エクセルでSNS運用管理をする方法|投稿管理表の作り方と無料テンプレ

SNSの投稿は、媒体が増え、頻度が上がるほど「いつ・どこに・誰が・何を出すか」がすぐに分からなくなります。

そこで多くの担当者がまず手に取るのがエクセルです。

投稿管理表を1枚つくるだけで、投稿予定・担当・進捗・効果測定までを無料でひとまとめにできるのが、エクセルでSNS運用管理をする最大の利点です。

本記事では、そのまま使える投稿管理表の作り方を、列の設計・ドロップダウン・条件付き書式による自動化まで図解で解説します。

あわせて、月間カレンダー・効果測定・ネタ管理・承認フローという「投稿管理表と併せて持ちたい4枚のシート」、そして複数SNSをチームで運用するとどこで限界が来るのかで、タスク管理ツールを開発する立場から踏み込んで整理しました。

無料テンプレートも配布しています。

投稿単位ではなく「投稿する記事や商品」のまとまりで管理したい場合は『エクセルで投稿管理をする方法』も参考になります。

今話題、チームのタスク管理ツール「スーツアップ」はもう試しましたか? ITツールは難しそうで・・・という方が「これなら本当に使える!」と感動。エクセルのような直観的な使いやすさ ”スーツアップ” を無料で使いたい方はこちら ※特にエクセルやスプレッドシートでToDoやタスクを管理している方、日々の面倒な作業から解放されます。
目次

エクセルのSNS運用管理でできること・作り方の全体像

エクセルでSNS運用管理をして全体像を把握するイメージ

エクセルでのSNS運用管理とは、1枚の投稿管理表に「投稿予定・担当・ステータス・効果測定」を集約すること。
専用機能は要らず、表・ドロップダウン・条件付き書式の3つで実務に足ります。

SNS運用管理という言葉は広いですが、エクセルで扱うのは主に「これから出す投稿の計画」と「出した投稿の記録・振り返り」です。

この2つを1枚の表(=投稿管理表)に集め、必要に応じて月間カレンダーや効果測定のシートを足していく、というのが基本の形になります。

SNSは今や幅広い世代に浸透した情報インフラで(総務省『情報通信白書』)、企業にとっても複数媒体を並行して運用するのが当たり前になりました。

だからこそ、投稿が増えるほど「管理」を仕組みにしておくことが、担当者の負担軽減と投稿品質の両方に効いてきます。

エクセルのSNS運用管理でできる4つのこと

投稿計画・進捗管理・効果測定・チーム共有の4つを、追加費用ゼロでひとつのファイルにまとめられます。

エクセルでSNS運用を管理すると、次の4つが1ファイルで完結します。

専用ツールを入れる前に、まずこの形で「何を管理したいのか」を固めておくと、後でツールへ移すときも迷いません。

  • 投稿計画の管理:いつ・どの媒体に・何を出すかを一覧と月間カレンダーで設計する
  • 進捗(ステータス)の管理:下書き→確認→承認→予約→投稿済、と各投稿の状態を追う
  • 効果測定:リーチ・いいね・保存・クリックを記録し、伸びる投稿の傾向を掴む
  • チームでの共有:担当・承認者を明示し、同じファイルを見て運用する

作り方の全体像(3ステップ早見)

「①列を設計する→②投稿管理表を作る→③自動化で見やすくする」の3ステップ。
まずは①の設計で8割が決まります。

これから解説する作り方は、大きく3つのステップに分かれます。

全体像を先に掴んでおくと、各ステップで何をしているのかが迷子になりません。

  1. 列を設計する:投稿日・媒体・内容・担当・ステータスなど、管理したい項目を決める(→ H2-3)
  2. 投稿管理表を作る:エクセルに列を並べ、ドロップダウンやフィルターで入力しやすくする(→ H2-4)
  3. 自動化で見やすくする:条件付き書式や関数で、ステータスや期限を自動で色分け・可視化する(→ H2-5)
今話題、チームのタスク管理ツール「スーツアップ」はもう試しましたか? ITツールは難しそうで・・・という方が「これなら本当に使える!」と感動。エクセルのような直観的な使いやすさ ”スーツアップ” を無料で使いたい方はこちら ※特にエクセルやスプレッドシートでToDoやタスクを管理している方、日々の面倒な作業から解放されます。

