新任社長が最初にやるべきこと|就任後100日で会社を動かす実践ロードマップ

新任社長がやることは、突き詰めると①現状を正しくつかむ ②組織の土台をつくる ③組織を動かす仕組みを回すの3つに整理できます。

就任してすぐに大きな改革へ走るのではなく、最初の100日はこの順番で足場を固めるのが、会社を確実に前へ進める近道です。

本記事では、就任前の準備から最初の100日のロードマップ、組織図・業務分掌・職務権限といった組織の土台づくり、会議・報告・タスクの見える化まで、新任社長が手をつける順に整理しました。

あわせて、多くの新任社長がつまずくポイントと回避策も具体的に解説します。

中小企業の経営支援や企業再生を手がけてきた立場から、就任直後に本当に効く打ち手だけを厳選しています。

目次

【全体像】新任社長がやること|最初の100日ロードマップ

新任社長がやることの最初の100日ロードマップ(就任前→就任30日→60日→100日の流れ)

新任社長がやることは「現状把握 → 組織の土台づくり → 動かす仕組みづくり」の順に進めるのが基本。
就任直後に成果を焦らず、まず足場を固めます。

新任社長のスタートでつまずく最大の原因は、順番の間違い。

現場を理解しないまま制度や戦略から手をつけると、反発を招いて空回りします。

まずは会社の実態をつかみ、次に責任と権限の骨格を整え、最後にそれを日々の実行へ落とし込む——この順番を守るだけで、就任後の立ち上がりは大きく安定します。

就任前〜最初の100日ロードマップ

就任前から情報を集め、就任後は「傾聴→土台づくり→仕組み化」の順に約100日で足場を固めましょう。

最初の100日は、社長としての評価と信頼の土台が決まる重要な期間

時期ごとにやることを分けておくと、焦って手順を飛ばす失敗を防げます。

→ 表は横にスクロールできます

時期やることねらい
就任前財務・事業・組織の情報を集める/前任者から引き継ぐ全体像を持って初日を迎える
就任〜30日所信表明・挨拶回り/社員と対話し現状を把握する信頼をつくり実態を知る
30〜60日組織図・業務分掌・職務権限を整える/会議を再設計する責任と権限の骨格をつくる
60〜100日タスクを見える化し実行を回す/小さな成果を出す戦略を現場の行動につなげる

なお、親族内承継や社内昇格で社長になる場合は、就任前の引き継ぎと関係者への挨拶が特に重要です。

承継の全体像は『社長交代の挨拶回り完全ガイド』や『二代目社長がやること9選』のページも参考になります。

公的な支援制度は『中小企業庁:事業承継・引継ぎ支援』の資料にまとまっています。

何から手をつける?優先順位の付け方

「重要かつ緊急」から着手し、緊急でない改革は後回しに。
まず“会社の業務が止まらない状態”を確保します。

やることが多すぎて動けなくなるのが新任社長の典型的な悩みです。

すべてを同時にやろうとせず、次の優先順位で絞り込みましょう。

最優先:資金繰り・重要顧客・キーパーソンの離職リスクなど「止まると致命的」なこと。

次点:組織図・権限・会議など「組織が回る骨格」づくり。

その後:新規事業・大きな制度改革など「時間をかけて仕込む」こと。

就任直後の派手な改革は目立ちますが、足場が固まる前に動くと反発とやり直しを招きます。
まずは業務を止めないことを優先し、準備ができてから少しずつ新体制を取り入れるのが定石です。

【ステップ1】就任前・就任直後にやること|現状把握と信頼づくり

就任直後の新任社長がやる3つ(数字の把握・社員との対話・所信表明)

