大企業ではなく、中小企業やベンチャー企業における「プロ経営者」とは。
株式会社スーツでは、当社に所属する「プロ経営者」が、企業価値評価が時価総額100億円以下となる中小企業やベンチャー企業に対して経営支援を行う経営支援事業を展開しています。
「プロ経営者」 × 中小企業・ベンチャー企業
当社の「プロ経営者」が、最先端の法律、会計及びマーケティングなど経営ノウハウを駆使し、企業価値向上の最大化を行います。「プロ経営者」とは、会社経営に関する知識があることはもちろん、“修羅場の経験”があり、人間力に優れ、リーダーシップを発揮し、ステークホルダー全てに影響力を与え、企業価値向上を果たすことができる人物のことをいいます。
※ 上記段落の下線箇所は、本稿のために追記。
本稿では、当社が考える、中小企業・ベンチャー企業の企業価値向上を果たすことができる「プロ経営者」像について記載をしたいと思います。
大企業ではなく、中小企業やベンチャー企業における「プロ経営者」とは
もしオーケストラの指揮者に例えるならば、「楽団員集め」からスタート!?
大企業と中小企業・ベンチャー企業を経営していく際の一番の違いは、ヒト・モノ・カネなどの経営資源が社内にあるかどうかです。
本稿のカバー写真にはオーケストラの写真を選びましたが、もし中小企業・ベンチャー企業の経営者をオーケストラの指揮者に例えるならば、その指揮者は、いきなりコンサート・ホールで演奏はできないでしょう。まずは楽団員を集めるところからがスタートになります。もしかすると指揮者にも関わらず、オーケストラの演奏ができるコンサート・ホールを探したり、楽団の活動資金を集めたりしなければならないかもしれません。
もし私が大企業の経営者ならば、手堅く、まずは社内にある経営資源の効率化から入るでしょう。経費削減、オペレーションの改善やシステム導入など経営合理化は、どのような企業であれ、ある程度の再現性が望めます。そのため、多くの企業の場合、経営合理化を通じて、営業利益を創出することができます。
それに対して、中小企業・ベンチャー企業の経営者は、そもそも社内に経営資源がないわけですから、経営合理化による営業利益の創出は望めません。中小企業・ベンチャー企業の経営者は、外部より経営資源の獲得をして来なければ始まらないのです。
ベンチャー・エコシステムにおいて、ベンチャー企業が、ベンチャーキャピタルなどから資金調達をした場合、ステークホルダーの方々から「資金調達おめでとう!」と言われるにはこのような訳があります。この調達資金によって、やっと経営陣が多くの時間を費やし議論を重ねた経営戦略が実行できるようになり、事業のスタートラインに立てるようになるのです。
中小企業・ベンチャー企業の経営者は、外部から獲得してきた貴重な経営資源を用いて、売上を上げていき、組織を作っていくことが求められています。
中小企業・ベンチャー企業では、マネジメント・スキルよりも、リーダーシップ・スキルが重要
私たちは、マネジメント・スキルを経営管理など「人を管理するスキル」、リーダーシップ・スキルを主体性・夢や共感など「人を導くスキル」と定義し、大別して説明しています。
マネジメント・スキルは、分かりやすくいうと、経営学修士(MBA)で教えるようなマーケティング、オペレーション、サプライチェーン・マネジメント、アカウンティングやファイナンスなどの経営管理、つまり「人を管理するスキル」のことです。
これに対して、リーダーシップ・スキルは、「やり方」ではなく「あり方」について、リーダーのあるべき行動様式など「人を導くスキル」のことです。
なお、スキルと表現をした理由は、スキルである以上、学びさえすれば、たとえ先天的な能力のように思われることの多いリーダーシップであったとしても、再現性のある科学的なアプローチで、誰でも後天的に身に着けることができると考えているからです。
前述のとおり、中小企業・ベンチャー企業の経営者は、外部からの経営資源の調達が求められます。
