Excel(エクセル)の集計機能を徹底解説!関数・ピボットテーブルの使い方と注意点まとめ

Excel(エクセル)でデータを集計する必要があるけど、詳しいやり方や便利な機能を知らないという人はいませんか?
定番のツールですが、集計の方法や集計特化の機能については、なかなか詳しく知る機会が少ないかもしれません。
本記事では、Excel(エクセル)で使える集計機能について、基本的な使い方や注意点も含めて徹底解説します。
データ集計業務を快適にしたい人や、効率よく集計業務を進めたい人は、ぜひ参考にしてください。
Excel(エクセル)の集計で使える機能一覧!

Excel(エクセル)は、来客数や売上などの集計に役立つ、便利な機能を複数備えています。
それぞれの機能の強みと特徴を理解して適切に利用すれば、集計業務をより効率化できますよ。
集計
集計とは、シンプルな操作で数値の小計や合計を割り出す、Excel(エクセル)の便利機能です。
データタブにあるアウトラインの「小計」から使える機能で、項目別の合計・平均・積などを簡単な操作で出力します。
基本的な使い方は、以下の通りです。
- 集計したい数値が入力された範囲と、その項目をドラッグで選択
- 「データ→アウトライン」と進み「小計」をクリック
- 「集計の方法」より任意の項目を選択
- 「OK」をクリック
ほかの機能と比べると対応できる範囲が狭いですが、素早く合計や平均を求めたいときは、高い利便性を誇ります。
関数
関数とは、数式を入力することで特定の計算を実行してくれる、Excel(エクセル)の標準機能。
多くの関数が存在するほか、複雑な条件の設定や組み合わせなども可能なため、幅広いシーンに対応できます。
集計業務はもちろん、データ分析や在庫管理などにも使えるので、ぜひ基本的なものを知っておきましょう。
代表的なものは、SUM関数・AVERAGE関数・COUNT関数などです。
ピボットテーブル
大量のデータの集計や収集、分析をしたいシーンで重宝するのが、ピボットテーブルです。
直感的な操作で作成できるほか、関数や数式の知識も不要なため、初心者でも気軽に使えますよ。
分析機能を活用すれば、集計データの分析に役立つグラフを簡単に出力できるのもポイント。
細かく設定することで、より発展的な集計も実行できる便利な機能です。
統合
統合とは、複数のシートやブックのデータを1つの表にまとめる際に便利な機能です。
データタブの「データツール」内にある「統合」から使用できます。
項目名さえ一致していれば、問題なく集計できるのが特徴で、レイアウトの違いにも対応可能です。
たとえば、店舗ごとの数値を集計したい場面や、各個人が作成したデータを集計したい場面でも活躍しますよ。
小計と同様に合計・平均・積などの幅広い集計方法に対応しているのもポイントです。
Excel(エクセル)の集計で使う関数一覧

