「仕事の属人化」をなくすタスク管理の極意

 

本稿は、小さく始めて大きく稼ぎ、人生を謳歌するスモールビジネス経営者の知られざる生き様に迫る番組「ぼくらのスモールビジネス」に、ゲストとして当社代表の小松が出演した回について、各人の発言の主旨を変えずに、読みやすいようにテキスト用に再編集したものです。

 

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<パーソナリティ>
アンティークコインギャラリア代表 渡辺 孝祐
WEB/デジタル領域のプロジェクトマネージャー 齋藤 実帆

<ゲスト>
株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

(前回)第3回 組織の隠れた損失が毎月100万円?

 

【まとめ】

  • スーツアップのお勧めの運用方法は、定例会議のその場でタスク設定を行うこと。
  • 目標はチームのタスクの見える化を実現すること。そのためには、手間であったり時間を割いたり、何かしらのコストをかけなきゃいけない。
  • 定例会議のその場でみんなで入力するわけだから、定例会議さえ開催されていれば仕組みとして維持できる。
  • 定例会議でタスクのチェックをすることは、多くの時間を要することなく運用できる。
  • 定例会議でタスクの設定をすれば、部下が成長する。
  • より良い会社にしていかなきゃいけないとなると、「チームで働くということは何なのか?」とか「実際は人件費がかかっているから、その労働生産性を上げよう」というのはやるべき。
  • とにかく、このチームのタスク管理という仕組み、マネジメントシステムを会社全体で維持し続けるということが大事。
  • スタッフの労働生産性の管理をしっかりするとお金が残る。残ったお金や労働時間は前向きなところに使うことができる。
  • 会社全体でみんなで協力しようという気持ちになったら、良い商品とかサービスの提供ができる。
  • 仲間と働く、チームで働くからには、タスクの見える化をすべき。
  • 本来は組織で働くということは「1+1」を2じゃなくて3にも5にも10にもするということ。そのためにはタスクの見える化をして、チームのメンバーがそれぞれ何をしているのかを分かるようにしなければならない。
目次

7.「仕事の属人化」をなくすタスク管理の極意

パーソナリティ 齋藤 実帆(以下「実帆」といいます。):タスク管理ツール「スーツアップ」の運用方法のお勧めはありますか?

ゲスト 小松 裕介(以下「小松」といいます。):お勧めしている運用方法があります。まずは会社のコミュニケーションをしっかりと定義してもらうことです。具体的には定例会議の設定をお勧めしています。

大企業だと、会議が形式化とか空洞化してしまっていて、「みんなでとりあえず集まっているけど、この会議はやる意味があるんだっけ?」みたいなのが沢山あって、「会議の数を減らしましょう」となっています。ただ、私が見てきた中小企業、スタートアップやスモールビジネスの場合だと、そもそも会議をやっていない。だから、先ほどのような「1 on 1で実は指示が出てた」なんていうのは、定例会議を週に1度でも実施していたら、指示の重複はなくなるわけです。

なので、その定例会議の整備をやりましょう。それで「タスクの設定・更新も、この定例会議でやってください」とお勧めしています。理由は簡単で「みんな、ちゃんとタスク入力をしておいてね」で運用できるのであれば、苦労はないんです。

パーソナリティ 渡辺 孝祐(以下「孝祐」といいます。):あぁ、その場で入力していくんですね!

小松:そうですね。目標はチームのタスクの見える化を実現することです。そのためには、手間であったり時間を割いたり、何かしらのコストをかけなきゃいけない。

今、私がお勧めした定例会議のその場でみんなでタスク設定をする。これは一見、非効率に思いますよね?本当はみんなが勝手に入力してくれれば、もっと効率良くできるじゃないですか。ただ、非効率かもしれないけど、これであれば運用が持続するのです。だって、定例会議のその場でみんなで入力するわけだから、定例会議さえ開催されていれば仕組みとして維持できますよね。

タスクの見える化が実現してしまえば、みんな働きやすいので、みんなが「ちゃんとタスク設定をやり続けた方がいいよね」と思うし、チームのタスク管理が当たり前になる。タスクの見える化が当たり前にまでなってしまえば、コストも下がるし、売上も上がるし、雰囲気も良くなる。そのため、会社は、タスク管理の導入・定着に集中して取り組むべきなんです。

なのに、多くの会社の社長や幹部社員は、どうでもいいタスクに関する入力項目を沢山設定して「業務効率を上げたいから、しっかりと自主的に入力するように!」と言っていなくなる。その結果、スタッフみんなの心は折れてしまって、誰も入力しなくなってしまう。

私たちはこの問題と向き合って、とにかくかんたんに、続けられるタスク管理を実現したいよね、という話をしてますね。

孝祐:これは、例えば、オンラインなりオフラインでみんなで集まって、最初10分から15分の間、「みんなで、ひたすらタスクの入力をしましょう」みたいなタイムを設けるみたいなカンジですか?

