、関わりがないから連携が上手くいかない、そして連携できないから関わらないという悪循環が原因で発生します。

改善する方法としては、コミュニケーションのきっかけとなる機会、互いの仕事を知る機会を設けるのが基本です。

目的が一致していない

目的が一致していない場合も、部門間の連携が上手くいきません。

ここでいう目的とは、目指す成果や業務の目標などのこと。

これらが各部門で一致しておらず、さらに会社の方向性を示す「ビジョン」が浸透していないと、部門同士の利害が相反するシーンが生まれてしまいます。

最悪の場合、「数字を重視したい部門」と「サービスの質や精度を重視したい部門」のように利害が一致しない部門同士が衝突してしまい、社内の雰囲気が悪くなる可能性も。

このようなトラブルを防ぎ、皆が同じ方向を向くためにも、経営理念やビジョンの浸透や目的の調整は必ず行うようにしましょう。

連携体制が整っていない

連携を推進するリーダーや担当者が不在で、さらにルールや制度も制定されていないといった具合に、連携体制が整っていない場合も部門間の連携は上手くいきにくいです。

やはり連携体制が整っていないと、部門間の風通しが悪くなりコミュニケーションも発生しにくくなります

閉鎖的な環境と思考が部門間の衝突の原因にもなりうるので、連携を強化したいなら、早めに体制を整えるようにしましょう。

部門間コミュニケーションを成功させる方法

部門間の連携が上手くいかない原因の次は、部門間コミュニケーションを成功させる方法をチェックしていきましょう。

もちろん、原因の対策だけでもある程度の効果はありますが、この方法を実践すればより部門間コミュニケーションを促すことができます。

最後に、部門間コミュニケーションを成功させる具体的な方法を解説します。

経営目標を浸透させる

部門間コミュニケーションの成功に欠かせないものが、経営目標の浸透です。

経営目標を全体にしっかりと浸透させ、会社の方向性を理解してもらうことで、皆が同じ方向を向いて進めるようになります。

皆で一丸となって目標を達成するという風潮が定着すれば、部門間のコミュニケーションや連携もスムーズに行えるようになるでしょう。

各部門間の利益が相反するといったトラブルが起きにくくなるのもポイントです。

具体的な方法に関しては、定期的に経営層から従業員に説明する機会を設けるのが定番。

また、社内のポータルサイトがある場合はそちらを掲載し、いつでも確認できるようにするのもおすすめです。

社内イベントを開催する

部門間コミュニケーションの促進には、社内イベントの開催も効果的です。

社員同士が新しく関係を築けるような社内イベントを開催すれば、部門をまたいだ関係が生まれやすくなります。

業務よりもオープンな交流ができるのも、社内イベントの魅力の1つです。

自然体で交流を行ってもらえるため、より親密な関係を構築できるでしょう。

職場に対する帰属意識を抱いてもらいやすくなる、リフレッシュできるといったメリットがあるのもポイント。

部門を超えた組織間コミュニケーションが自然に起こる環境を作りたい、社内の雰囲気を良くしたいなら、社内イベントを活用されてみてはいかがでしょうか?

定番の社内イベント
  • スポーツ大会
  • BBQ・会食イベント
  • セミナー
  • 周年記念イベント

社内報で情報を共有する

「他の部門について知らない」という問題を解決し、コミュニケーションを活性化させたいなら、社内報を使って情報共有する方法がおすすめです。

社内報を使って各部門の取り組みや目標、情報などを共有すれば、部門間の相互理解を深められます。

社員の紹介やインタビューを掲載すれば、自然なコミュニケーションが生まれるきっかけを作ることもできるでしょう。

経営目標やビジョンといった、会社の方向性を示す情報を載せられるのも魅力の1つです。

媒体に関しては、これまでは紙媒体が基本でしたが、近年ではデジタルで発行する企業も増えています。

部門移動を活発化する

目的が一致しない、連携体制が整わない状況を打破したいなら、部門移動を活発化させることも一つの方法です。

部門移動によって人材の流動性を高めることで、部門の排他的傾向を解消することができます。

さらに、多面的な視点を持つ人材が増えるため、部門間での利害の不一致やトラブルの防止にも繋がります。

ルールを制定した上で、コミュニケーション能力が高い人材を各部門に配置すれば、部門を超えたコミュニケーションや連携が促進できるのもポイントです。

複数の部門を経験させることで、社員のスキルアップも期待できます。

ビジネスチャットを導入する

部門間コミュニケーションを活性化させたいなら、ビジネスチャットを導入しましょう。

ビジネスチャットとは、個人同士のチャットや複数人でのチャットが手軽に行えるデジタルツールのこと。

このツールを導入し、気軽に交流できる環境を構築すれば部門を超えた組織間コミュニケーションをより活発にできます。

利用の際の心理的なハードルが、電話やメールより低いのも魅力の1つ。

導入・浸透の手間は必要となりますが、部門を超えたコミュニケーションや連携がスムーズに行える環境を作りたいなら、ぜひ導入するようにしましょう。

代表的なビジネスチャットツール
  • Chatwork
  • Slack
  • Microsoft Teams
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

目次