法務のタスク管理のひな型とは?業務効率が上がる無料ひな型テンプレート!

中小・中堅企業であっても、コンプライアンス(法令遵守)の徹底が求められる時代になりました。
法務は、企業を取り巻くコンプライアンス(法令遵守)と、リスクマネジメントを担当します。
ここでは法務のタスク管理の無料のひな型(テンプレート)のおすすめをご紹介します!
継続的な事業活動に欠かせない法律に関する法務のタスク。
しかし、法務のタスクは、弁護士や司法書士など難関資格になっており、専門性が高く難しい。
法務のタスクを簡単に実行するには、業務の標準化をしてタスクのひな型を活用するのがピッタリです。
しかし、弁護士に法務のタスクのひな型の作成を依頼したら、多額の経費がかかってしまいます。
そこで本記事では、無料で使える、業務の標準化ができる法務のタスク管理のひな型を紹介します。
法務のタスク(法務業務)とは何か、法務のタスク管理の課題、エクセルで法務のタスク管理を行う際のポイント、法務のタスクひな型がある「スーツアップ」、そして、法務のタスクひな型の紹介について説明します。
- 法務のタスク(法務業務)とは何か
- 法務のタスク管理のよくある課題
- エクセルで法務のタスク管理を作るときのポイント
- 法務のタスクひな型なら「スーツアップ」がおすすめ
- 法務のタスクひな型の紹介
法務のタスク(法務業務)とは?
法務業務は、コンプライアンス(法令遵守)やリスクマネジメントとも言われます。
まずは会社や事業を取り巻く法律を理解して、その後、法務業務を担当する法務部について学びましょう。
中小企業やスタートアップなどの小規模組織の場合、法務部がなく、部署名は管理部や総務部などの名前で、その部長が法務業務を担当を兼務することもよくあります。
会社の法律
会社や事業を取り巻く法律には様々な種類がありますが、ここでは代表的な事例を3つ紹介します。
この3つの法律に限らず、一般的には事業を立ち上げる前に弁護士に相談して、各種法令に違反していないか、気を付けたほうがいい点がないかの洗い出しを行います。
- 会社法
- 金融商品取引法
- 民法
1. 会社法
会社法とは、企業活動を規律する法律で、株式会社や合同会社などの設立、機関設計、株主総会、取締役会やコーポレート・ガバナンス(企業統治)などを規定しています。
会社運営の法律のルールとして、経営者・株主や従業員すべてに関わる重要な法律です。
会社法によって、企業は設立されて、取締役会や株主総会などの基本的なルールも全てこの会社法に定められています。
2. 金融商品取引法
金融商品取引法とは、投資家保護と金融市場の健全化を目的とする法律で、開示制度、インサイダー取引など不公正取引の禁止や金融機関に関する制度などを規定しています。
上場企業や未上場で株主数が多い会社は、株主とのやりとりを定める金融商品取引法を守らなければなりません。
金融商品取引法には、上場企業の適時開示やディスクロージャーなどIR(インベスターリレーションズ)に関連する事項も定められています。
3. 民法
民法とは、個人や法人の権利・義務を定める法律で、契約書作成にも深く関わる法律です。
会社は法人と呼ばれることから分かるとおり、民法の適用を受けます。
会社が商品・サービスをお客様に売って対価を得るということも、会社とお客様の間で売買契約を締結することによって成り立っています。
民法は契約、債権や物権など企業取引において幅広い法律関係を規律します。
- 贈与契約 財産を無償で与える契約
- 売買契約 財産を有償で譲渡する契約
- 交換契約 財産と財産を交換する契約
- 消費貸借契約 金銭などを借りて返す契約
- 使用貸借契約 無償で物を借りる契約
- 賃貸借契約 有償で物を借りる契約(例:賃貸マンション)
- 雇用契約 労務を提供し報酬を得る契約(例:アルバイト)
- 請負契約 結果に対して報酬を支払う契約(例:工事など)
- 委任契約 法律行為の代理などを無償または有償で任せる契約
- 寄託契約 他人の物を預かる契約
- 組合契約 共同で事業などを行う契約
- 和解契約 一定期間、金銭などを定期的に給付する契約
- 終身定期金契約 紛争を解決するための契約
一般的な法務業務
法務は、主に契約書の作成、係争対応を行う、会社や事業に関する法律の担当です。
すべての企業活動は、社会のルールである法律の中で行うことになります。
そのため会社がお客様や協力会社とやりとりする場合も契約を締結することになりますし、その都度、法務がチェックを行うことになります。
代表的な法務業務には、以下のような業務内容があります。
- 契約書に関する法務業務
- 株主総会や取締役会に関するに関する法務業務
- 訴訟や登記などの法務業務
1. 契約書に関する法務業務
法務で代表的な業務は契約書に関する法務業務です。契約書の作成、確認や締結をします。
契約書とは、契約内容を明文化し、取引の合意事項や義務・権利を証拠として残す法的文書です。
契約トラブル防止やコンプライアンス対応のために、企業間取引で広く活用されます。
2. 株主総会や取締役会に関する法務業務
多くの会社は、株主総会や取締役会などの機関決定で意思決定を行います。
法務は、株主総会や取締役会の事務局となり運営を行い、議事録の作成を行います。
なお、小規模な会社では、取締役会は設置しない場合もあります。
3. 訴訟や登記などの法務業務
法務部は、訴訟や登記などの法務業務も行います。
法務部は、弁護士事務所と連携して訴訟の対応をします。
また、司法書士事務所と連携して登記の対応をします。