小松:そういうやり方でもいいと思いますし、上から順番に見ていきながら「コレどうなっている?コレどうなってんの?」という確認方法でもいいと思います。「孝祐さんは、この仕事が終わったんですね。」「実帆さん、この仕事は?じゃあ終わった。新しいのを担当してね」とか、「Aさんコレやってないのね。大変そうだから、Bさんちょっと手伝ってあげて」とか、定例会議のその場で指示をするイメージです。

これを1週間に1度の定例会議でやったとしても沢山の時間はかからないです。多くの場合、実際には大幅なタスクの進捗・更新はありませんから。

孝祐:1週間じゃそんなに進まない。

実帆:そうですよね。タスクの数も大したことないですよね。

小松:そのとおりです。日常で実行されていく大半のタスクは、いわゆるルーティン・ワークで、予め決まっているタスクです。だから、そこではあんまりトラブルって起きないんですよ。それ以外の非定型のタスクであれば、1週間で物凄い進捗があるということもありません。なので、私の経験では、定例会議でタスクのチェックをするというのも、そんなに多くの時間を要することなく運用できます。

孝祐:ちなみに、ファシリテーター、司会は社長がやるべきですか?

小松:経営のレイヤーであれば社長がやるべきだと思いますが、各部署であれば部長でいいと思いますね。

孝祐:タスクに関しては、僕は管理される方が楽だなと思っています。「コレやってください」「はい!」とか、「コレあんたどうなってん?」「はい!すいません。やります」の方がいいなと。

実帆:タスク設定には向き・不向きもありそうですよね。

孝祐:「コレやって」とは言うけれども、いつまでにとかは「ニュアンスで決めておいて」って言いたくなっちゃう。

実帆:やることはみんなで決めるとしても、スケジュール管理や役割分担が得意な人は、また別な気もしますね。

小松:そうかもしれませんね。私が言ったこのやり方が良い点は部下が成長するんです。上司は、こうやって思考していて、タスクのヌケモレのチェックをやって、「コレはAさんがやってね。コレはBさんがやってね。」というのをその場で見せる。マネジメントの一番大事なところを見せてるので、部下が育つ。これを一緒に続けていれば、その人は課長になれたり部長になれたりするマネジメントスキルを身につけることができる。

実帆:なるほどなるほど。

孝祐:めちゃくちゃいいじゃないですか。でも、なんだろうな、この詰まる感じ。今やろう!オッシャ!にならないこの気持ちは何なんだろうなと思う。

小松:それはシンプルに、孝祐さんが稼ぎ過ぎてるからですね。笑

孝祐:いやいやいや・・・。

小松:先ほどの日本人の話と同じで、「コレやっておいて」でも回るんだったらそれでいいじゃないかというのがどこかにある。孝祐さんみたいな大富豪だったら、ちゃんとやらなくてもいいじゃないですか。

ただ、より良い会社にしていかなきゃいけないとなると、「チームで働くということは何なのか?」とか「実際は人件費がかかっているから、その労働生産性を上げよう」というのはやるべきだと思うんですね。

実帆:孝祐さんのところは社員数も二人だし・・・。

孝祐:いや、増えたんですよ。一昨日入ったんですよ。

実帆:4人目?子供のように言っちゃったけど。笑

孝祐:なんで、僕含めて今フルタイム4人います。

実帆:それはやった方がいいよ。

孝祐:そうなんですよ。そろそろちゃんとやらないとマズいな感はありますね。

実帆:みんなで集まって、みんなでワイワイやるカンジでもいいんじゃないのかね?変にリーダーシップを取ろうとしなくてもいいのかなと思って。だって苦手でしょ?

