Googleスプレッドシートでガントチャートを使用する方法!テンプレート付きで詳しく解説

「Googleスプレッドシートを使ってガントチャートを作りたいけど、やり方がわからない」と悩んでいませんか?
無料で使えるGoogleスプレッドシートは、プロジェクトメンバーと共有しやすく、多くの企業で導入されています。
便利なガントチャート機能があり、プロジェクトや業務のスケジュール管理表をビジュアル化して作成できますよ。
しかも、プロジェクトメンバー間で共有して同時編集できるため、効率的にプロジェクトを進めることが可能です。
本記事では、Googleスプレッドシートでガントチャートを使用する方法について解説します。
テンプレート付きで詳しく解説するので、確認しながら実際に作業してみましょう。
プロジェクト管理を改善して業務を効率よくシステム化する上で、ぜひ役立ててくださいね。
スプレッドシートで利用できるガントチャートのテンプレート

スプレッドシート内にあるテンプレートを利用すれば、簡単にガントチャートを作成できます。
テンプレートの利用方法や共有方法について確認していきましょう。
テンプレートの利用方法
まず、スプレッドシートを開いて、「テンプレートギャラリー」をクリックします。

すると、標準テンプレート一覧が表示されます。

下にスクロールし、プロジェクト管理の項目内のガントチャートをクリックします。

クリック後、ガントチャートのテンプレートが表示されました。

テンプレート内に必要な情報を入力すれば、簡単に作成できますよ。
黄色に囲われた部分にプロジェクトタイトルやプロジェクトマネージャーなどを記入してみましょう。

赤色に囲われた枠にプロジェクトに必要なタスク情報を記入してください。
タスクの開始日や終了日・担当者など、誰のタスクか、いつまでのタスクかを明確にする必要があります。
次に、緑色で囲われた部分に、タスクの進捗状況を横向きの線グラフに表します。
テンプレートでは、日付を入力しても自動でグラフに表示されるわけではありません。
自分でセルの色を変更して、視覚的に分かりやすくする必要があります。
セルの色を変更する場合は、バケツマークをクリックしましょう。

テンプレートの共有方法
テンプレートを共有したい場合は、右上の「共有」をクリックします。

クリックすると、以下のような項目が表示されます。

「ユーザー・グループ・カレンダーの予定を追加」の欄に、チームメンバーのメールアドレスを入力しましょう。
すると、メールを一斉送信することが可能ですよ。
チームメンバーは、受信したメールからスプレッドシートにアクセスできます。
また、左下にある「リンクをコピー」でスプレッドシートのURLをコピーする方法も便利です。
メールやチャットに貼り付けて、手軽に共有できますよ。

このとき、アクセス条件をデフォルトの「制限付き」にすると、作成者以外はアクセスできません。
「リンクを知っている全員」に変更すると、ほかの人もアクセスできるようになります。
Google Workspaceを利用している場合は、所属組織を選択してアクセス範囲を限定できますよ。

さらに、アクセスした人に付与する権限を選ぶことも可能です。
- 「閲覧者」:スプレッドシートを閲覧することしかできない設定。
- 「閲覧者(コメント可)」:スプレッドシート閲覧した上で、コメントも残せる設定。
- 「編集者」:スプレッドシートを閲覧した上で、すべての編集が可能な設定。
変更や修正をしてほしくない場合は、権限を「閲覧者」にするのがおすすめです。
スプレッドシートでガントチャートを作成する方法

次に、スプレッドシートでガントチャートを作成する方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。
以下の6つの手順で作成できますよ。
まずは、タスクをすべて洗い出して書き出すことから始めましょう。

タスクの漏れがないように細分化して入力します。
次に、タスクの担当者を決めましょう。

特定の人に偏らないように均等に割り当てる必要があります。
期日に間に合うように、タスクの開始日と終了日を設定しましょう。

横軸に日付を設定する際は、1つのセルに開始日を入力した後、引き延ばすだけで続きも入力できますよ。

土日祝日など稼働しない日は、背景をグレーに設定します。
曜日の入力は、日付のところに関数「=TEXT(AK3, “ddd”)」を入れても曜日の入力が可能です。
表示形式をクリックし、条件付き書式をクリックします。
あるいは、右クリックで「セルでほかの操作項目を表示」で「条件付き書式」をクリックでもOKです。

「条件を追加」をクリックし、「書式ルール」のところで「カスタム数式」を選択しましょう。
「=REGEXMATCH(AK$4, “土|日”)」を入力します。

「範囲に適用」に適用したいセルの範囲を記入して、完了ボタンをクリックすればOKです。
また、祝日をグレーにする場合は、土日と同じように書式ルールのカスタム数式のところに数式を入れます。
入れる数式は、「=COUNTIF(INDIRECT(“祝日!B:B”), AK$3) > 0」としましょう。
ただし、先にスプレッドシート内に「祝日」シートを作る必要があります。
このシートがないと、祝日を読み込めません。
毎年、祝日の曜日が変わるため、1年に1度作り直す必要がありますよ。