エクセルでSNS運用管理をするメリット・デメリット

エクセルでSNS運用管理をするメリットとデメリットを比較するイメージ

「個人・少人数・低頻度は得意、複数人・多媒体・高頻度は苦手」
この性格が、後で「ツールに切り替えるべきか」の判断基準になります。

手を動かす前に、エクセルでSNS運用を管理する向き・不向きを押さえておくと遠回りを避けられます。

コストと自由度では非常に強い一方、同時編集と通知に弱点がある、という点を先に知っておきましょう。

メリット:無料・自由・すぐ始められる

エクセル(やGoogle スプレッドシート)は、多くの企業にすでにあり、追加費用なしで今日から始められます。

SNS運用の管理項目は会社ごとに違うため、列を自由に足し引きできる自由度の高さも大きな利点です。

とくに、専用のSaaSがまだ浸透していない中小企業では、「まずは手元にあるエクセルで運用の型を作る」ことに大きな意味があります。

国の経済産業省:DX(デジタルトランスフォーメーション)でも、いきなり大きなシステムを入れるより、身近なデジタルツールで業務を見える化するところから始める重要性が語られています。

エクセルでSNS運用の管理項目を洗い出しておくと、後で専用ツールへ移すときの要件定義にもそのまま使えます

→ 表は横にスクロールできます

観点エクセルのメリット
コストすでにある環境で追加費用ゼロ。試すハードルが低い
自由度列・色・シートを自社の運用に合わせて自由に設計できる
学習コスト多くの人が基本操作を知っており、説明なしで使い始められる
導入速度テンプレートを開けば当日から運用を始められる

「投稿する記事や商品のまとまり」で管理したい場合の作り方は『エクセルで投稿管理をする方法』、日付軸で予定を並べたい場合は『エクセルでスケジュール管理をする方法』も参考になります。

デメリット:同時編集・通知・多媒体で崩れやすい

弱点は「複数人で同時に触る」「期限を知らせる」「媒体・件数が増える」の3場面。
ここが後述の切り替え時期の目安になります。

一方で、SNS運用が「チームで・毎日・複数媒体」に育つと、エクセルには構造的な弱点が出てきます。

いずれも運用が本格化してから顕在化するため、あらかじめ知っておくと切り替えの判断が早まります。

→ 表は横にスクロールできます

場面エクセルの弱点起きること
同時編集複数人が同時に触ると競合・上書きが起きやすい「最新版どれ?」問題・投稿予定の消失
通知期限が近い投稿を自動で知らせる仕組みがない予約忘れ・投稿漏れ
多媒体・多件数行が増えると重く・見づらくなる更新が億劫になり形骸化する
権限セル単位の権限管理が難しい開いた人が全体を編集でき、意図しない変更が起きやすい

デメリットは「エクセルがダメ」という意味ではありません。
個人や少人数で回している間はメリットが勝ちます。
問題は、運用がチームに広がった瞬間に弱点が一気に表面化することです(詳しくはH2-7)。

SNS投稿管理表に入れる項目【設計・無料テンプレ付】

SNS投稿管理表の列(項目)を設計するイメージ

管理表は列の設計が9割
「投稿日・媒体・カテゴリ・内容・素材・担当・承認者・ステータス・効果測定」をそろえれば、SNS運用の一連が1枚で追えます。

作図テクニックより先に、何を列にするかを決めます。

ここで項目が抜けると、後から列を差し込むことになり、条件付き書式やフィルターがずれる原因になります。

まずは下の「最低限そろえたい列」から始め、自社に必要な列を足していきましょう。

最低限そろえたい列

迷ったら次の項目から始めます。
多すぎると入力が続かないので、使う列だけに絞るのがコツです。

SNS投稿管理表に入れる代表的な列は次のとおりです。

「計画に必要な列」と「振り返りに必要な列」を分けて考えると、過不足なく設計できます。

→ 表は横にスクロールできます

区分列(項目)役割・入力例
計画投稿日/曜日/時間帯いつ出すか。曜日はTEXT関数で自動表示も可
計画媒体Instagram/X/Facebook/TikTok など(ドロップダウン)
計画投稿カテゴリ新商品告知/お役立ち/事例/キャンペーン など
計画投稿内容(テキスト案)実際の本文案。ここで原稿を練る
計画画像・動画素材使う素材名や保存先リンク
計画ハッシュタグ/リンクURL付けるタグ、遷移先URL
進捗担当者/承認者作成担当と、公開を承認する人
進捗ステータス下書き→確認依頼→承認済→予約済→投稿済(ドロップダウン)
振り返り主要指標リーチ/いいね/保存/クリックなど(3〜4個に絞る)
振り返りメモ反応・気づき・次回への申し送り