法律の専門家と連携して、会社のコンプライアンスとリスクマネジメントを実現します。
中小企業やスタートアップなどの小規模組織の法務業務
中小企業やスタートアップなどの小規模組織の場合は法務部がなく、部署名は管理部または総務部の名前で、部長が法務担当を兼務していることも多いです。
具体的には、財務以外にも、経理、経営企画や法務などを担当している場合が多いです。
- 帳簿作成など経理の業務が含まれる場合
- 経営戦略立案など経営企画の業務が含まれる場合
- 契約書確認など法務の業務が含まれる場合
1. 帳簿作成など経理の業務が含まれる場合
経理は、日々の入出金や記帳などの決算書(財務諸表)を作成するための業務です。
金融機関や投資家とコミュニケーションを図る際にも、必ず過去の決算書の提出は求められます。
そのため、場合によっては、自身で決算書の作成をしたり会計顧問と連携をしたりする必要があります。
2. 経営戦略立案など経営企画の業務が含まれる場合
経営企画は、経営戦略、収益シミュレーションやKPI管理シートなど、経営者のサポートを行う業務です。
中小企業やスタートアップでは、一般的に経営企画部門がありません。
そのため、金融機関や投資家とコミュニケーションを図るために、財務担当が経営戦略立案を行います。
3. 契約書確認など法務の業務が含まれる場合
法務は、契約書作成・リーガルチェック、登記、訴訟、知的財産管理や株主総会対応など、会社の法務全般に関する業務です。
中小企業やスタートアップでは、一般的に法務部門がありません。
そのため、金融機関や投資家とコミュニケーションを図るために、司法書士事務所や弁護士事務所と連携しながら財務担当が法務の実務を行います。
法務のタスク管理のよくある課題
法務のタスク管理は、専門性が高い法律知識が必要とするため、様々な課題が発生します。
ここでは特によくある3つの課題を紹介します。
法務の専任担当者を配置できない
法務のタスク管理のよくある課題は、相当な規模の会社にならなければ専任担当者を配置できないことです。
法務の業務は専門性が高いです。また、小規模な会社だと担当者を常勤させるまで業務量がない場合もあります。
そのため、部署名は管理部や総務部の名前で、部長が財務担当を兼務していることも多いです。
法務業務が会社によって異なる
法務業務といっても、ビジネスモデルは会社によって全く違いますから、各社によって関連してくる法律は異なります。
法務のタスク管理のよくある課題は、法務業務が会社によって異なることです。
会社によっては、特定の業法に関する知識が必要な場合もありますので注意が必要です。
法務業務はチームで行う
法務のタスク管理のよくある課題は、法務業務は一人で行うのではなく複数のメンバーで実行するということです。
そのため、法務のタスク管理のチームには、外部の司法書士事務所、特許事務所や弁護士事務所などの外部専門家も含まれます。
To Do管理のように、一人だけで法務のタスク管理ができればいいというわけではありません。
エクセルで法務のタスク管理を作るときのポイント
エクセルを使って法務のタスク管理を作成する際には、いくつかのポイントに注意することで作業効率を大幅に向上させることができます。
事前に入れたい項目を整理しておく
法務のタスク管理を作成する前に、管理したい項目を整理しておくことが重要です。
例えば、大項目・中項目、タスク名、業務内容、責任者、担当者、期限など、必要な情報を決めておくことで、あとから追加する手間が省けます。
また、何を重視するかを明確にすることで、表の見やすさや使い勝手が向上します。
共同編集ができるようにしておく
複数のメンバーで法務のタスク管理を行う場合は、エクセルの「共同編集」機能を活用しましょう。
クラウドにファイルを保存することで、誰でもリアルタイムでデータを確認・編集できる環境を整えることができます。
特に複数の人が同時に作業を行うケースでは、データの整合性が保たれやすくなります。
OneDriveやGoogle Driveといったクラウドストレージを利用するのがおすすめです。
社内で言葉を統一しておく
法務のタスク管理を効率的に進めるためには、社内で使用する言葉や表現を統一しておくことが大切です。
大項目・中項目、タスク名や業務内容などのキーワードを統一することで、データが混乱しにくくなり、スムーズな法務のタスク管理が可能になります。
エクセルで法務のタスク管理を作るときの作り方
エクセルを使った法務のタスク管理の作成方法を解説します。
業務一覧表を作成して、グループ分け(グルーピング)を繰り返して、チームのメンバーが誰でも簡単に把握できるようにします。
新しいエクセルシートを開き、上部に項目名を入力します。
例えば、大項目・中項目、タスク名、業務内容、重要度、責任者、担当者、期限などです。
必要に応じて、緊急度、進捗度、始期や備考なども入力可能です。
業務一覧表に法務のタスクの入力します。
具体的には、日次、週次、月次、四半期、年次とありとあらゆる法務のタスクを入力します。
ここでは、法務部にある、法務のタスクを網羅して入力することです。
ポイントは、今やっていないとしても、本来はやったほうがいいタスクについても書き出すことです。
入力した法務のタスクを、大項目・中項目ごとにグループ分けします。
また繰り返し行うタスクは定型タスクとします。
繰り返し行う定型タスクと、1回だけ行う非定型タスクにグループ分けしましょう。
法務のタスクひな型なら「スーツアップ」がおすすめ

