弁護士のタスク管理方法は？効率化させるポイントについて解説！

多くの業務を受け持つ弁護士のタスクをどうやって管理するか、悩んでいませんか？

適切にタスク管理すると、事務所内のすべてのタスクを把握できるようになります。

また、GoogleカレンダーやNotionを使うと、簡単な操作でタスク管理できます。

タスクの漏れや遅れを防ぐためには、しっかりとタスク管理することが重要です。

本記事では、弁護士のタスク管理する方法や効率化させるポイントについて紹介します。

ポイントを押さえてタスク管理をすることで、効率的に仕事をできるようになりますよ。

弁護士のタスク管理におすすめのツールについても紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

タスク管理とは

タスク管理とは、仕事を進める上で必要なタスクを洗い出して整理し、優先順位や期限などを設定して管理すること。

適切にタスク管理することで各タスクの進捗状況を把握でき、業務効率化や生産性向上、業務品質の安定を図れます。

やるべき仕事を完遂するためのセルフマネジメントスキルとしても、注目されていますよ。

また、個人だけでなく事務所内やチームでも、タスク管理が有効です。

いつまでに誰がどのタスクを完了する必要があるかが一目でわかるので、ぜひ活用してください。

弁護士のタスク管理が重要な理由

仕事やプロジェクト全般について有用なタスク管理ですが、弁護士にとっては、とくに重要です。

弁護士のタスク管理が重要な理由について、3つに分けて確認していきましょう。

同時に複数の案件を扱っている

同時に扱っている複数の案件を適切に管理・処理する必要がある弁護士にとっては、タスク管理が重要です。

日本弁護士連合会の2023年のデータによると、弁護士1人あたりの民事事件や家事事件の件数は平均3件ほど。

事件数が年々減少傾向にある一方で、弁護士が増加傾向にあるにもかかわらず、足りてはいません。

1人の弁護士が同時に複数の案件を扱わなければならないのが現状です。

また、地域によって偏りがあり、多いところでは、弁護士1人あたり10件もの事件を扱うことも…。

案件ごとに異なる期限や会議日、裁判の日程などを設定していて、どれも正確に把握して対応する必要があります。

タスク管理を行い、取り扱う案件に漏れがないように注意しなければいけません。

多様な業務を遂行する必要がある

弁護士の業務は、法律相談や交渉・裁判・契約書作成など多岐にわたります。

さらに、依頼者の求めに応じて、紛争の防止や解決、権利の擁護などの業務を受けることも…。

依頼者との電話やメールなどの連絡も、もちろんすべて弁護士の業務です。

重要な内容がほかの業務に埋もれたり、メールの確認が漏れたりしないように注意しなければいけません。

1つでも漏らすと取り返しのつかないタスクもあり、信用問題にもかかわってきます。

多様な業務を間違いなく遂行する必要があるので、案件を完遂するため、しっかりとタスク管理することが重要です。

リアルタイムで情報を共有する必要がある

弁護士のタスク管理が重要な理由は、リアルタイムで情報を共有する必要があるからです。

扱っている各案件の状況を常に把握し、必要であればその都度対応することを求められます。

中には一刻を争う依頼者もいるため、事務所に戻ってからでは対応が後手に回り、案件を進めることができません。

だから、タスク管理でも即時性やリアルタイムで把握できることが重要です。

また、弁護士は裁判所に赴いたり、依頼者と打ち合わせしたりといつも事務所にいるわけではありません。

裁判所などの外出先で情報を把握する必要があるため、その場で情報を確認できるタスク管理が重要です。

とくにチームで対応している案件では、常に全員が同じ情報を共有している状況が望まれます。

裁判所や依頼者との打ち合わせ中でも必要な情報を入手できると、より柔軟にかつ効率的に業務を遂行できますよ。

タスク管理のポイント

タスク管理のポイントは、以下の3つです。

ポイントを押さえて、上手くタスク管理を行いましょう。

優先順位をつける

効率的にタスク管理をするためには、タスクの優先順位をつけましょう。

弁護士のタスクは、業務の緊急度と重要度を基準にタスク同士を分類して、優先順位をつけます。

複数の案件を同時進行で、限られた時間内に重要なタスク順に集中してこなす必要があるからです。

たとえば、重要度の高いものからA・B・Cとラベリングしておくと、一目でタスクの重要度がわかります。

重要度が低いものはアシスタントに任せて、専門知識が必要な仕事を優先的にこなすのも、1つの方法です。

タスクの重要度が整理されていると、各案件に適切な時間を割り当てられます。