最初の30日は「大きく仕組みを変えること」より「現状の数字や業務を知ること」を優先しましょう。
数字・組織・人を理解し、信頼の土台をつくる期間です。

就任直後に成果を出そうと焦ると、現状理解が浅いまま判断して失敗します。

この時期にやるべきは、会社の数字と組織の実態をつかみ、社員との信頼関係を築くことです。

ここで得た情報が、後の組織づくりの精度を決めます。

① 財務・事業の現状を数字でつかむ

勘や印象ではなく数字で会社を理解します。
まず資金繰りと収益構造を押さえるのが最優先です。

社長の判断は、最終的にすべて数字に反映されます。

まずは資金繰り表・損益・主要顧客と取引条件・在庫や債権債務など、会社の根幹となる数字を自分の目で確認します。

とくに資金繰りは「止まると倒産に直結する」ため、就任前後で最初に押さえるべき数字です。

数字の読み方に不安があれば、月次で経営数字を可視化する管理会計の仕組みが役立ちます。

管理会計の導入のやり方』や、後継者が数字を把握する具体手順をまとめた『後継者が会社の数字を把握する5ステップ』のページが参考になります。

中小企業向けの経営相談窓口として中小企業基盤整備機構 J-Net21も活用できます。

最初に見る数字:資金繰り(キャッシュ)・売上と粗利の構造・主要顧客の依存度。

次に見る数字:固定費の内訳・在庫・売掛/買掛の回収と支払いサイト。

② 社員との対話で組織の実態を知る

組織図には出てこない“本当の実力者”や現場の不満を、対話でつかみます。
まず聞く姿勢が信頼をつくります。

新任社長にとって、社員は最大の情報源であり、これから一緒に会社を動かす仲間です。

就任して間もない時期こそ、部門長や現場のキーパーソンと一対一で話し、「何がうまくいっていて、何に困っているか」を丁寧に聞きます。

ここで指示や批判から入ると心を閉ざされます。

まずは徹底して聞き役に回ることが、後の協力を引き出します。

とくに社内昇格や親族承継の場合、古くからいる社員との関係づくりが成否を分けます。

『具体的な向き合い方は『二代目社長がやること9選』や、『古参社員と向き合う7つの方法』のページが参考になります。

人が続けて辞めるなど不穏なサインがある場合は、『組織崩壊の立て直し方』のページも確認しておきましょう。

③ 所信表明でビジョンと方針を示す

「この会社をどこへ導くのか」を早い段階で言葉にします。
判断の軸を共有すると、現場が自律的に動けます。

現状を把握したら、自分がこの会社をどうしたいのかを、自分の言葉で社員に伝えます。

壮大なスローガンである必要はありません。

大切なのは、日々の判断のよりどころになる方針を示すことです。

方針が共有されると、社員は一つひとつを社長に確認せずとも、同じ方向で判断できるようになります。

所信表明は一度で終わらせず、会議や日々の対話で繰り返し伝えます。
方針は「言い続けて初めて浸透する」ものです。

【ステップ2】組織の土台をつくる(組織図・業務分掌・職務権限)

組織の土台をつくる3点(組織図・業務分掌・職務権限)の関係図

現状を把握したら、次は組織図・業務分掌・職務権限という組織の骨格を整えます。
属人的な運営から、仕組みで回る組織への転換点です。

会社が社長一人の頑張りに依存していると、規模が大きくなるほど無理が出ます。

新任社長の重要な仕事は、自分がいなくても組織が正しく動く「骨格」をつくること

その骨格が、組織図(指揮系統)・業務分掌(役割分担)・職務権限(決裁ルール)の3点です。

なお、各文書の詳しい作り方は『組織図の作り方業務分掌規程の作り方職務権限規程の解説』のページにまとめています。

ここでは新任社長が着手する順番と勘所を解説します。

組織図をつくり、指揮系統を明確にする(優先度 ★★★ / 目安 就任30〜45日)