もしエクセルで法務のタスク管理を1から作るのが面倒だと感じる場合、テンプレートが既に用意されているツールを使うのがおすすめです。
経営支援クラウド「スーツアップ」はそのようなツールの一つで、あらかじめ用意された法務のタスクの無料のテンプレートがあり、初心者でも簡単に使い始めることができます。
「スーツアップ」の法務のタスクは、東京市谷法律事務所が制作・監修しており、安心にお使いいただけます。
カスタマイズの必要が少なく、時間を節約できるのが大きな魅力です。
スーツアップのメリット
- 法務のタスクのひな型はもちろん、初心者でもすぐに使える無料テンプレートが多数揃っています。
そのため、専門知識がなくても導入可能です。 - 各種設定があらかじめ組み込まれているため、エクセルの複雑な操作を覚える必要がありません。
- カスタマイズも可能で、自社の業務に合わせた法務のタスク管理を簡単に作成できます。
スーツアップはこんな人におすすめ
- エクセルでの法務のタスク管理を簡単に始めたい人
- 法務のタスク設定に自信がない人
- 初期投資を抑えつつ効率的な法務のタスク管理を目指したい人
法務のタスク管理のおすすめ無料テンプレート
スーツアップにはあらかじめ法務のタスク管理に便利な無料テンプレートが豊富に揃っています。
ここでは売買契約、不動産売買契約、業務委託契約、委任契約及び投資契約の法務のタスクのテンプレートを紹介します。
また、取締役会、臨時株主総会や定時株主総会など会社の機関に関するタスクのひな型についても紹介します。
売買契約の法務のタスクのひな型