列は「最初から完璧に」を狙わず、運用しながら育てるのが現実的です。

最初は計画に必要な列だけで始め、振り返りを習慣にしたくなったら主要指標の列を、承認の抜けが気になり始めたら承認者・ステータスの列を足す——という順で増やすと、入力の負担が一気に増えず定着しやすくなります。

逆に、使っていない列は思い切って消すと、「入力するのが面倒だから更新が止まる」という最大の失敗を避けられます。

媒体・ステータスはドロップダウンで表記ゆれを防ぐ

媒体名やステータスを手入力すると「Insta/インスタ/IG」のように表記が割れ、後の集計やフィルターが効かなくなります。

媒体・カテゴリ・ステータスのように「決まった選択肢から選ぶ」列は、手入力ではなくドロップダウン(入力規則)にします。

エクセルのMicrosoft サポート:ドロップダウンリストを作成するを使えば、あらかじめ用意したリストからクリックで選べるようになり、表記ゆれが消えてフィルター・集計が正確に効くようになります。

作り方はH2-4で解説します。

そのまま使える無料テンプレート

下のテンプレートをコピー、またはExcelファイルとしてダウンロードして、自社の媒体・カテゴリに合わせて使ってください。

ゼロから列を組むのが面倒なら、次のテンプレートをそのまま使えます。

1行目が列見出し、2行目以降がサンプルです。

サンプル行を自社の投稿に書き換えて運用を始めましょう。

投稿日,曜日,媒体,投稿カテゴリ,投稿内容(テキスト案),画像・動画素材,ハッシュタグ,リンクURL,担当者,承認者,ステータス,主要指標(リーチ/いいね/保存),メモ
2026/09/01,月,Instagram,新商品告知,秋の新作を3枚の写真で紹介,aki_shinsaku_01-03,#秋コーデ #新作,https://example.com/item/123,佐藤,田中,予約済,,1枚目で引きを作る
2026/09/03,水,X,お役立ち,SNS運用のコツを箇条書きで紹介,no_image,#SNS運用,,鈴木,田中,確認依頼,,保存されやすい形式
2026/09/05,金,Facebook,事例紹介,導入事例のインタビューを要約して紹介,case_photo_01,,https://example.com/case/45,佐藤,田中,下書き,,リンク遷移を狙う

↑をコピーして「sns-toko-kanri-template.csv」として保存し、Excel/Googleスプレッドシートで開けばそのまま使えます(文字化けする場合は文字コードを UTF-8 で開く)。媒体・カテゴリ・ステータスの列はドロップダウン(入力規則)にすると表記ゆれを防げます。

エクセルでSNS投稿管理表を作る手順

エクセルでSNS投稿管理表を手順どおりに作るイメージ

列を並べて表にし、ドロップダウンとフィルターを設定するだけ。
関数は使わなくても、まずは十分に運用できます。

設計した列をエクセルに落とし込みます。

ここでは「1行目に列見出し、2行目以降に1投稿=1行」という基本形で作ります。

難しい関数は不要で、テーブル化・ドロップダウン・フィルターの3つを押さえれば実用レベルになります。

作成ステップ(6手順)

新しいブックを開き、次の手順で投稿管理表を作ります。

自社の列に合わせて項目は読み替えてください。

  1. 1行目に列見出しを入力:投稿日・曜日・媒体・カテゴリ・内容…と、設計した項目を横に並べる。
  2. 表をテーブル化する:見出しを含めて範囲を選び「挿入」→「テーブル」(Ctrl+T)。これで行を追加しても書式や数式が自動で追従し、崩れにくい表になる。
  3. 曜日を自動表示にする:曜日列に =TEXT(投稿日セル,"aaa") を入れると、日付から「月・火…」が自動で入る。
  4. 媒体・ステータスをドロップダウンに:「データ」→「データの入力規則」→「リスト」で選択肢を設定(Microsoft サポート:ドロップダウンリストを作成する)。
  5. フィルターを有効にする:テーブル化すると各見出しに▼が付く。媒体・担当・ステータスで必要な投稿だけ抽出できる。
  6. 2行目から投稿を入力:1投稿=1行で埋めていく。まず1週間分を入れて、運用しながら列を調整する。