データ集計に活用できる主なExcel(エクセル)の関数には、以下のようなものがあります。
それぞれの関数の特徴と基本的な使い方、入力例について、確認していきましょう。
SUM関数(合計)
SUM関数は、指定した範囲の値の合計を出したいときに便利な関数です。
エクセルの基本的な関数の1つで、集計業務では売上・経費の総額や、在庫量の総数を出す場面などで使用されます。
基本的な形式は、「=SUM(範囲)」です。
たとえば、A2からA10までの数値の合計を求めたいなら「=SUM(A2:A10)」と入力します。
数式タブ内にある「オートSUM」から「合計」をクリックするだけでも、素早くSUM関数を入力可能ですよ。
状況に応じて使い分けてみてください。
AVERAGE関数(平均)
AVERAGE関数は、選択した範囲の数値の平均値を出す関数。
基本的な関数の1つで、SUM関数と使用感は変わらず、「=AVERAGE(範囲)」という形式で平均値を算出できます。
A2からA10までの数値の平均を求める場合には、「= AVERAGE (A2:A10)」と入力しますよ。
また、オートSUM内にある「平均」からも入力可能です。
売上や経費、在庫などの平均を把握する際に役立つ便利な関数なので、しっかりと押さえておきましょう。
COUNT・COUNTA関数(件数カウント)
合計や平均ではなく、数値が入力されたセルの数を数えたいときは、COUNT関数を使用します。
売上データの件数を確認したいときや、在庫がある商品の数を確認したいときが、主な使用シーンです。
基本的な形式は、SUM関数やAVERAGE関数と同じで、「=COUNT(範囲)」のように関数と範囲を入力します。
COUNTA関数は、数値に限らずデータ入力のあるセルの数を数えたい場合に使用する関数です。
空白でないセルは全てカウントしてくれるので、幅広いデータの集計に活用できます。
顧客リストの登録件数や在庫登録数、アンケート回答数などで活躍しますよ。
基本的に形式は、「=COUNTA(範囲)」のように入力します。
IF関数との組み合わせ(条件付き集計)
IF関数とは、指定した条件が真であるか、そうでないかによって返す数値が変化する関数です。
単体ではカウントや合計ができませんが、ほかの関数と組み合わせれば高度な集計ができますよ。
使用の具体例はこちらです。
- 金額の隣のセルに料金の収納状況を表示させるための列を用意
- 支払い状況を「支払済」と「未納」で表すIF関数「=IF(セル番号>0, “支払済”, “未納”)」を、該当セルに入力
- オートフィル(ドラッグにより複数セルに関数を自動反映させる機能)で、IF関数を複数のセルに反映させる
- 未納数を表示させたいセルに、「=COUNTIF(IF関数を入力した列の範囲, “未納”)」を入力する
- IF関数により、未納と表示されたセルの数が出力される
幅広く使える関数なので、ぜひ覚えておきましょう。
SUMIF・COUNTIF・AVERAGEIF(条件付きの集計)
SUMIF・COUNTIF・AVERAGEIFは、条件に一致するデータだけを対象にした集計が可能です。
以下にそれぞれの関数の特徴をまとめました。
関数名 | 記載方法 | 詳細 |
---|---|---|
SUMIF | =SUMIF(範囲,条件,合計範囲) | 「範囲」内で「条件」に合致するセルを検索し、「合計範囲」の数値の合計を出力 |
COUNTIF | = COUNTIF(範囲,条件) | 「範囲」内の「条件」に一致するセルの個数を数える |
AVERAGEIF | =AVERAGEIF(範囲,条件,平均範囲) | 「範囲」内で「条件」に合致するセルを検索し、「平均範囲」の数値の平均値を出力 |
基本の関数と比べると少し複雑ですが、発展的な集計業務にも対応できる便利な関数です。
Excel(エクセル)のピボットテーブルを使用した集計方法

次に、Excel(エクセル)のピボットテーブルを使用したデータ集計の方法を解説します。

まず、集計元となるデータを用意します。
用意する際は「商品名」「金額」といった、フィールド名(表の見出し)を設定しましょう。
その横か下にデータを入力していきますが、フィールド名やデータの入力漏れがあると正しく集計できません。
入力が済んだら、一度抜け漏れがないか確認してください。

次に、データが入力されたセルのいずれかを選択します。
「挿入」タブをクリックし、タブの左側に表示される「ピボットテーブル」を選択してください。

集計したい範囲の確認と、ピボットテーブルの配置場所を設定し、「OK」をクリックします。

次に、「ピボットテーブルのフィールド」画面で、抽出したい項目を選択します。
「フィルター・列・行・値」の枠に、項目をドラッグ&ドロップしてピボットテーブルを作成してください。
今回の例では、月ごとの商品カテゴリ別売上を出すための設定をしています。
(列:「商品カテゴリ」/行:「注文日」/値:「金額」)
「合計/金額」の横にある「∨」をクリックして、「値フィールドの設定」で値の集計方法を変更できますよ。

項目をドラッグ&ドロップすると、ピボットテーブルが自動的に作成されます。
完成したピボットテーブルを確認し、問題がなければ作成作業は完了です。

作成したピボットテーブルは、グラフ出力が可能です。
まず、ピボットテーブル内のセルをクリックします。
選択が完了すると出てくる「ピボットテーブル分析」の項目を選択しましょう。

「ツール」内にある「ピボットグラフ」を選択し、任意のグラフを選びます。
「OK」をクリックすれば、分析に役立つグラフが瞬時に作成されますよ。
Excel(エクセル)で集計する時の注意点

