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ぼくらのスモールビジネス「伊豆シャボテン公園を再生!企業再生のプロが出来るまで」後編

 

 

本稿は、小さく始めて大きく稼ぎ、人生を謳歌するスモールビジネス経営者の知られざる生き様に迫る番組「ぼくらのスモールビジネス」に、第13回ゲストとして当社代表の小松が出演した回(【13-2】伊豆シャボテン公園を再生!企業再生のプロが出来るまで)について、各人の発言の主旨を変えずに、読みやすいようにテキスト用に再編集したものです。

【13-2】伊豆シャボテン公園を再生!企業再生のプロが出来るまで
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<パーソナリティ>
アンティークコインギャラリア代表 渡辺 孝祐
WEB/デジタル領域のプロジェクトマネージャー 齋藤 実帆

<ゲスト>
株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

 

「伊豆シャボテン公園を再生!企業再生のプロが出来るまで」 前編はこちら

 

3.企業再生で辛いこと、嬉しかったこと

 

パーソナリティ 渡辺 孝祐(以下「孝祐」といいます。):伊豆シャボテン公園の企業再生も乗り込んだ形ですよね?

 

第13回ゲスト 小松 裕介(以下「小松」といいます。):そうですね。当時、親会社が伊豆シャボテン公園の運営会社の株式を100%保有していましたので、親会社から乗り込んで立て直しをしました。

 

孝祐:最初から社長だったのですか?

 

小松:いいえ、違います。私は実はシャボテン公園の運営会社は専務と会長しかやってないのですよ。もちろん、企業再生の中核部分はやっています。企業再生の途中で、伊豆シャボテン公園の運営会社の親会社、つまり新卒で入社した映画会社の上場会社の代表取締役社長になってしまったので、運営会社自体は社長をやらず、会長になってしまったのです。

 

パーソナリティ 齋藤 実帆(以下「実帆」といいます。):なるほど。

 

孝祐:上場会社の社長をしながら、伊豆シャボテン公園の会長を兼務した、ということですか?

 

小松:はい。最初は、親会社の社長室長をやっていた時に、伊豆シャボテン公園の運営会社の専務取締役になりました。途中から上場会社の取締役になって、兼務して、運営会社の代表取締役専務の時期もありました。その後、上場会社の代表取締役社長になって、運営会社の代表取締役会長になりましたね。

 

孝祐:上場会社の社長をやっていた時はいくつの時ですか?

 

小松: 30歳ぐらいの時なので、もう10年以上前ですよ。

 

実帆:若っ。

 

孝祐:そんな人います?

 

小松:創業者以外ではあんまりないですよね。いろんな人に「なんで、そんなに早く出世したのですか?」と言われるので、いつもこう答えるのです。「私が偉くなったのではなくて、たまたま上がいなくなったのです」と。元々、映画を作りたい若者だっただけなので、全く意図したキャリアではなかったのです。

 

実帆:今思えば辛かったこととかありますか?

 

小松:辛かった時は、先ほど申し上げた通信会社の役員をやっていた時に、部下が詐欺にあってしまって、会社の資金繰りが非常に厳しくなった時ですね。これに限らず、企業再生の案件では、会社が存続できないと思ったことが何回もありますよ。

 

孝祐:会社が詐欺にあったってことですか?

 

小松:とある大手企業の部長が悪い人で部下が騙されてしまいました。それで会社の資金繰りが厳しくなってしまって。当時、私も若いから「とにかく会社の資金繰りをどうにかしなきゃ」って、焦って。そうしたら、体調が悪くなって。それこそ電車に乗れない時期がありましたよ。

 

孝祐:出勤できない。

 

小松:会社を休みはしなかったのですが、電車に乗るとお腹が痛くなるとか熱が出るとかありました。一番酷い時はシャワーが痛いという時期もありました。普通はシャワーを浴びるぐらいではストレスを感じないじゃないですか?ストレスがコップでなみなみとしているような状況なので、シャワーが痛いという時期があって「社会に戻れないかも」と思った時期が1年ぐらいありますね。最終的に体調が治るまで3年ぐらいかかりましたね。ただ、そこからはずっとハッピーですよ。

 

実帆:慣れたってことでしょうか?

 

小松:心の折り合いがついていなかったのでしょうね。当たり前ですけど、自分の力でコントロールできないことが人生には沢山あるじゃないですか。当時は私も若かったから、それこそ何でもできるんじゃないか、経営者としてやらなきゃいけないと勘違いをしていた。でも、自分の力だけではどうにもならないこと、お金の問題だとか、経営の仕事をやるとそういうのが沢山あるのですけど、解決不可能な問題に直面したときにどうすればいいのか。そこの折り合いがついてなかったから辛かったのでしょうね。

 

孝祐:自分でどうにかしようとして苦しんでしまったということでしょうか?