ドロップダウン(入力規則)の作り方

選択肢を固定したい列に設定します。
別シートに選択肢リストを作っておくと、あとから項目を足しやすくなります。

ドロップダウンは、選択肢の列を1つ選んで「データ」→「データの入力規則」→「入力値の種類:リスト」で設定します。

選択肢は「Instagram,X,Facebook,TikTok」のように直接入力してもよいですが、別シートに選択肢のリストを作り、その範囲を参照すると、媒体やステータスが増えたときにリストを直すだけで全行に反映されて便利です。

詳しい手順はMicrosoft サポート:ドロップダウンリストを作成するを参照してください。

フィルター・並べ替えで必要な投稿だけ表示する

行が増えても、フィルターを使えば「今週・自分の担当・未承認」だけを一瞬で絞り込めます。

投稿が数十件になると、全体を眺めるのは非効率です。

テーブルの見出しにある▼から、「媒体=Instagram」「担当=自分」「ステータス=確認依頼」のように条件を指定すると、必要な投稿だけが表示されます(Microsoft サポート:データをフィルター処理する)。

投稿日で並べ替えれば、今週出す順に整列します。

フィルターと並べ替えを使いこなすと、行数が増えても管理表が破綻しません。

よく使う絞り込みは、シートを分けて固定しておくのも手です。

たとえば「今週の予定」「未承認だけ」「自分の担当」といった切り口を、それぞれ別シートにフィルター済みで用意しておくと、担当者が毎回条件を指定する手間がなくなります。

ただしフィルターの状態はファイルを共有する全員に影響するため、複数人で同時に別々の絞り込みをしたい場合は、この仕組みが逆に噛み合わなくなる点は覚えておきましょう。

ここが、後述するチーム運用の限界にもつながります。

運用を自動化・見やすくするコツ(条件付き書式・関数)

条件付き書式や関数でSNS投稿管理表を自動で見やすくするイメージ

ステータスの色分け・期限のハイライト・抜け漏れのカウントを自動化すると、管理表を開いた瞬間に「手を打つべき投稿」が分かります。

基本の表だけでも運用はできますが、条件付き書式と関数を少し足すと「見た瞬間に判断できる」表になります。

いずれも列を追加したり色のルールを1つ足したりするだけで、表の作り直しは不要です。

条件付き書式でステータスを色分けする

「下書き=グレー/確認依頼=黄/承認済=青/投稿済=緑」のように色を決めると、進捗が一目で分かります。

ステータス列に条件付き書式を設定し、値ごとに行の色を変えます。

「ホーム」→「条件付き書式」→「新しいルール」で、たとえばステータスが「確認依頼」の行を黄色にする、という設定を状態の数だけ作ります(Microsoft サポート:数式で条件付き書式を適用する)。

色は意味とセットで最大3〜4色までに絞るのが、見やすさのコツです。

色が多すぎると、かえって状態が読み取れなくなります。

行全体を塗りたいときは、ルールの適用先を行全体の範囲にし、数式を使ったルールで「ステータス列=確認依頼」を判定します。

こうしておくと、ステータスを切り替えるだけで行の色が自動で変わり、進捗の更新と見た目の更新が一度で済みます。

期限が近い投稿を自動でハイライトする

「投稿日が3日以内なのに承認済でない」投稿を赤くすると、予約忘れを防げます。

投稿漏れの多くは「準備が間に合わなかった」ではなく「準備できていたのに予約し忘れた」です。

条件付き書式にMicrosoft サポート:TODAY関数を組み合わせ、たとえば =AND(投稿日-TODAY()<=3, ステータス<>"承認済") を満たす行を赤くすると、公開が近いのに承認が終わっていない投稿だけが赤で浮かび上がり、手を打つべき投稿がひと目で分かります。

抜け漏れ・投稿数を関数で数える

媒体別・週別の投稿数を自動で数えると、「今週まだ0件の媒体」といった抜けに気づけます。

投稿計画の抜けは、数えて初めて見えます。

Microsoft サポート:COUNTIF関数を使い、=COUNTIF(媒体列,"Instagram") で媒体ごとの投稿数を、ステータス列を数えれば「未承認が何件あるか」を集計できます。