売買契約の法務のタスクのひな型は、商品の売買について、対象商品の内容、売買代金、支払時期や引渡方法など契約書に記載事項のチェック項目があります。
あらかじめ売買契約書に記載する内容をリスト化しておくことで、相手側とのコミュニケーションが簡単になります。
不動産売買契約の法務のタスクのひな型

不動産売買契約の法務のタスクのひな型は、不動産の売買について、登記の確認、現地確認やローン利用の有無など契約前の調査のチェック項目があります。
また、対象不動産の特定、手付の有無、売買代金、支払時期、ローン条項や所有権の移転時期など契約書に記載事項のチェック項目があります。
あらかじめ不動産売買契約書に記載する内容をリスト化しておくことで、相手側との交渉が簡単になります。
業務委託契約の法務のタスクのひな型

業務委託契約の法務のタスクのひな型は、業務内容の確認、対価の決定や納期の決定など契約前の調査のチェック項目があります。
また、委託業務の内容、業務委託費の金額、業務委託費の支払方法、成果物の特定、成果物の引渡方法など契約書に記載事項のチェック項目があります。
あらかじめ業務委託契約書に記載する内容をリスト化しておくことで、相手側とのコミュニケーションが簡単になります。
委任契約の法務のタスクのひな型

委任契約の法務のタスクのひな型は、業務内容の協議、業務委託料の協議、支払条件や支払方法など契約前の調査のチェック項目があります。
また、業務内容、業務委託料、支払条件、支払方法、業務の完了、検査や再委託の可否など契約書に記載事項のチェック項目があります。
あらかじめ委任契約書に記載する内容をリスト化しておくことで、相手側との交渉が簡単になります。
投資契約の法務のタスクのひな型

投資契約の法務のタスクのひな型は、発行事項の決定、割当方法の決定、投資者の選定や投資者の株式買取請求の検討などのチェック項目があります。
あらかじめ投資契約書に記載する内容をリスト化しておくことで、相手側とのコミュニケーションが簡単になります。
会社の機関の法務のタスクのひな型

スーツアップには、取締役会、臨時株主総会や定時株主総会など会社の機関に関するタスクの無料テンプレートが豊富にあります。
法務のタスクは、契約書の作成だけではなく、会社の機関の事務局も行います。
ここでは取締役会、臨時株主総会や定時株主総会の法務のタスクひな型について紹介します。
取締役会の法務のタスクのひな型
取締役会とは、会社の経営方針や重要事項を決定する意思決定機関で、複数の取締役で構成されます。
法務部は取締役会の法務のタスクのひな型を使うことで効率的に業務を実行できます。
臨時株主総会の法務のタスクのひな型
臨時株主総会とは、必要に応じて年1回の定時株主総会とは別に開催される株主総会です。M&Aや役員の選任など急な議決事項を決議するために開催されます。
法務部は臨時株主総会の法務のタスクのひな型を使うことでスムーズに業務を遂行できます。
定時株主総会の法務のタスクのひな型
定時株主総会とは、会社が年に1回、事業年度終了後に開催する株主総会です。計算書類の承認や役員の選任などの重要事項を決議するために開催されます。
法務部は定時株主総会の法務のタスクのひな型を使うことで簡単に業務を行えます。
まとめ
法務のタスク管理は、専門性が高い法務の業務の効率化に役立ちます。
会社のビジネスモデルが確立していれば、イレギュラーな契約書は少ないものです。
法務のタスクひな型を活用することで、業務の標準化ができ、より効率的なリスクマネジメントが可能になります。
法務のタスク管理を簡単に行いたい場合には、エクセル以外にも専用ツールの導入を検討しましょう。
特に「スーツアップ」などの法務のタスクの無料テンプレートが用意されているツールは、効率よく法務のタスク管理を始められる点が魅力です。
チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。