 

小松:そうですね。難しいですよね。経営者だから責任感を持って、会社組織の問題もどうにかしようと思わないといけない。その責任感を持って努力をした上で、できなかったことも受け入れなければならない。ここを乗り越えて、心の折り合いがついたというのは私の人生にとって良かったことだと思っています。

 

孝祐:確かに。折り合いですよ。

 

実帆:どうやって折り合いをつけたのですか?

 

小松:不思議な感覚ですが、例えば会社や社員のために仕事を一生懸命やる、やらなければならない、というのと、「無理な時もあるよね」というある種の諦めが両立できるか。無理な時もあるけど、やらないといけないよね。これを両方持てるかどうかですよね。スモールビジネスや中小企業で会社経営をしていると「これは会社の存続が難しいかも」と思う時もあると思うのです。だからといって、やらなくなっちゃ駄目だし、投げちゃいけないですよね。同時に、上手くいかない場合の覚悟も持たなければならない。それでなければ精神的にも追い込まれてしまいます。でも、そのときに一生懸命になって会社経営をしていると、不思議と誰かが助けてくれるということもあります。こういうのは大事な経験かなと思います。

 

 

実帆:逆に、最高に嬉しかった思い出とかはありますか?

 

小松:そうですね、嬉しかったことも沢山ありますよ。企業再生とか会社のバリューアップをしていると、会社全体が一体感を持って良くなっていく経験ができます。これは本当にやめられなくなるなと思います。

 

実帆:へえ、楽しそう。

 

小松:最初に会社に行った時は、みんなの気持ちもバラバラです。それこそ、経営者として会社に乗り込むと、皆さん「お手並み拝見」なわけですよ。最初は「この若者を経営者にして大丈夫なの?」というところからスタートです。それが徐々に「みんなで一緒にやりましょう」となって「こうなったら、もっと良くなるんじゃないか」となる。みんなで侃々諤々に議論して、その結果、お客様から評価されるとか、メディアから注目されてくる。そういった事例が出てくると楽しいですよね。

 

孝祐:なるほどね。一体感出てきて、結果も出てきて、テレビに映って。

 

小松:そうですね。楽しいですよね。

 

孝祐:「うちの職場がテレビ出たよ」、「父ちゃん、頑張っているよ」と言えるし。

 

小松:スタッフのみんなが「うちも家族から言われちゃって」とか。そういう話を聞くのは嬉しいです。

 

孝祐:小松さんが伊豆シャボテン公園を再生して、数字的な話をすると、売上がどうとか利益がどうとか、ビフォーアフターはいかがでしょう?

 

小松:ビフォーアフターでいうと、上場会社なので情報開示されていますが、当時、グループ売上の大半が伊豆シャボテン公園の売上だったのですが、連結決算では赤字だったのです。それを黒字化して、2期連続で黒字にし、黒字基調の会社にしましたね。これも情報開示されていますが、伊豆シャボテン公園では、私の時に、入園料を上げることとシステム投資の意思決定をしています。未来に向けた次の布石を結構やりましたね。

 

孝祐:はい。第2回目では、小松さんの伊豆シャボテン公園の企業再生の具体的なエピソードをお伺いしてきました。ありがとうございます。次回は伊豆シャボテン公園の次の小松さんのトラックレコードともいえるVAZのお話。VAZって、皆さんご存知ですかね?YouTuber事務所。

 

小松:プロダクションですね。

 

孝祐:プロダクションって言うんですか?業界最大のUUUMのような業態ですかね。それを実は企業再生された経験を持っている小松さんなのですが、ここ最近のことですよね?

 

小松:そうですね。2020年秋から2022年1月まで、1年ちょっとやっていた感じですかね。

 

孝祐:そのあたりのお話もお伺いできたらなと思いますので、第3回また楽しみにしてください。では、また来週。よろしくお願いします。

 

実帆:ありがとうございました。

 

小松:ありがとうございました。

 

孝祐:番組をお聞きの皆様は、ぜひフォローお願いします。TwitterやYouTubeでも発信しておりますので、ぜひチェックください。Twitterではハッシュタグ #ぼくスモ で感想や質問をお待ちしております。では、今日もありがとうございました。

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第5回へ続く)

 

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