集計用の小さな表を管理表の上や別シートに置いておくと、今週の投稿数と偏りが常に見えるようになります。

効果測定まで踏み込む場合は、この考え方を発展させて後述の効果測定シートを作ります。

投稿管理表と併せて持ちたい4枚のシート

投稿管理表と併せて月間カレンダー・効果測定などのシートをチームで運用するイメージ

投稿管理表(リスト)を軸に、目的に応じて次の4枚を足すと、SNS運用の計画から振り返りまでが1ファイルで完結します。

SNS運用は「投稿して終わり」ではありません。

全体のバランスを見る、成果を振り返る、ネタを切らさない、事故を防ぐ——この4つを支えるシートを、投稿管理表とセットで持っておくと運用が安定します。

すべて一度に作る必要はなく、必要になったものから足していけば十分です。

ポイントは、シートを分けても同じ情報を二重に持たないことです。

たとえば効果測定シートは、投稿管理表の投稿日や媒体を参照(VLOOKUPやリンク)し、数値だけを追記する形にすると、更新の手間と食い違いを減らせます。

シートが増えるほど「どれが正か」が曖昧になりやすいので、投稿管理表を「正本」と決め、他は参照・追記に徹するのがコツです。

月間投稿カレンダーで全体像を管理する(難易度 ★☆☆/効果 全体設計)

投稿一覧(リスト)とは別に、月間カレンダー形式のシートを1枚持つと「どの週が空いているか」「特定媒体に偏っていないか」が一目で分かります。

月間投稿カレンダーで全体像を管理するのイメージ図

投稿管理表はリスト形式なので、1件ずつの情報管理には強い一方、月全体のバランスは見えづらいという弱点があります。

そこで、縦に週・横に曜日を並べた月間カレンダーのシートをもう1枚用意し、投稿予定を色とアイコンで置いていきます。

企画会議ではこのカレンダーを見ながら「第3週の火曜が空いている」「今月はInstagramに寄りすぎ」といった調整をし、確定した内容を投稿管理表(リスト)へ落とし込む、という二段構えにすると運用が安定します。

  1. 新しいシートを追加し、上に曜日(月〜日)、左に第1週〜第5週を並べたカレンダーの枠を作る
  2. 各セルに「媒体アイコン+投稿カテゴリ」を短く書き込む(例:IG 新商品/X お役立ち)
  3. 媒体ごとに文字色や塗りを決め、どの媒体がいつ出るかを色で見分けられるようにする
  4. 月初に大枠を置き、確定したものから投稿管理表(リスト)へ転記する

コツ:カレンダーは「計画(ざっくり)」、リストは「実行(確定情報)」と役割を分ける。
両方に同じ詳細を書くと二重管理になり、更新が食い違って崩れやすくなる。

向いているのは:月に複数回・複数媒体へ投稿し、企画のバランスや抜けを俯瞰したいチーム。単発キャンペーンだけならリスト1枚で十分。

効果測定シートで数値を振り返る(難易度 ★★☆/効果 改善)

投稿しっぱなしにせず、リーチ・いいね・保存・クリックなどの数値を1枚に記録すると、伸びる投稿の傾向が見えて次の企画に活かせます。

効果測定シートで数値を振り返るのイメージ図

SNS運用の目的は投稿することではなく、成果(フォロワー増・サイト流入・問い合わせ)につなげることです。

各媒体の管理画面(インサイト)に出る数値を、週次または投稿単位でエクセルに転記し、投稿カテゴリごとに平均を出すと「お役立ち系は保存が多い」「告知系はリーチが伸びにくい」といった自社の勝ちパターンが見えてきます。

関数はSUMやAVERAGEなど基本的なもので十分で、まずは続けて記録することのほうが重要です。

  1. 投稿管理表に紐づく「効果測定」シートを作り、投稿日・媒体・カテゴリ・主要指標(リーチ/いいね/保存/クリック)の列を用意する
  2. 各SNSのインサイト画面から数値を決まった曜日にまとめて転記する(毎日やらない)
  3. AVERAGEIFなどでカテゴリ別・媒体別の平均を出し、伸びた投稿に印をつける
  4. 月末にトップ3・ワースト3を書き出し、次月の企画に反映する

