リーダーシップ往復書簡 073
リーダーシップ往復書簡 073
リーダーとなり旗振り役をしていると沢山の役得があります。今回は、その中でも特に2つをご紹介したいと思います。
それは、尊敬すべき優れたリーダーにたくさん出会えることと、他の優れたリーダーから直接的にリーダーシップを学ぶことができることです。
小さい会社など少ないフォロワーであっても、リーダーシップを発揮していると、いろいろな人が他の優秀なリーダーを紹介してくれます。
リーダーシップには地位や立場は関係ありませんから、必ずしもその人が社長というわけではありませんが、リーダーシップを発揮して世の中を良くしたいというリーダーばかりと出会えます。
それぞれ別の夢や目標があるとはいえ、類は友を呼ぶで、リーダーとしての生き方や考え方も近いですし、お互いに励まし合い、切磋琢磨することができます。
また、このような優れたリーダーから直接的にリーダーシップを学ぶこともできます。
「リーダーはリーダーを育てる」という格言のとおり、組織的な地位の力(パワー)などによる影響力がなくとも、優れたリーダーからは、知らず知らずのうちに、より良い影響を受けてしまうのです。
私も稚拙ながらリーダーをしていて良かったことは、メンターとの出会いです。
改めて、最近メンターの方とお仕事をする機会をいただいておりますが、リーダーシップとインテリジェンスのプロフェッショナルさには舌を巻くばかりです。
リーダーシップにおいては、メンターの方の正直さ、真摯さ、情熱的、未来志向、そして、人としての器の大きさ、人間的魅力には感動を覚えます。特に、どうすればこのような愛嬌を身に着けることができるのか。本当に見習いたいと思います。
また、インテリジェンスにおいては、情報分析能力もさることながら、情報収集能力が桁違いです。自分と比較をすると、私は職業的とはいえ猜疑心が強く自己防衛的であるのに対して、メンターの方は誰とでも虚心坦懐に付き合うことができることが、すぐには真似できないなと思わされます。
このような方とご縁をいただいたことは、私の人生における財産だと思いますし、鶏口牛後で、若かりし頃からリーダーシップを発揮していたからだと思います。
リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。
また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!
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【Q.73】
どのようにリーダーは自分の好き嫌いと向き合っているのでしょうか?
<コメント>
優れたリーダーは、マネジメント・スキルを発揮する時には個人的な好き嫌いの一切を排除し、リーダーシップ・スキルを発揮する時には、人としての「あり方」や善悪という次元で、好き嫌いを前面に出しているように思います。
いつものようにマネジメント・スキルとリーダーシップ・スキルに分けて説明をしたいと思います。
「人を管理する」というマネジメントにおいて、決して、好き嫌いのような感情に任せた意思決定はしてはならないと言われています。
フォロワーは、リーダーの掲げる世のため人のためという目標達成のために、リーダーに追従しているわけであって、ただ単にリーダーにかしずきたいと思っているわけではないのです。
特に好き嫌いは感情の代表例であって、人の感情はその場その場のものです。もしこれがリーダーの意思決定として優先されるようになったら、フォロワーは目標達成のために論理的・合理的である建設的な議論をすることができなくなってしまいます。
そのため、多くの場合、マネジメントにおいては、好き嫌いは、忌み嫌うべきものとして扱われています。
一方で、「人を導く」というリーダーシップにおいては、好き嫌いは、必ずしも否定すべきものではありません。
なぜならリーダーシップの本質である誰かに貢献したいという願望の出発点は、好き嫌いだからです。
例えば、輝いている人がいて、このようなキラキラとしている人が「好き」だから、こういう人を増やしたい。困っている人がいて、この人を困らせるような事象が「嫌い」だから、このようなことをなくしたいなど、好き嫌いは、リーダーが掲げる夢や目標の出発時に必ずある感情です。
また、このような好き嫌いは、人々の共感を生みやすいという特徴もあります。リーダーは、多くのフォロワーが共感するような夢を掲げなければなりません。そのため好き嫌いは大事な感情なのです。
それこそ、私が若かりし頃には、好き嫌いどころではなく、メンターの方から「もっと怒りなさい。義憤という言葉を知りなさい。」と言われ、正義感や良心から「怒り」を持ちなさいとまで言われたものです。
※この記事は、2021年2月20日付Facebook投稿を転載したものです。