孝祐:うーん。「何かいつまでにコレやってね!」みたいなのは苦手かもしれない。段取りとかは・・・。

実帆:こういう社長がおります。

小松:大丈夫です。こういう社長がほとんどですよ。

孝祐:こういう社長ばっかりだと思います。

小松:だから日本の社長は、マネジメントが弱くて、リーダーシップだけと言われていますね。「コレをやりたい!」、「こっち側に未来があるんじゃないか」で、あとは営業の話が得意な社長さんがほとんど。多くの社長は、会社組織や一緒に働く仲間の話はしないですからね。外交活動としては当たり前ではありますが、「うちの会社はマネジメントシステムもしっかりできています」という話よりは「コレを買ってください」という人ばかりです。

実帆:なるほど。

孝祐:こういうのは右腕みたいな人が仕切ってくれると凄いありがたいなと思います。

実帆:そういうのもアリなんですかね?

小松:アリですね。極端な話を言うと、タスクの見える化さえされていれば、管理職など特定の人じゃなくても、誰か気づいた人がタスクの設定や変更をすればいいんですよ。繰り返しですが、とにかく、このチームのタスク管理という仕組み、マネジメントシステムを会社全体で維持し続けるということが大事なんです。

ただ、組織論で考えると、社長がマネジメント・管理の仕事の全てを手放すことはできないんですよね。入力作業を担当者に作業させることはできたとしても、「コレはいつまでですか?」とか「担当者は誰ですか」とか最後の意思決定は社長からは切り離せないですね。

実帆:そうですよね。だって、会社がどういう方向に行くのかを決めるのが社長だし、その結果どういうタスクが生まれるのかも社長の思考から生まれますもんね。

小松:本来はそうですね。

実帆:だって。

孝祐:頑張ります。

8.タスク管理ができれば良い会社になる!

孝祐:タスク管理ができてないと相当ヤバいということが分かってきたんですけど、タスク管理ができるようになった会社は一体どうなるんでしょうか?ハッピーな方もお伺いしたいですね。ぜひ教えてください。

小松:さっきの逆ですね。

タスク管理ができるようになると、まず無駄なコストがなくなります。最近分かりやすいのでよくこの話をするのですが、上司が部下に対して「コレやっといて」とやると、部下がタスクの内容を考えてくれて、適当な品質で、適当な期日、例えば2週間後までにやってくれるとします。もしこのタスクをちゃんと期日設定して「来週の水曜日までにやってください」と言ったとします。これだけで約30%の期間短縮です。

何を言いたいかというと、それぐらい指示する方も、指示をされる方もお互いに楽なんです。期限を指示しない。このたった一言を言わないと、社長も部長も深く考えなくていいですし、それこそ部下も期限を指定されないで自分のペースでできるわけですから楽なんです。

ただ、それってやはり労働生産性が低いよね、ということなんです。そのスタッフの労働生産性の管理をしっかりすると、ちゃんとお金が残ります。残ったお金や労働時間は前向きなところに使うことができる。

次に、売上が上がるし、最後に会社の雰囲気が良くなる。売上が上がる話は、実は会社全体の雰囲気が良くなる話に絡んでいます。会社全体でみんなで協力しようという気持ちになったら、良い商品とかサービスの提供ができるのです。

この話はロジカルに「だから売上が上がるんです」という話ではないのですが、ちゃんとタスク管理ツールを導入して、タスクの見える化が実現して、困ってる人がいたら「大丈夫?」「タスクの期限を守るために、コレは私が手伝いますね」とかができるような会社になって、売上が上がらないわけがない。

実帆:そうね、めっちゃわかる。

小松:私はチームのタスク管理は筋トレだとかランニングだとかに近いものだと思っています。世の中には様々な会社があると思うのですけど、どのような事業であれ、仲間と働く、チームで働くということは、ちゃんとタスクの見える化をするってことなんだと思うのですよね。

実帆:間違いないと思います。結局、隣の人がこの作業をやってるから、私はそれをやらなくていいんだ、というだけでも安心するんですよね。アレもコレもやらなければいけないけど、隣の人がコレをやっていた、というのを知っているだけで、なんか自分の作業に集中できるんです。もしその隣の人がその仕事を上手くできないでアップアップだったら「そのタスクを手伝おうか」みたいに分担できる。なんか本当にそれだけな気がするんですよね。

小松:そうですね。本来は組織で働くということは「1+1」を2じゃなくて3にも5にも10にもするというのが醍醐味なんだと思うんです。そのためにはタスクの見える化をして、チームのメンバーがそれぞれ何をしているのかを分かるようにしなければならないと思っていますね。

実帆:だって!