コツ:指標は欲張らず3〜4個に絞る。
全指標を毎回埋めようとすると記録自体が続かず、結局振り返らなくなる。

向いているのは:運用を改善したい・上長や取引先に成果を報告する必要があるチーム。始めたばかりで投稿量を増やす段階なら簡易でよい。

ネタ・ストック管理でネタ切れを防ぐ(難易度 ★☆☆/効果 継続)

思いついた投稿ネタや素材リンクをためておく「ストックシート」を1枚持つと、投稿直前に慌ててネタを探す状況を防げます。

ネタ・ストック管理でネタ切れを防ぐのイメージ図

SNS運用がしんどくなる最大の原因は「毎回ゼロからネタを考える」ことです。

会議中や移動中に浮かんだアイデア、使えそうな写真・動画の保存先リンク、季節イベントのリストなどを1枚のシートに雑多にためておき、企画時にここから引き出す運用にすると、負担が大きく下がります。

ネタには「状態(アイデア/素材あり/原稿済)」の列をつけておくと、そのまま投稿管理表へ送り出す準備状況が分かります。

  1. 「ネタ・ストック」シートを作り、ネタ概要・想定媒体・素材リンク・状態・メモの列を用意する
  2. 思いついた時点で一行追加する(体裁は気にせず、まず貯める)
  3. 状態を『アイデア→素材あり→原稿済』と更新していく
  4. 企画会議で原稿済・素材ありのネタを投稿管理表(リスト)へ移す

コツ:ネタは質より量でためる。
会議で使えるのは「その場で思いつくネタ」ではなく「前もってためておいたネタ」。

向いているのは:投稿頻度が高く、ネタ切れや投稿の質のムラに悩むチーム。担当が1人で回している場合ほど効果が大きい。

承認フロー・チェックリストで誤投稿を防ぐ(難易度 ★★☆/効果 リスク低減)

投稿前の確認項目と承認者を管理表に組み込むと、誤字・不適切表現・二重投稿といった炎上や事故のリスクを下げられます。

承認フロー・チェックリストで誤投稿を防ぐのイメージ図

SNSは一度投稿すると取り消しても記録が残り、企業アカウントでは小さなミスが信用問題に直結します。

そこで、投稿管理表に「ステータス(下書き→確認依頼→承認済→予約済→投稿済)」と「承認者」の列を設け、承認済になるまで予約投稿しないルールにします。

あわせて、投稿前チェック項目(誤字脱字・タグ・リンク・画像の権利・日時)をチェックリスト化しておくと、担当が変わっても品質が保てます。

属人的な『目視だけ』の確認を、仕組みに置き換えるのが狙いです。

  1. 投稿管理表に『ステータス』『承認者』『承認日』の列を追加する
  2. ステータスはドロップダウン(入力規則)で選べるようにし、表記ゆれを防ぐ
  3. 『投稿前チェックリスト』を別枠に置き、公開前に全項目を確認する
  4. 承認済のものだけを各SNSの予約投稿に登録する

コツ:チェックは『人が気をつける』ではなく『埋めないと次に進めない』形にする。
ステータスの色分けで未承認の投稿がひと目で分かるようにする。

向いているのは:複数人で運用する・企業ブランドを預かるアカウント。個人の趣味アカウントほど厳密さは不要だが、企業なら必須。

エクセル管理の限界とチーム運用への切り替え時期

エクセルでのSNS運用管理が限界を迎え、チーム運用のツールへ切り替えるイメージ

エクセルのSNS運用管理は「個人が・少人数で」回す分には十分。
関係者と媒体が増えると、更新と共有でやがて行き詰まりがちです。

ここまでの方法で、エクセルでもかなり実用的なSNS運用管理ができます。

ただし、運用がチームに広がると、ツールとしての限界が見えてきます。

無理に作り込む前に、切り替えの目安を知っておきましょう。

エクセル運用が破綻する4つの場面

エクセルでSNS運用を管理する人の本音で多いのが「作るより、チームで保ち続けるのがしんどいという声です。

具体的には、次の壁にぶつかります。

  • 同時編集で壊れる:複数人が同時に触ると競合し、最新版が分からなくなる(『エクセルを同時編集(リアルタイム共有)する方法』である程度は緩和できるが限界がある)
  • 期限が抜ける:予約忘れを自動で知らせる通知がなく、投稿漏れが起きる
  • 媒体・件数の増加で重くなる:行と色ルールが増えるほど動作が重く、更新が億劫になる
  • 属人化する:複雑な数式や条件付き書式を触れるのが作成者だけになり、その人が休むと運用が止まる