その際に、必要になるスキルは、「人を管理するスキル」であるマネジメント・スキルよりも、夢や共感の力で、より多くの人を巻き込むことができる「人を導くスキル」であるリーダーシップ・スキルなのです。
<マネージャーとリーダーの違い>
マネージャーは管理し、リーダーは変革する。
マネージャーは現状を受け入れ、リーダーは現状に挑戦する。
マネージャーは管理して人を動かし、リーダーは心に働きかけて人を動かす。
マネージャーは数字を追いかけ、リーダーは未来を目指す。
マネージャーは目先のことを考え、リーダーは長期的な視野を持つ。
マネージャーは組織を優先し、リーダーは人間を優先させる。
マネージャーは複雑さに対処し、リーダーは方向を示す。
マネージャーは正しく手続きを処理し、リーダーは正しいことをする。
経営全般において合格点を取って、初めてアウトプットが効率化される。
中小企業・ベンチャー企業の経営者は、大企業の経営者と比べリーダーシップ・スキルが求められるからと言って、マネジメント・スキルが不足していいということではありません。
上の図をご覧ください。企業の経営戦略(ビジネスモデル)、マーケティング・営業、オペレーション(カスタマーサクセス)、テクノロジー及び管理部門の5項目を、100点満点で、五角形のレーダーチャートにしました。
経営効率を考えると、このうち一つの項目でも落第点があると、それがボトルネックになってしまって、企業活動のパフォーマンスは著しく低下します。
例えば、経営戦略が優れていて、マーケティングも機能し、しっかりと集客できていたとしても、オペレーションがメタメタではお客様は離れていってしまいます。また、ビジネス面が優れていたとしても、管理部門が弱ければ、適時適切なファイナンスをすることができず、ビジネス面をさらに伸ばすチャンスを逸してしまうかもしれません。
経営者には、幅広い経営の知識が求められます。
特に中小企業・ベンチャー企業の経営者ならば、マネジメントチーム内に、COO、CFO、CMOやCTOなど、いわゆる「CXO」が全員が揃っていないことが多く、幅広い職責が求められます。事業も管理も両方とも社長が行っている「中小企業のオヤジ」は沢山存在するのです。
その場合、特定の経営課題について全く知識がないでは、経営効率が著しく落ちてしまいます。
私たちは、中小企業・ベンチャー企業の「プロ経営者」ならば、少なくとも経営全般において合格点を取るだけの知識と能力がなければならないと考えています。
中小企業・ベンチャー企業の「プロ経営者」。それは実務能力が高く、強いリーダーシップを持った人材。
私たちは、中小企業・ベンチャー企業の「プロ経営者」とは、経営全般において実務能力が高く、なおかつ、多くの人を夢や共感の力で巻き込むことができる強りリーダーシップを持った人材だと考えています。
大企業ではなく、中小企業やベンチャー企業における「プロ経営者」の醍醐味は、それこそ一人の力で、飛躍的に企業価値を高めることができることだと思います。
中小企業やベンチャー企業には、社内政治で争う価値のある経営資源も社会的な名誉もありませんから、社内政治をやる人もいません。そういった社内のゴタゴタや手続きがない代わりに、真摯にお客様と向き合うこと、経営と向き合うことができます。
「プロ経営者」というと大企業の海外の著名MBAを取得したハイキャリアなグローバル経営者を思い浮かべるかもしれませんが、中小企業やベンチャー企業にも「プロ経営者」が求められています。
発展途上にある中小企業・ベンチャー企業において、夢を広げて、まだ見ぬお客様、取引先や投資家などを巻き込みながら、仲間集めをしていく。非常にやりがいのある仕事だと思います。
当社では、聴衆が感動する素晴らしい演奏だけでなく、楽団員集め、コンサート・ホール探しや運営費集めなども積極的に取り組める、リーダーシップあふれるオーケストラの指揮者を探しています。