誰が誰に報告し、誰が何に責任を持つのかを1枚に描く。
新任社長が組織を動かす設計図になります。

新任社長がまず直面するのは「誰に何を頼めば動くのかが分からない」という状態。

組織図は単なる体裁ではなく、指揮命令系統と責任の所在を一枚で示す設計図です。

中小企業では組織図が無い、あっても実態と合っていないことが珍しくありません。

まずは現状の実態を写した組織図をつくり、そのうえで「本来こうあるべき」という理想形を描いて差分を確認します。

この差分こそが、あなたが着手すべき組織課題のリストになります。

  1. 現状の指揮系統・報告ラインを、実態どおりに書き出す(役職名ではなく“実際に誰が動かしているか”)
  2. 部署・機能(営業・製造・管理・開発など)で縦割りを整理し、責任者を1人ずつ置く
  3. 1人の管理者が見る部下の数(管理限界)が広すぎないかを確認し、階層を調整する
  4. 理想形の組織図を別に描き、現状との差分を課題リストにする
  5. 全社に共有し、指揮系統と責任の所在を全員が同じ絵で理解できる状態にする
  • コツ最初から完璧な組織図を目指さない。 まず“今”を正確に写すことが、次の一手を決める土台になる。
  • 着手すべきは、就任して指揮系統や責任範囲があいまいだと感じたとき。組織図が無い・古いままの中小企業は最優先。

業務分掌を定め、部署の役割を線引きする(優先度 ★★☆ / 目安 就任45〜60日)

どの部署が何に責任を持つのかを文書で決める。
「誰の仕事でもない仕事」と押し付け合いをなくします。

業務分掌とは、部署ごとに担当する業務の範囲と責任を定めることです。

これが曖昧だと、部署間で仕事の押し付け合いや二重管理が起き、「誰の仕事でもない業務」が放置されます。

新任社長にとって業務分掌の整備は、組織を属人化から仕組みへ移す第一歩です。

既存の業務を洗い出し、機能ごとに主担当部署を割り当てていくと、抜けている機能や重複している機能が浮かび上がります。

  1. 会社で発生している業務をすべて洗い出す(大分類→中分類の粒度で)
  2. 各業務の主担当部署を1つに決め、関与する部署を副担当として補記する
  3. どこにも属さない業務・複数部署がやっている業務を特定し、担当を確定させる
  4. 業務分掌規程として文書化し、更新の担当と見直し時期も決めておく
  • ポイント:「なんとなく現場が回している」業務ほど、担当を明文化した瞬間に品質と責任が安定する。
  • 効果的なのは、部署間で仕事の押し付け合い・抜け漏れが起きているとき。人が増えて役割が曖昧になった組織に有効。

職務権限を明確にし、決裁のルールを決める(優先度 ★★☆ / 目安 就任45〜60日)

いくらまで・何を、誰が決めてよいのかを定める。
社長に決裁が集中して現場が止まるのを防ぎます。

職務権限とは、役職ごとにどこまでの意思決定・決裁ができるかを定めたものです。

新任社長がやりがちなのが、あらゆる決裁を自分に集めてしまうこと。

最初は現状把握のために必要でも、そのまま続けると社長がボトルネックになり、現場のスピードが落ちます。

金額・契約・採用・投資などの区分ごとに決裁権限のラインを引き、現場に任せる範囲を明確にすることで、組織は社長がいなくても回り始めます。

  1. 決裁が必要な事項を区分する(購買・契約・採用・投資・値引きなど)
  2. 各区分に金額や重要度の基準を設け、担当者→管理者→役員→社長の決裁ラインを引く
  3. 現場に委ねてよい範囲を広めに設定し、社長決裁は本当に重要な事項に絞る
  4. 職務権限規程として明文化し、例外時の判断ルート(エスカレーション)も決める
  • コツ:権限を渡すほど責任も明確になる。「任せて、結果は見える化で追う」がボトルネックを作らないコツ。
  • 効果的なのは、社長に決裁が集中して現場が止まっているとき。逆に権限が曖昧で誰も決められないときにも効果的。

【ステップ3】組織を動かす仕組みをつくる(会議・報告・見える化)

組織を動かす仕組み(定例会議・報告フォーマット・タスクの見える化)の流れ図

骨格ができたら、それを会議・報告・タスクの見える化で日々の実行につなげます。
決めたことが現場で動く状態を作る段階です。

組織図や権限を整えても、情報が流れ、決めたことが実行されなければ会社は変わりません。

ここでは、コミュニケーションを整える会議・報告と、実行を担保するタスクの見える化を仕組みにします。

これが新任社長のやることの総仕上げです。

定例会議を設計し、意思決定の場を固定する(優先度 ★★☆ / 目安 就任30〜60日)