クラウド保存での共同編集はある程度可能ですが(Microsoft サポート:Excelブックで共同作業する)、条件付き書式やフィルターの競合は起きやすく、権限も細かく分けられません。

この壁は、同じ表計算であるスプレッドシートでSNS運用管理をする方法に移しても本質は変わらず、いよいよ辛くなったら脱エクセルの進め方——専用ツールへの切り替えを検討する段階です。

切り替えの目安と、生産性の話

関係者が増え、更新が毎日になり、複数媒体が並行してきたら、見える化に特化したツールへ役割を引き継ぐ目安です。

ツール移行を考える目安
  • SNS運用の関係者(担当・承認者・上長)が3〜5名以上になった
  • 毎日・複数媒体へ投稿し、更新が追いつかなくなってきた
  • 「あのファイル、最新どれ?」「これ予約した?」が口ぐせになってきた
  • 承認や効果測定を、口頭やチャットでの確認に頼っている

この「個人→チーム」への移行は、SNSに限らず組織の生産性の話でもあります。

生産性向上には、組織の構築とコミュニケーション、そしてチームのタスク管理が欠かせません。

SNS運用も同じで、個人のエクセルに閉じていた投稿予定・進捗・承認を、チーム全員がいつでも見られる状態にすることが、抜け漏れや期限遅れをなくす第一歩になります。

エクセルでのSNS運用管理は「作る」までは難しくありません。

難しいのはチーム全員で・毎日・崩さず更新し続けること。

ここが破綻するなら、無理に高機能な管理表を作り込むより、続けられる形に切り替えるのが近道です。

チームのSNS運用を“続く形”にするなら『スーツアップ』

私たちが開発・運営するスーツアップは、表計算ソフトのような操作で、チームの「タスクの見える化」をして、タスクの抜け漏れや期限遅れを防ぐツールです。重厚な管理表を作り込むのではなく「「誰が・どのようなタスクを・いつまでに」の3つに絞って、みんながいつでも見られるチームのタスク管理」に振り切っています。

・表計算ソフトのような操作感で、チーム全員が同じ最新の投稿予定を見られる
・自動の期限通知で、予約忘れ・投稿漏れといった抜け漏れを防ぐ
・定型タスクやAIのサポートで、繰り返しの投稿準備の手間も抑えられる

※ 無料トライアルあり(最新の料金・機能は公式サイトでご確認ください) SNS運用に使えるツールを横断で比較したい場合は『SNS運用管理におすすめのツール投稿管理におすすめのツール』もご覧ください。

つまずきやすいポイントと対策

エクセルのSNS運用管理でつまずきやすいポイントと対策のイメージ

SNS運用管理で詰まるのは「表記ゆれ」「色ルールの崩れ」「共有」の3か所。
先回りで対策しておきましょう。

どれも知っていれば数分で直るものばかりですが、知らないと運用のたびに小さなストレスが積もります。

症状から逆引きできるよう、原因と対策を整理しました。

入力・表記まわりのつまずき

→ 表は横にスクロールできます

症状原因対策
媒体別の集計が合わない「Insta/インスタ/IG」など表記ゆれ媒体・ステータスをドロップダウン(入力規則)にして選択式にする
曜日を毎回手入力している日付と曜日を別々に管理している曜日列に =TEXT(投稿日,"aaa") を入れて自動表示にする
どれが最新か分からないファイルを都度コピーして配っているクラウド上の1ファイルを共同編集にし、コピーを増やさない

色ルール・共有まわりのつまずき

→ 表は横にスクロールできます

症状原因対策
行を追加すると色が付かない条件付き書式の適用範囲が追従しない表をテーブル化(Ctrl+T)し、適用範囲を表全体に設定し直す
色が多すぎて逆に読めない状態ごとに色を足しすぎ色は意味とセットで3〜4色に絞る
同時に編集すると競合する共同編集での書式・フィルターの衝突編集する時間帯や担当範囲を分ける/件数が増えたら専用ツールへ移行を検討