集計作業を強力にサポートしてくれるExcel(エクセル)ですが、集計に使う際には、いくつかの注意点があります。
トラブルの発生や効率の悪化を防ぐためにも、事前に把握しておきましょう。
集計対象のデータ範囲に注意する
集計結果を素早く出力してくれるExcel(エクセル)ですが、集計対象が合っていなければ、意味がありません。
もし集計対象となるデータの範囲が間違っていると、実情と異なる数値が出力されてしまいます。
本来含めるべきデータが範囲から漏れていると、合計値や平均値も変化しますよ。
間違った結果をもとに経営判断してしまうと、大きな不利益が発生しかねません。
集計を行う際は、対象とするデータの範囲をしっかりと確認しましょう。
対策としては、以下の2つが有効です。
- 範囲選択の確認:複数回チェックすることで選択ミスを減らせる
- 名前定義機能の利用:集計予定のデータ範囲に「名前の定義(範囲選択後に右クリックで表示)」を使って名前を設定し、範囲の参照の際にその名前を活用する
集計結果の更新漏れに注意する
手軽にデータ集計できるピボットテーブルですが、元データを変更してもピボットテーブル内の情報は更新されません。
最新の状態にするためには、ピボットテーブル内のセルを選択後に右クリックし「更新」をクリックします。
関数のようにリアルタイムで更新されないので、同じ感覚で利用しないよう注意しましょう。
対策としては、元データを更新するたびに更新作業を行うのが基本です。
また、以下の手順でファイルを開くたびに更新される設定にするのも、更新忘れを防止する上で効果的ですよ。
- ピボットテーブルの任意のセルを選択
- 右クリックを押した後に「ピボットテーブルオプション」を選択
- 「データ」タブ内の「ファイルを開くときにデータを更新する」にチェックを入れる
関数とピボットテーブルの使い分けに注意する
関数とピボットテーブルは、それぞれの特性を理解して適切に使い分けることが重要です。
特定のセルにピンポイントで結果を表示する際や、元データの変更を即座に結果に反映する際は、関数が最適です。
柔軟なレイアウトが求められる場面も、任意のセルに結果を表示させられる関数が適していますよ。
一方、ピボットテーブルは、大量のデータの集計と分析に適しています。
多くのデータを一度に集計するときや、さまざまな角度から分析するときは、ピボットテーブルがおすすめです。
それぞれの長所を理解して適切に使い分け、よりスムーズに集計作業を進めましょう。
Excel(エクセル)での集計についてよくある質問

最後に、Excel(エクセル)での集計についてのよくある質問と回答を紹介します。
疑問を解決してスムーズに集計を進めたい人は、ぜひ参考にしてください。
エクセルで集計するにはどうすればいいですか?
Excel(エクセル)でのデータを集計では、フィールド名とデータが入力された表と、集計機能を活用します。
集計機能に関しては、簡易的な小計・合計を出すなら、小計機能がおすすめ。
リアルタイム性を重視して、より複雑な計算を実施したいなら、関数を使いましょう。
多くのデータの集計ならピボットテーブル、複数のシート・ブックのデータの集計なら統合が適しています。
エクセルで累計はどうやって作るの?
Excel(エクセル)での累計は、参照するセルの列や行を固定する「絶対参照($)」とSUM関数を使用します。
ピボットテーブルでも可能ですが、SUM関数のほうが簡単かつ素早く累計を出すことが可能です。
スピード感を重視するなら、関数がおすすめですよ。
たとえば、E2のセルから累計を開始するなら、累計を表示させたいセルに「=SUM($E$2:E2)」と入力します。
累計が表示されたセルの右下の「■」をクリックし、任意のセルまでドラッグ(オートフィル)しましょう。

なお、「数式は隣接したセルを使用していません」と表示される場合は、無視しても問題ありません。
Excelで◯の合計を出すには?
Excel(エクセル)を使って記号としての「◯」の合計数を出す場合には、COUNTIF関数を使います。
やり方は簡単で、合計を出力したいセルに「=COUNTIF(集計範囲,”◯”)」と入力するだけです。
例えば、G17~G23の個数を合計したい場合は「=COUNTIF(G17:G23,”◯”)」と記載します。

提出状況の集計や出欠確認、在庫管理など幅広いシーンに活用できる使い方なので、ぜひ覚えておきましょう。
【まとめ】Excel(エクセル)の集計方法
Excel(エクセル)には、集計業務をサポートする便利な機能が数多く備わっています。
ピボットテーブルや関数などの機能は、状況に応じて適切に利用すれば、データ集計の効率化に大いに役立ちますよ。
まずは、基本の使い方を確認しながら、各機能の使い心地や挙動を実際に操作して確かめてみましょう。
使い方に慣れてきたら、ぜひ実際の業務に活用し、生産性の向上に役立ててくださいね。
習熟していくうちに、さらにいろいろな機能を使いこなせるようになっていくはずです。
チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。