いつ・誰が・何を決める会議かを定義する。
情報共有と意思決定のリズムを組織に埋め込みます。

新任社長がまず整えたいのが、会議という「意思決定と情報共有の場」。

会議が多すぎて疲弊している組織もあれば、逆に必要な議論の場が無い組織もあります。

大切なのは会議の数ではなく、目的別に会議を設計することです。

経営を決める会議、進捗を確認する会議、現場の課題を取り上げる会議を分け、それぞれの参加者・頻度・アジェンダを固定すると、意思決定のスピードと質が安定します。

  1. 現状の会議をすべて棚卸しし、「目的が不明・報告だけで終わる会議」を洗い出す
  2. 目的別に会議を再設計する(経営会議/進捗会議/現場ミーティングなど)
  3. 各会議の参加者・頻度・所要時間・アジェンダの型を固定する
  4. 決定事項と担当・期限を必ず残し、次回の冒頭で前回の宿題を確認する

コツ:「報告だけの会議」は資料共有に置き換える。
会議は“その場で決める・議論する”ことに絞ると価値が上がる。

  • コツ:「報告だけの会議」は資料共有に置き換える。会議は“その場で決める・議論する”ことに絞る
  • 効果的なのは、会議が形骸化している、または必要な意思決定の場が無いとき。就任直後の情報収集にも有効。

報告フォーマットと連絡手段を統一する(優先度 ★★☆ / 目安 就任30〜60日)

報告の型と連絡ツールをそろえる。
情報が人によってバラバラに届く状態をなくします。

新任社長のもとに口頭・メール・チャットなどバラバラな経路で情報が入ってくると、全体像がつかめず、判断を誤る原因になります。

報告のフォーマット(何を・いつ・どの粒度で報告するか)と、コミュニケーションツールを統一すると、情報の抜け漏れが減り、必要な情報が同じ形で集まるようになります。

まずは「進捗・課題・相談」を型にした簡潔な報告ルールから始めるのが現実的です。

  1. 現状の報告経路を洗い出し、情報が分散・重複している箇所を特定する
  2. 報告フォーマットを決める(例:進捗/困りごと/相談を3行で)
  3. 連絡・共有に使うツールを一本化し、口頭だけの重要連絡をなくす
  4. 報告の頻度とタイミングを決め、上司・社長が見る場所を1つに集約する
  • コツ:報告の頻度を上げるより、“同じ型で・見える場所に残す”ほうが情報の質は安定する。
  • 効果的なのは、情報が人によって違う経路で届き、全体像がつかめないとき。リモート・多拠点の組織で特に有効。

チームのタスクを見える化し、実行を回す(優先度 ★★★ / 目安 就任60〜100日)

決めたことを“誰が・何を・いつまでに”で見える化する。
戦略を日々の実行に落とし込む最後のピースです。

組織図や会議を整えても、決めたことが実行されなければ会社は変わりません。

新任社長がやることの総仕上げは、方針を日々のタスクに落とし込み、その進捗をチーム全員で見える化すること

「誰が・何を・いつまでに」を共有し、抜け漏れや期限遅れをその場で拾える状態にすると、経営の意思が現場の行動につながります。

個人のToDoで完結させず、チームで見える形にするのがポイントです。

  1. 経営方針を、部署・チームごとの具体的なタスクに分解する
  2. 各タスクに担当者と期限を必ずひも付ける(誰が・何を・いつまでに)
  3. 全員が同じ場所で進捗を見られるようにし、遅れや抜け漏れを早期に発見する
  4. 定例会議で進捗を確認し、詰まっているタスクに社長が手を打つ
  • コツ:見える化のゴールは監視ではなく“早く気づいて助けること”。 遅れを責めず、詰まりを一緒に外す。
  • 効果的なのは、方針は決めたのに実行が進まないとき。個人任せで抜け漏れ・期限遅れが多発しているチームに有効。

