エクセルで工数管理する方法を解説!
プロジェクトの進捗管理でお悩みではありませんか?
エクセルを活用すれば、その悩みを解決できるかもしれません。
「工数管理でエクセルは難しそう…」そう感じている方も多いでしょう。
でも、ご安心ください。実は、エクセルを使った工数管理は、ITに詳しくない方でも簡単に始められるんです。
この記事では、エクセルを使った工数管理の基礎からコツまでをわかりやすく解説します。
エクセルで工数管理をしたいと考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
工数管理とは
プロジェクトの成功には、適切な工数管理が欠かせません。
工数管理とは、プロジェクトの各タスクにかかる時間や人員を把握し、効率的に管理することです。
エクセルを使った工数管理は、初心者でも取り組みやすく、多くの企業で活用されています。
工数管理をする目的は以下の通りです。
- プロジェクト全体の進捗状況の見える化
遅れや問題点を早期発見ができ、対策を考えられます。
- 正確な見積もりの実現
過去のデータ分析による将来のプロジェクト工数の予測精度向上になります。
- ワークライフバランスの改善
残業の削減や限られた時間内での効果的な業務が可能になります。
エクセルで工数管理をするメリット
エクセルを使って工数管理を行うことには、2つの大きなメリットがあります。。
コストがかからない
エクセルで工数管理を始める最大のメリットは、コストの削減です。
多くの方が日常的に使用しているエクセルを活用するため、新しいソフトウェアの購入費用がかかりません。
社員の多くがエクセルの基本操作に慣れているため、新しいツールの学習に必要な時間も最小限に抑えられます。
これにより、導入コストと学習コストの両方を大幅に削減できるのです。
フォーマットを自由に調整できる
エクセルのもう一つの大きな利点は、フォーマットの自由度が高いことです。
プロジェクトの規模や特性に合わせて、工数管理表を柔軟にカスタマイズできます。
例えば、小規模なプロジェクトではシンプルな表を、大規模なプロジェクトではより詳細な情報を含む複雑な表を作成できます。
グラフや図表を簡単に追加できるため、視覚的にわかりやすい資料を作成することも可能です。
エクセルで工数管理をするデメリット
エクセルを使った工数管理には多くのメリットがありますが、同時にいくつかの課題もあります。
これらのデメリットを理解することで、より効果的な工数管理の方法を選択できるでしょう。
共有がしにくい
エクセルの大きなデメリットの一つは、チーム内での共有がしにくいことです。
多くの場合、エクセルファイルは同時編集ができないため、リアルタイムでの情報共有が難しくなります。
例えば、プロジェクトメンバーが各自の作業時間を入力する際、一人が編集している間は他の人が更新できません。
これにより、最新の情報を常に把握することが困難になり、進捗管理に支障をきたす可能性があります。
集計に手間がかかる
もう一つの重要なデメリットは、大規模なプロジェクトや複数のプロジェクトを管理する際に、データの集計に時間がかかることです。
エクセルは個々のプロジェクトの管理には適していますが、多数のタスクや長期間にわたるデータを扱う場合、処理速度が遅くなったり、ファイルサイズが大きくなることがあります。
例えば、月次や四半期ごとの報告書を作成する際、複数のシートやファイルからデータを集める必要があり、この作業に多くの時間を要することがあります。
エクセルで工数管理をする方法
エクセルを使って効果的に工数管理を行うには、WBS(作業分解構成図)とガントチャート(グラフで示す工程管理図)を組み合わせる方法が効果的です。
これらのツールを使うことで、プロジェクトの全体像を把握しやすくなり、進捗管理も容易になります。以下に、具体的な手順を説明します。
まず、プロジェクトを成功させるために必要なタスクを洗い出し、それぞれの担当者を決めます。この段階では、以下の点に注意しましょう。
- プロジェクトの目標を明確にし、それを達成するために必要なタスクを列挙します。
- 各タスクの所要時間を見積もります。
- タスクの優先順位や依存関係を考慮します。
- チームメンバーのスキルや経験を踏まえて、適切に担当者を割り当てます。
この作業を丁寧に行うことで、後のWBSやガントチャート作成がスムーズになります。
WBSは、プロジェクトの全タスクを階層構造で表現したものです。エクセルでWBSを作成する手順は以下の通りです。
- 新しいシートを開き、全体の罫線を引き、A列プロジェクト、BCD(セルを結合しして中央揃え)列にタスク、E列に担当者を入力します。
- B2C2D2にそれぞれ大、中、小と入力します。
- FGHに計画、IJKに実績と入力します。
- F2G2H2に開始日、終了予定日、予定個数、I2J2K2開始日、終了日、個数と入力します。
- ステップ1で洗い出した事柄を入力していきます。
WBSを基に、ガントチャートを作成します。ガントチャートは、タスクの開始日、終了日、進捗状況を視覚的に表現するツールです。
- WBSと同じシートの右側に、日付を横軸にとった表を作成します。
- 計画を黄色、実績はオレンジ色 終了予定日を赤色と決めます。
- ガンチャートの進め方としては、日付の中でタスクが進んだら、黄色➡オレンジ色と変更して塗りつぶしてください。
このように進行状況を見える化することでタスク管理を明確にします。
工数管理は一度作成して終わりではありません。
プロジェクトの進行に合わせて、定期的に更新していくことが重要です。
- 毎日または毎週、実際の作業時間をWBSに記録します。
- ガントチャートの進捗状況を更新します。
- 予定と実績に差異がある場合は、原因を分析し、必要に応じてスケジュールを調整します。
- チームミーティングなどで、WBSとガントチャートを使って進捗状況を共有します。
このように継続的に管理することで、プロジェクトの遅延リスクを早期に発見し、対策を講じることができます。
蓄積されたデータは、将来のプロジェクトの工数見積もりにも活用できます。
工数管理を成功させるコツ
効果的な工数管理は、プロジェクトの成功に直結します。
ここでは、エクセルを使った工数管理を成功させるための重要なコツを紹介します。
これらのポイントを押さえることで、より正確で効率的な工数管理が可能になります。
タスクを正確に洗い出す
工数管理の基礎となるのが、タスクの正確な洗い出しです。
これは、プロジェクトの全体像を把握し、必要な作業を漏れなく計画するために不可欠です。
タスクを正確に把握するためにおすすめの方法を以下にまとめました。
- ブレインストーミングを活用する
チームメンバーと一緒にアイデアを出し合い、多角的な視点でタスクを洗い出します。
- 過去のプロジェクトを参考にする
類似のプロジェクトの記録を確認し、見落としがちなタスクを発見します。
- タスクを細分化する
大きなタスクは小さな作業に分解し、より管理しやすくします。
- 依存関係を明確にする
タスク間の関連性を把握し、適切な順序で作業を計画します。
リアルタイムで進捗を把握する
工数管理を成功させるもう一つの重要なポイントは、リアルタイムで進捗を把握することです。
これにより、問題を早期に発見し、迅速に対応することができます。
更新を忘れずに続けていく方法を以下にまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
- 更新のルールを決める
エクセルの工数管理表を毎日または毎週のどのタイミングで更新するかをルールにする。例えば「毎日の終業タイミングで更新する」といったルールを作る。
- コミュニケーションを増加させて情報を収集する
チーム内での情報共有を促進し、進捗状況や課題をタイムリーに把握します。例えば、毎日短時間のミーティングを行うことで、各メンバーの状況を共有できます。
- オンラインツールの活用する
エクセルファイルをクラウド上で共有し、チームメンバーが同時に閲覧・編集できるようにします。