孝祐:頑張ります。

9.お知らせ:ぼくスモのリスナー特典

孝祐:小松さん、2度目のご出演をいただきありがとうございました。

実帆:3度目もあるといいですね。

孝祐:そうですね。次は上場した時とかですかね?

小松:そこは、もうちょっと刻んでもらえると。笑

孝祐:実帆さん、いかがでしたか?

実帆:身に染みたね。私はどちらかというとみんなにタスク設定して渡さないといけない立場なので。なんか上を見ても下を見ても「あーあー」みたいな感じで。

孝祐:ザ・中間管理職。

実帆:役職はないんだけど。そういう立ち位置なのね。なので、身に染みました。

小松:チームのタスク管理はいきなり完璧になりませんし、完璧を目指すと辛くなっちゃうので、緩くやってください。

実帆:そうですね。緩くやろう。孝祐さん、どうですか?

孝祐:そうですね、僕も緩くやっていこうと思いました。何かこうピシっとやらなきゃいけないと思っていて、勝手に脳内で自滅していたなと思いました。とりあえず、スーツアップを開くという、そのワンクリックから緩く始めていければいいのではと思いました。

小松:ありとうございます。スーツアップには、無料お試し30日がありますのでご活用ください!

実帆:無料お試しの期間はいつまでなんですか?

小松:ずっと無料お試し30日やっています。気軽にスーツアップに触ってもらえればと思います。清水の舞台から飛び降りる覚悟でみたいな話ではなく、「隣の人のタスクの状況が見えると楽だよな。その方が働きやすいよな。」というぐらいの気持ちで使ってもらえると嬉しいなと思っています。

実帆:ちなみにスーツアップは料金はいくらですか?

小松:10名以下の場合は、一人当たり月額500円です。

孝祐:やすっ。

小松:11名以上の場合は、一人当たり月額1,080円です。

実帆:孝祐さんの場合、4人だから月2,000円。

孝祐:やすっ。

小松:別途タスクが設定できないとか、そもそも経営戦略を立案しなきゃいけないとか、そういった場合はコンサルティングもお受けしています。孝祐さんのような大富豪の方は、当社のコンサルティング・サービスと共に、スーツアップを使ってもらえるといいなと思っています。

孝祐:ちなみに、ぼくスモもリスナーに何か特典はありますか?

小松:じゃあ、リスナーの皆さんには僕が教えます。

実帆:それすごい。

孝祐:だってそれ、何10万の価値じゃないですか?

小松:本当はコンサルティング・サービスは高いのですけど、ぼくスモのリスナーの皆さんには、2024年6月末までの期間限定で、お問い合わせに「ぼくスモ聞きました」とご連絡いただければ、私自らタスク設定の仕方をお教えします。

孝祐:すごいぞ。ラジオみたいだ。小松さん、2週にわたってありがとうございました。

小松:ありがとうございました。

孝祐:番組をお聴きの皆様、この番組「僕らのスモールビジネス」では、Xでのハッシュタグ「ぼくスモ」で感想・質問の投稿をお待ちしております。ぼくは平仮名、スモは片仮名です。投稿いただけたら、番組で取り上げさせていただきます。また、SpotifyやApple Podcastなどでのレビューもお待ちしております。特にApple Podcastでコメントをいただけると、泣くほど嬉しいです。励みになります。ぜひよろしくお願いいたします。

というわけで、本日もありがとうございました!

 

【関連ブログ】
1.スーツアップで実現する全社タスク管理の導入・運用方法
2.チームで働くとは何か ~ 全社タスク管理を行うべき10の理由 ~
3.優秀なビジネスパーソンの定義は「凡事徹底」ができる人に変わった

【ぼくらのスモールビジネス「ほとんどの人が『タスクを正しく設定できない』のはなぜか」】第1回 ほとんどの人が「タスクを正しく設定できない」のはなぜか
第2回 チームの労働生産性を上げる魔法のタスク管理ツール
第3回 組織の隠れた損失が毎月100万円?
第4回 「仕事の属人化」をなくすタスク管理の極意

※ 「経営支援クラウド」「Suit UP」及び「全社タスク管理」は株式会社スーツの登録商標です。

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この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

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