これらのつまずきは、いずれも「エクセルの使い方」で解決できる範囲のものです。

一方で、同時編集の競合や通知の欠如といった問題は、テクニックでは根本的に解消できません。

症状を直すたびに手間が増えていると感じ始めたら、それは道具を変えるサインだと捉えると、判断を先延ばしにせずに済みます。

よくある質問(FAQ)

エクセルでのSNS運用管理について、担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

ツールの選び方や表記ゆれ対策、チーム運用でつまずいたときの考え方の参考にしてください。

エクセルとGoogleスプレッドシート、SNS運用管理にはどちらが向いていますか?

複数人で同時に編集・共有する運用なら、クラウド前提のGoogleスプレッドシートのほうが向いています。一人または少人数で作り込みたい、既存のエクセル資産を使いたい場合はエクセルでも十分です。どちらも表計算なので、同時編集や通知の弱点は共通して残ります。

SNS投稿管理表には最低限どんな項目(列)を入れればいいですか?

投稿日・媒体・投稿カテゴリ・投稿内容・担当者・ステータス、の6項目が最低限です。ここに承認者・素材リンク・主要指標(リーチ/いいね/保存)を足すと、計画から振り返りまでが1枚で追えます。項目は多すぎると入力が続かないため、使う列だけに絞るのがコツです。

媒体名やステータスの表記ゆれを防ぐには?

「データ」→「データの入力規則」→「リスト」でドロップダウンを設定し、選択式にします。別シートに選択肢のリストを作って参照させると、媒体やステータスが増えたときもリストを直すだけで全行に反映できます。

予約投稿の忘れを防ぐ方法はありますか?

条件付き書式とTODAY関数を組み合わせ、「投稿日が近いのにステータスが承認済でない」行を赤くハイライトすると、手を打つべき投稿がひと目で分かります。ただしエクセル自体は自動で通知を送れないため、確実に知らせたい場合は通知機能のある専用ツールの利用が有効です。

複数人・複数SNSで運用すると管理表が崩れます。どうすればいいですか?

ファイルをコピーして配らず、クラウド上の1ファイルを共同編集にするのが第一歩です。それでも同時編集の競合や権限の問題が残るため、関係者が3〜5名以上・毎日更新・複数媒体が並行してきたら、チームのタスク管理に特化したツールへの切り替えを検討する目安です。

小規模な運用ならエクセルで十分ですか?

担当が1〜2名で、投稿頻度も高くない段階なら、エクセルの投稿管理表で十分です。無料で始められ、列を自由に設計できる利点が勝ちます。運用が本格化して同時編集や通知に困り始めたら、ツールへの移行を考えるとよいでしょう。

まとめ:作り込みより「続けられる形」を選ぶ

エクセルでのSNS運用管理は、投稿管理表を軸に、ドロップダウン・条件付き書式・関数を使い分ければ十分に実用的なものが作れます。

月間カレンダー・効果測定・ネタ管理・承認フローのシートを足せば、計画から振り返りまで1ファイルで完結します。

まずは無料テンプレートを開き、最低限の列で1週間分を運用してみて、足りない列や欲しい自動化を運用しながら育てていくのがおすすめです。

最後にチェックリストで振り返りましょう。

SNS運用管理表 作成チェックリスト
  • 投稿日・媒体・カテゴリ・内容・担当・ステータスの列がそろっている
  • 表をテーブル化(Ctrl+T)し、行を足しても崩れない
  • 媒体・ステータスがドロップダウン(入力規則)で選択式になっている
  • 条件付き書式でステータスの色分け・期限のハイライトができている
  • 効果測定・ネタ・承認の各シートを、必要に応じて用意した
  • 関係者が増えたら、見える化・通知に特化したツールへの移行を検討する

覚えておきたいのは、SNS運用管理のゴールは「きれいな管理表を作ること」ではなく「投稿を計画どおり・抜け漏れなく出し続けること」だという点です。

個人で完結する間はエクセルで、チームで回す段階になったら見える化に特化したツールへ——役割を引き継ぐ発想で、無理なく続けられるSNS運用を目指しましょう。

参考文献・出典

チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

2025年5月に、『1+1が10になる組織のつくりかた チームのタスク管理による生産性向上』を出版。

目次