ガントチャートのバーは、左の日付と連携していないので、注意しましょう。
「=AND(F$4>=$D5,F$4<=$E5)」という関数を使用します。
- 横軸の日付1日目のセルを選ぶ
- 縦軸の作業1の開始日列のセルを選ぶ
- 縦軸の作業1の終了日列のセルを選ぶ
条件付き書式を選択し、適用範囲を定めて書式ルールをカスタム数式にします。
そして、上記のに関数をコピペして埋め込みます。

スプレッドシートでガントチャートを作成するアドオンを使用する

スプレッドシートでガントチャートを作成するには、テンプレートやタイムラインビュー・アドオンなどを使用します。
とく有効なアドオンは、「ProjectSheet planning」です。
使用すると自動的にガントチャートが生成されるため、自力で作成するよりも簡単かつ効率的に作成できます。
アドオンの機能を活用して、プロジェクトの進捗状況を視覚的に確認してみましょう。
スプレッドシートでガントチャートを使用するメリット

スプレッドシートでガントチャートを使用するメリットは、以下の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
複数人で同時編集できる
Googleスプレッドシートでは、複数人で同時編集可能です。
チームメンバー同士で共有しておくと、ガントチャートにアクセスしたメンバーが、同時に編集・更新できますよ。
リアルタイムでプロジェクトの進捗状況を共有できるので、業務の効率化も図れます。
また、どこを誰が編集しているのかも画面上に表示されるため、作業の重複も防げるのが大きなメリットです。
変更履歴が復元しやすい
スプレッドシートの変更は、履歴画面から確認・復元できます。
誤ってデータを削除したときや、以前のバージョンに戻したいときは、とても便利です。
削除したスプレッドシート自体を復元する場合は、Googleドライブのゴミ箱から25日以内であれば可能ですよ。
変更履歴は、自動保存されたスプレッドシートのバージョンを保持しています。
だから、ファイルバックアップ作業は不要です。
また、スプレッドシートのセル単位でも変更履歴を確認できますよ。
テンプレートを使用してすぐに始められる
テンプレートを使用すればすぐにでも始められるのも、スプレッドシートのメリットの1つ。
自力でガントチャートを作成する場合、時間がかかります。
やり方を試行錯誤するのは、とても骨が折れる作業です。
しかし、テンプレートがあれば必要な項目を入力するだけで済むので、非常に簡単ですよ。
Googleアカウントがあれば、誰でも無料で作成可能です。
新たに契約したり料金が発生したりすることがないので、コストの心配もいりません。
スプレッドシートでガントチャートを使用するときの注意点

最後に、ガントチャートを使用するときの4つの注意点を紹介します。
把握した上で、上手く活用してください。
ファイルの共有権限に注意する
スプレッドシートでガントチャートを使うときは、ファイルの共有権限に注意しましょう。
スプレッドシートでは、共有権限があり、権限が付与されている人のみ閲覧や編集が可能です。
共有するすべての人を編集可能にすると、思わぬ編集が加えられる場合があります。
一方で全員閲覧のみにすると、必要な編集ができなくなります。
誰に共有するのか、閲覧のみなのか、編集もできるのかなど、適切に設定してください。
規模の大きいプロジェクトには向いていない
スプレッドシートは、情報が増えると動きが重くなるため、規模の大きいプロジェクトには不向きです。
規模の大きいプロジェクトの場合、ガントチャートを作成に大きな労力と時間がかかります。
作成後の膨大な情報はファイルの動きを悪くし、ファイルがフリーズしたり、更新が遅くなってしまうことも…。
また、共同作業が可能ですが、大人数の場合ほど入力ミスのリスクが大きくなることにも注意しましょう。
小さなプロジェクトや小規模の企業なら、問題なく運用できますよ。
こまめに進捗の更新をする
スプレッドシートはタスク漏れしやすいので、こまめに進捗の更新をしましょう。
ガントチャート作成・実行後は、更新フェーズに移ってからもタスクの抜け漏れがないか確認します。
各タスクが更新できているかどうかを定期的にチェックしてください。
また、ガントチャートの運用にかかる手間が大きくなりすぎないような工夫も必要ですよ。
状況に合わせて、無理なく運用できるようにカスタマイズしましょう。
スマートフォンで作業しにくい
スマートフォンだと画面が小さく作業しにくいことが、スプレッドシートのデメリットの1つ。
スマートフォン用のアプリもあるため、閲覧することは簡単にできます。
ただし、スマートフォンでスプレッドシートを使うのは、パソコンで使うよりも非常に作業しづらいです。
一目で見れる文字数に限りがあり、セルに書かれた内容もスクロールして見る必要がありますよ。
どこでもスプレッドシートの内容を確認できる利点がありますが、スマートフォンでの作業には向きません。
【まとめ】スプレッドシートでガントチャートを使用する方法
以上、Googleスプレッドシートでガントチャートを使用する方法について紹介しました。
テンプレートを使用すれば、簡単にガントチャートを作成できます。
また、自動的にガントチャートを作成できる「ProjectSheet planning」というアドオンもあり、とても便利です。
最大のメリットは、複数人で同時編集できることと、すぐに導入できることです。
ただし、共有権限には注意して、こまめに進捗状況を更新ましょう。
検討している場合は、ぜひ一度試してみてくださいね。