組織マネジメントとは?メリットや成功のポイントについて解説!

組織マネジメント

「タスクの進捗管理が煩雑になっている…。」

「組織マネジメントでチームメンバーのモチベーションをどう維持したらいい?」

そんな悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。

組織マネジメントにはさまざまなスタイルがあり、活用することでチームの生産性を向上させることができます。

この記事では、組織マネジメントの基本やメリット、スタイルや成功のポイントついてご紹介します。

チームをより効率的に運営したい人はぜひ参考にしてください。

目次

組織マネジメントとは

組織マネジメントとは、人や物、お金などを上手に使って組織全体をスムーズに運営するための活動のこと。

組織マネジメントの大きな目的は、各部署や社員の役割をはっきりさせて仕事を効率よく進めることです。

全体の方向性を定めて実行に移すことで、無駄を削減し目標の達成を促進させることができます。

この仕組みがうまく機能すれば、会社の利益向上や他社にはない強みにつながります。

特に経営者や管理職の方々は、この組織マネジメントをよく理解し、実践することが求められています。

組織マネジメントには3種類ある

組織マネジメントの特徴は以下の3つです。

以下で詳しく解説していきます。

トップダウンマネジメント

トップダウンマネジメントは、上層部が意思決定を決定を下し、それを組織全体に指示して実行させる手法です。

トップダウンマネジメントの強みは、素早い対応力と指示の一貫性です。

リーダーの強いビジョンが組織全体に浸透しやすく、社員の方向性が一致することで、組織としての統率力も高まりやすくなります。

ただし、現場の声が届きにくく、指示待ちの状態になってしまいやすいため、社員の自主性が育ちにくいという課題もあります。

ボトムアップマネジメント

ボトムアップマネジメントは、現場にいるメンバーが意見やアイデアを出し、組織全体の意思決定に反映させる手法です。

この手法のメリットは、現場のリアルな課題や状況に即した判断ができる点です。

経営層が気づかない細部の問題や改善策を現場から提案することで、現実的でより効果的な解決が可能となります。

メンバーが意思決定に関わることができるため、自発的な行動が生まれやすくモチベーション向上につながります。

ただし、意思決定に時間がかかるという課題もあります。

多くの意見を取りまとめる過程で方向性が定まらなかったり、統一感が欠けてしまったりするリスクがあるため、適切にまとめる役が必要になります。

ミドルアップダウンマネジメント

ミドルアップダウンマネジメントは、組織内の中間管理職が主体となり、経営層のイメージと現場の声をつないで全体を動かしていく手法です。

この手法のメリットは、現場と経営層の双方向のコミュニケーションが取れる点です。

経営層のビジョンを現実的に具体化しつつ、現場の声も拾い上げることができるため、組織全体が一体感を持ちながら柔軟に動けるようになります。

また、ミドル層がリーダーとして活躍することで、現場のメンバーの自主性やモチベーションを高め、業務改善や組織力強化につながる効果が期待できます。

一方で、ミドル層に求められる役割が大きくなるため、負担がかかりやすく混乱が生じるリスクもあります。

ミドルアップマネジメントを成功させるには、リーダーシップと柔軟性を持った中間管理職の育成や、組織全体が協力し合う仕組みを作る必要があります。

組織マネジメントのメリット

組織マネジメントのメリットは以下の4つです。

以下で詳しく解説していきます。

一人ひとりに合ったマネジメントができる

組織マネジメントの良さは、社員個々の特徴に応じた対応ができることです。

得意なことや仕事の進め方は人によって異なるため、メンバーのスキルや特性に合わせた指導やサポートをすれば、能力を十分に引き出すことができます。

社員の満足度が上がり、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。

マネジメントの負担を減らす

組織マネジメントを工夫すると、リーダーや管理職の負担を軽減することができます。

仕事の進め方や目標をみんなで共有すれば、方向性が定まりいちいち指示する必要がなくなります。

組織マネジメントをするこで、中間層や現場の自主性を活かすことができ、指示や調整業務を分散させることを可能にします。

リーダーが本来の業務に集中でき、組織全体もスムーズに動かせるため、成果につながりやすくなります。

人材流出を防ぐ

組織マネジメントを行うと、個々の社員が自分の役割や価値を実感できる環境が整うため、社員が辞めにくくなります。

それぞれに適切な評価やキャリア支援があれば、社員のモチベーションが維持されるため、働きがいにつながります。

離職率を下げることで、ベテランの集まった企業となりパフォーマンス向上につながります。

生産性が向上する

組織マネジメントをすることで、組織全体の方向性が明確になり、業務の重複や無駄が減って仕事の効率が上がります。

社員の得意分野を生かせるよう配置することで、個々の能力を最大化することができます。

こういった工夫が、結果的に会社全体の業績アップにつながるのです。

組織マネジメントに役立つフレームワーク「組織の7S」

「組織の7S」とは、マッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱した、組織運営や変革を成功させるためのフレームワークです。

組織の構成要素を「7つのS」で整理し、バランスよく統合することで、組織全体のパフォーマンス向上や問題解決を目指します。

それぞれ詳しく解説していきます。

ハードの3S

ハードの3Sとは、目に見える要素で、比較的定量的・客観的に評価しやすいものを指します。

ハードの3Sは以下の3つ。

1つずつ見ていきましょう!