チームの生産性向上には、「チームでのタスク管理」と「タスクの見える化」が欠かせません。

見える化の具体的なやり方は『進捗管理の見える化とおすすめツール』や『タスクの見える化のやり方』のページも参考にしてください。

とはいえ、会議や報告の型を決めても、チーム全員で・毎日・崩さず更新し続けるのは簡単ではありません。

エクセルや口頭での共有は、人数が増えると「最新はどれ?」「誰の担当だっけ?」で止まりがちです。

ここを続く形にするなら、チームのタスク管理に特化したツールを使うのが近道です。

チームのタスク管理を“続く仕組み”にするなら『スーツアップ』

私たちが開発・運営するスーツアップは、表計算ソフトのような操作で、チームの「タスクの見える化」をして、タスクの抜け漏れや期限遅れを防ぐツールです。「「誰が・どのようなタスクを・いつまでに」の3つに絞って、みんながいつでも見られるチームのタスク管理」に絞り、新任社長が整えた方針を現場の実行につなげます。

・表計算ソフトのような操作で、チーム全員が同じ最新を見られる
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※ 株式会社スーツ(2014年12月設立。代表取締役社長CEO 小松裕介)が運営する自社サービスです。無料トライアルあり(最新の料金・機能は公式サイトでご確認ください)

【対策】新任社長がやりがちな失敗と回避策

新任社長がやりがちな失敗(拙速な改革・トップダウン・抱え込み)と回避策

失敗の多くは「順番」と「距離感」のミス。
焦り・独断・抱え込みの3つを避けるだけで、立ち上がりは安定します。

新任社長のつまずきには共通のパターンがあり、あらかじめ知っておけば、多くは避けられます。。

どれも意欲の高い人ほど陥りやすいものです。

① 就任直後の拙速な改革・前任の全否定

実態を理解する前の改革は反発を招きます。
最初の約90日は傾聴に徹し、前任の良い点は残しましょう。

成果を焦るあまり、現場を理解しないまま制度や方針を大きく変えると、社員の反発と混乱を招きます。

前任のやり方を全否定するのも同様で、これまで会社を支えてきた社員の努力まで否定することになりかねません。

まずは良い点を認めて残し、変えるべき点を見極めてから動きます

→ 表は横にスクロールできます

やりがちな失敗何が起きるか回避策
すぐ大改革に着手現状理解が浅く反発・やり直し最初の約90日は傾聴と現状把握に充てる
前任のやり方を全否定既存社員の離反・士気低下良い点は残し、変える点だけ理由とともに示す
成果を焦って数字を追う現場が疲弊し離職が増えるまず組織の骨格を整え、実行が回る土台をつくる

② 現場を見ずにトップダウンで進める

会議室の情報だけで決めると判断を誤ります。
現場に足を運び、一次情報に触れてから意思決定しましょう。

報告される情報は、途中で角が取れ、都合よく整えられていることがあります。

数字と現場の両方を見て初めて、正しい判断ができます。

とくに就任初期は、意識して現場へ足を運び、自分の目と耳で一次情報を取りにいくことが大切です。

過度な監視は逆効果ですが、無関心はもっと危険です。

マネジメントの基本を体系的に押さえたい場合は、『組織マネジメントの基本』のページも参考になります。

中小企業のIT・DX活用の情報は経済産業省情報処理推進機構(IPA)デジタル庁が一次情報として役立ちます。

③ すべてを一人で抱え込む

決裁も実務も抱え込むと社長がボトルネックになります。
権限を委ね、進捗は見える化で追います。

責任感の強い新任社長ほど、あらゆる判断と実務を自分に集めてしまいます。

しかしそれでは組織が育たず、社長が倒れれば会社が止まってしまいます。

決裁の範囲を現場に委ね、任せた仕事の進捗はタスクの見える化で追う——この「現場に任せて、進捗のみを見える化で確認する」形が、社長がボトルネックにならない働き方です。

権限を渡すときに丸投げにしないコツは、『権限移譲の進め方6ステップ』のページに具体的にまとめています。

人材面の課題は厚生労働省の統計も参考になります。

「任せられない」のは仕組みが無いから。
誰が何をいつまでにやるかが見えていれば、安心して権限を渡せます。

よくある質問(FAQ)

新任社長がやることについて、就任前後によく寄せられる疑問をまとめました。

着手の順番や優先順位に迷ったときの参考にしてください。

新任社長がまず最初にやるべきことは何ですか?

