リーダーシップ往復書簡 013
リーダーシップ往復書簡 013
毎日、朝から晩まで人と会っていると、非言語コミュニケーションの情報量の多さを感じずにはいられません。
その人と会うときのテーマとは全く違って、多くの話をしなくとも、個人であれば、今、その人がおかれている状態、その人が歩んできた人生から来る自信や人としての器の大きさ・器量などが見えてしまいます。
組織であれば、そこに帰属する人たちの喜怒哀楽、不安、そして、希望や熱量なども伝わります。
リーダーが、より多くのフォロワーを作り、仲間を作り、多くの人に影響力を行使するために、コミュニケーションが大事であることは言うまでもありません。その際に、この非言語コミュニケーションを意識しなければならないと思います。
では、どうするか。
ここでは「メラビアンの法則」(人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。)のような、単なるコミュニケーション・テクニックを言いたいわけではありません。
最近はFacebook、TwitterやNoteなど情報発信ツールが増えているので、美しい(キレイな)話、正しい話、強がりな話など「それっぽい話」は誰でも簡単に情報発信できるようになりました。
しかし、いざ会ってしまうと、非言語コミュニケーションの情報量の多さから、すぐに化けの皮が剝がれてしまうものです。
つまるところ、正しい人付き合いをし、実績を積み重ね自信をつけ、情熱をもって夢を追いかけるなど、長い時間軸で、「人間そのもの」を磨くしかないと思います。
それはマラソンのように長く・辛い戦いかもしれません。
だからこそ、人は、それをやり遂げている人に対して、尊敬や畏怖を抱くのではないでしょうか。
リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。
また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!
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【Q.13】
自分の部下や周囲の関係者に、リーダーシップを身に付けたい・発揮したいと思えるようなきっかけを作るには、どのような働きかけが必要だと思いますか?
<コメント>
「リーダーはリーダーを育てる。」
これは、私が過去に大臣を務めた経験のあるメンターから教えてもらった格言です。
ご質問いただいた方が、リーダーシップの普及に志を立てている、夢を持っているならば、私のようにリーダーシップに関する知識や経験を披露するなど直接的にアプローチするのもいいと思いますが、何か別のことに志や夢があるならば、その目標に向かって正しくリーダーシップを発揮していれば、部下や周囲の関係者は、自然とリーダーシップを身に着けることができると思います。
リーダーシップとは「やり方」ではなく「あり方」なのです。
私もこうやってリーダーシップの素晴らしさと有用性を伝えていますので、今回のご質問にあるように、自分の部下や周囲の関係者に、リーダーシップに興味を持ってもらいたいと思うことは、素晴らしいことだと思います。
しかし、「リーダーシップを身につける・発揮する」とは、単なる知識の習得ではないのです。
リーダーが、自分で、もしくはフォロワーを通じて、リーダーシップを発揮して、影響力を行使して、人を動かして、夢を実現する。
この成功体験を見せてあげたり、一緒に経験させたりすることが、「リーダーシップを身につける・発揮する」近道だと思います。
逆に言えば、リーダーが、その人の部下や周囲の関係者に対して、正しくリーダーシップを発揮しているかは、その人たちフォロワーのリーダーシップを見れば、一目瞭然でもあるのです。
リーダーは、リーダーシップの行使を通じて、自分の部下や周囲の関係者などをフォロワーにし、その人たちに本来備わっているリーダーシップを目覚めさせ、次のリーダーにするのです。
※この記事は、2019年11月16日付Facebook投稿を転載したものです。