戦略(Strategy)

戦略とは、会社が掲げる方針や目標を達成するための計画や方向性のこと。

「2年の間に業界で売り上げトップになる」など、できるだけはっきりした目標を決めましょう。

目標を共有することで組織全体の方向性が定まるため、「何をすべきか」が見えてきやすくなります。

市場の変化に合わせた戦略が重要であり、組織全体で共有・実行することが大切です。

組織(Structure)

組織は、会社の仕組みや人の配置のことで、役割分担や階層、意思決定の仕組みを指します。

トップダウン型、ボトムアップ型、マトリクス型など、組織構造によって業務の進め方が異なってきます。

組織作りを綿密に行うことで、全体の連携が強まり情報の伝達が早くなるため、効率が上がります。

システム(System)

システムは、業務をスムーズに進めるための手順や流れのことです。

業務上の制度やプロセス、ルール、ITシステムなどもこの一環。

効率的な業務フローや制度の整備を行うことで、より組織運営が強固なものになります。

業務を標準化することでミスが減り、全体的な生産性の向上にもつながります。

ソフトの4S

ソフトの4Sとは、目に見えにくい要素で、組織文化や人の感情・行動に関連する要素です。

以下の4つの要素がソフトの4Sと呼ばれ、長期的な変革が必要があります。

詳しく解説していきます。

能力(Skill)

能力は、組織全体や個々のメンバーが持つ強みや専門性、技術力のことです。

各社員が持っている専門的な技術や経験は、チーム全体の成果に大きく影響します。

プログラミングやデザイン、マーケティングなど、メンバーが何を得意としているのかを把握しておくことが成功のポイント。

スキルを向上させ、適切に発揮させることで、強い競争力を生み出します。

人材(Staff)

Staffとは、組織を構成する人材やその配置、育成方針を指します。

優秀な人材の採用や、充実した研修制度、それぞれの長所に合った配置を行うことが必須になります。

まずはメンバーがどのような能力(Skill)をもっているのかを把握するところから始めましょう。

人材の質や多様性、適切な配置が組織力を左右するため、組織の基盤となる要素です。

スタイル(Style)

スタイルは、リーダーシップのスタイルや、組織全体の風土を指します。

組織の運営方法や意思決定のスタイルがここに含まれます。

リーダーのスタイルは、チームの雰囲気にも大きな影響を与えるため、「合う」「合わない」が生じやすくなります。

スタイルが優れているかだけでなく、相性も適宜確認するようにしましょう。

共通の価値観(Share Value)

共通の価値観は、組織全体に浸透しているビジョンや文化、理念のことです。

組織のメンバーが同じ目的意識や価値観を共有することで、一貫性のある行動や意思決定ができるようになります。

共通の価値観を持つことで組織のアイデンティティが形成され、社員の結束力やモチベーション向上にもつながります。

組織の成長の際や変革時においても、価値観を共有することで方向性が維持され、目標達成に迷わず向かえるようになります。

組織マネジメントを成功させるポイント

ここからは、組織マネジメントを成功させるポイントについて解説していきます。

主なポイントは以下の4つです。

組織のビジョンを浸透させる

組織のビジョンをしっかり浸透させることは、組織マネジメントを成功させるためにとても大事なこと。

ビジョンが共有されていると、個々のメンバーが一つの目標に向かって主体的に動くことができます。

定期的なミーティングや社内報、リーダーからの発信を通じて、ビジョンや価値観を繰り返し伝えると効果的です。

全員がビジョンを理解してそれに向かって行動することで、方向性が一貫し、チームワークや士気の向上が期待できます。

発言がしやすい環境にする

組織内で、メンバーが自由に意見や提案などをしやすい環境を作ることはとても大切。

現場のリアルな課題やアイデアが吸い上げられ、業務改善や創造的な取り組みが生まれやすくなります。

定期的にミーティングを開くなど、みんなが気軽に発言できる場を設けることが理想的。

また、管理職やリーダーがそれらの意見を尊重しフィードバックを行うことで、メンバーは自分の意見が大切にされていると感じます。

発言をしやすく、意見が拾われやすい文化を作ることがポイントです。

前例のない組織編成・システムにも挑戦する

新しい組織編成やシステムに挑戦することは、組織マネジメントを成功させるための大きな要素。

従来のやり方にこだわらず、柔軟な考え方で新しいアプローチを試すことで、チームの生産性がアップします。

リモートワークやフレックスタイムの導入、成果に基づく評価制度を取り入れるなど、時代や環境に応じたシステムを積極的に取り入れましょう。

メンバーの働き方が多様になり、モチベーションも上がって組織全体の効率化や革新が進みやすくなります。

組織マネジメントの必要性を理解してもらう

組織マネジメントの大切さをみんなに理解してもらうことはとても重要。

メンバー全員が組織マネジメントの必要性を理解し、協力することではじめて機能します。

マネジメントが目指す目的やメリットを明確に伝え、個々の成長や働きやすさにも繋がることを示すことで、仕事への意識が上がり結束力も強くなるのです。

たとえば、マネジメントの基本やメリットを教える研修やワークショップなどを定期的に開催することがおすすめ。

リーダー層だけでなく、メンバー一人ひとりが「組織全体の最適化」を意識することが、マネジメントの成功へと導きます。

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この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

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