最初にやるべきは、会社の現状を数字と対話でつかむことです。とくに資金繰りは止まると致命的なため、就任前後で真っ先に確認します。そのうえで社員と一対一で話し、組織の実態と課題を把握してから、組織づくりに着手するのが安全な順番です。

就任してすぐに改革を始めてもよいですか?

現場を理解する前の大きな改革は反発を招きやすく、おすすめしません。最初の約90日は傾聴と現状把握に充て、前任の良い点は残しつつ、変えるべき点を見極めてから動くのが定石です。資金繰りや重要顧客の離反リスクなど「止まると致命的」なことだけは、早く手を打ちます。

最初の100日で何を達成すればよいですか?

数字と組織の現状把握、方針の共有、そして組織図・業務分掌・職務権限といった骨格づくりまで進み、決めたことが実行される仕組み(会議・報告・タスクの見える化)の入り口に立てていれば十分です。大きな成果より、会社が回る土台を整えることを優先します。

組織図や業務分掌は本当に必要ですか?

人数が少ないうちは口頭でも回りますが、規模が大きくなるほど「誰の仕事か分からない業務」や決裁の停滞が増えます。組織図で指揮系統を、業務分掌で役割を、職務権限で決裁ルールを明確にすると、社長がいなくても組織が回る土台になります。属人化から仕組みへ移す基本の3点です。

社員の信頼を得るにはどうすればよいですか?

就任初期は指示や批判から入らず、まず聞く姿勢を徹底することです。一対一の対話で現場の困りごとを丁寧に聞き、示した方針を言葉と行動で一貫して示し続けると、信頼は少しずつ積み上がります。特に古参社員との関係づくりには時間をかける価値があります。

社長業を一人で抱えないためにはどうすればよいですか?

職務権限を定めて決裁の一部を現場に委ね、任せた仕事の進捗をチームのタスク管理で見える化するのが有効です。「誰が・何を・いつまでに」が全員に見えていれば、丸投げにせず安心して権限を渡せます。抜け漏れや遅れも早期に気づけるため、社長がボトルネックになりません。

まとめ:新任社長は、焦らず着実に会社に向き合う

新任社長がやることは多岐にわたりますが、順番を守れば着実に会社を前へ進められます。

現状を数字と対話でつかみ、組織図・業務分掌・職務権限で骨格を整え、会議・報告・タスクの見える化で実行を回す——この流れを最初の100日で作ることが、その後の経営を大きく楽にします。

新任社長 やることチェックリスト
  • 資金繰り・収益構造など会社の数字を自分の目で確認した
  • 部門長・キーパーソンと一対一で対話し、現状と課題をつかんだ
  • この会社をどこへ導くのか、方針を自分の言葉で伝えた
  • 組織図・業務分掌・職務権限で責任と決裁の骨格を整えた
  • 会議・報告フォーマット・連絡ツールを目的別に整理した
  • 「誰が・何を・いつまでに」をチームで見える化し、実行を回している
  • 拙速な改革・独断・抱え込みという典型的な失敗を避けている

最後に忘れたくないのは、新任社長のゴールは「自分が頑張ること」ではなく、「自分がいなくても正しく回る組織を残すこと」だという点です。

人口減少で一人あたりの生産性が問われる時代だからこそ、個人の力に頼らず、チームで成果を出す仕組みを整えることが、これからの社長に求められる最大の仕事です。

生産性向上の全体像は『生産性向上の完全ガイド』のページもあわせてご覧ください。

参考文献・出典

チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。

 

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この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

2025年5月に、『1+1が10になる組織のつくりかた チームのタスク管理による生産性向上』を出版。

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