ぜひタスクの優先順位を目で見てわかりやすく整理してみてください。

タスクを細分化する

効率的なタスク管理のポイントは、タスクを細分化することです。

タスクを細分化すると、必要なタスクが目で把握できるため円滑に仕事に取りかかれます。

また、細分化したタスクは優先順位や緊急度も明確になるので、優先順位をつける際にも役立ちますよ。

ただし、細分化しすぎないように注意しましょう。

細分化しすぎると、重要度や緊急度の高いタスクを見過ごしたり、多すぎて適切な時間を割けなくなったりします。

タスクを適切に細分化することで、ゴールを見据えて仕事できるようになり、効率的にタスクをこなせるはずです。

情報を一元管理する

情報を一元管理して、より効率的にタスク管理をしましょう。

事務所内やアシスタントと情報を共有し、情報をすべて一元化することで、共有漏れを防げます。

情報が分散していると、情報のアシスタントの共有に漏れがあったり、検索時間がかかったりすることも…。

タスク漏れを防ぎつつ効率的に業務をこなすためにも、一元管理は重要です。

タスク状況を一目で把握できるようにして、事務所内の業務効率を向上させましょう。

弁護士のタスク管理を効率化する方法

弁護士のタスク管理を効率化する方法は、以下の通りです。

弁護士のタスク管理におすすめのツール

弁護士のタスク管理におすすめのツールについて、4つ紹介します。

導入を検討するうえで、ぜひ参考にしてください。

Googleカレンダー

Googleカレンダーは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で使用できます。

弁護士のタスク管理にもおすすめのツールです。

パソコンでもスマホでも操作できて、ほかの弁護士や事務所内の職員とも共有できるため情報を一元管理できます。

また、GoogleカレンダーではGoogleドキュメントと連携して会議メモを作れますよ。

GoogleMeetを設定してオンライン会議したりすることも可能です。

さらに、書類の提出期限の管理や作業時間の入力もできます。

依頼者はもちろん、チームメンバーとも日程調整しやすいです。

ぜひ活用して、業務の効率化を図ってみてください。

Notion

Notionは、タスク管理をはじめ、ドキュメント作成やデータベース管理などができる多様な機能を備えたツールです。

タスクやドキュメントなどをweb上で共有でき、案件ごとのタスクやスケジュールなどの情報を一元管理できます。

また、弁護士の複雑なタスク管理にも対応していますよ。

弁護士が自宅や出先で作成した訴状を、事務員が事務所でプリントアウトして職印を押し、提出することも可能です。

共同作業もサポートされているため、弁護士の業務効率化やタスク管理におすすめのツールの1つです。

Microsoft ToDo

Microsoft ToDoは、Microsoft アカウントがあれば誰でも使えるタスク管理ツールです。

画面はとてもシンプルで、画面上に無駄なメニューがないため、初めてタスク管理する人でも簡単に操作できます。

また、パソコンでもスマホでも操作できるので、事務所以外の自宅や出先でもタスクを一目で把握できるのが強み。

さらに、Microsoft 365の有料ライセンスユーザーの場合、Teams・Planner・Outlookと連携可能です。

自分のタスク以外にチームメンバーとの共有にも便利ですよ。

Trello

Trelloは、トヨタのカンバン方式からアイデアを得て作られたツールです。

画面上のボードに付箋のようにタスクを貼り付けて管理します。

タスクの進捗状況が一目でわかるため、弁護士の業務の効率化が図れます。

実際に、アメリカのPalace Lawでは、Trelloを活用してペーパーレス化に成功。

弁護士ごとに作成したボードに各案件やタスクを管理しています。

Trelloを通じてメールや依頼者とのやり取りもデジタル化できるので、ネット環境があればどこでも作業可能です。

また、完全無料のフリープランがあり、個人でも利用する人が多いタスク管理ツールです。

まとめ：情報やタスクを一元管理して効率化する

弁護士のタスク管理する方法や効率化させるポイントについて紹介しました。

弁護士にとってのタスク管理は、さまざまな業務を同時に完遂するために非常に重要です。

依頼者やほかの弁護士とのやり取りも多いので、リアルタイムに情報を共有する必要がありますよ。

タスクを細分化して優先順位をつけ、情報を一元管理することが、効率的なタスク管理のポイントです。

本記事を参考に、ぜひタスク管理を効率的にする方法やおすすめのツールを試してみてくださいね。