リーダーシップ往復書簡 061
リーダーシップ往復書簡 061
リーダーシップとは「やり方」ではなく「あり方」です。そのためリーダーシップを学ぶには、どうしても方法論になりがちな「座学」よりも、そのリーダーシップを発揮する人の人生そのものの勝負となる「実践」に勝るものはないと思います。
本稿では、久しぶりに、少しだけ私個人の話を記載させてもらおうと思います。
縁あって、2020年10月下旬より、大手YouTuber事務所の株式会社VAZの代表取締役社長を務めることになりました。前職の上場会社の代表取締役社長を辞して以来、約6年ぶりの事業会社の社長になります。
その間に、時価総額100億円以下の中小・中堅会社やスタートアップ企業を経営支援する株式会社スーツを創業したわけですが、同社は「ハンズオン」(hands onという「実践」の意味から転じ、投資ファンドやコンサルティング・ファームのスタッフが出資先やクライアント企業の経営に直接参画すること)をコンセプトにしているとはいえ、あくまでクライアント企業様の社長(リーダー)を支えることが主な仕事です。
今回は私自らが社長ですので、自らが旗振り役、会社のリーダーとしての役割を全うしなければなりません。
私が本連載などリーダーシップに関する情報発信をするようになって数年が経過していますが、久々に経営実務家としてリーダーシップを発揮することで、日々リーダーとしての「あり方」を勉強をさせていただいています。
まだ社長就任以来、1ヶ月しか経っておりませんが、VAZには素晴らしいクリエイターやスタッフが数多く在籍しており、必ず良くなると確信しています。
20代の時にメンターの方に「正しく地位にある人間が、正しくリーダーシップを発揮すれば、その組織は必ず成功する。」と言われたことを思い出しながら執務に当たっています。
VAZですが、ありがたいことに、新しいオーナーでもある共同PRの谷社長のご支援もあって、強力なベテランスタッフ陣からもご支援いただいています。また、多くの社外の経営者、投資家やメディア・エンターテイメントの先輩方からもご協力をいただいています。
新型コロナウイルス感染症問題もあって、2020年は世の中には暗いニュースがあふれています。このような時こそ、世のため人のためにも、最高のエンターテイメントを提供できるように努力したいと思います。
私もYouTuber事務所のVAZの社長として、新しいエンターテイメント領域において、今までのキャリアをかけて、強いリーダーシップを発揮していきたいと思います。久々の戦線復帰ですので、しばらくは至らない点もあるかもしれませんが、ぜひともご指導くださいますようお願い申し上げます。
リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。
また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!
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【Q.61】
リーダーシップの醍醐味について教えてください。
<コメント>
リーダーシップの醍醐味は、多くのフォロワーが自らの足で前を向いて歩み始めるお手伝いをできることだと思います。また、それを通じて、自らが組織のリーダーとして達成したい夢も叶えることができることだと思います。
前者は、GEのジャック・ウェルチがリーダーシップの4Eとして提唱したEnergy(自分自身がエネルギーにあふれている)、Energize(周囲を元気付ける)、Edge(競争心が強く、困難な決断を下すことが出来る)、Execute(実行力があり、結果に結びつけることが出来る)の中の、Energizeに近いイメージかもしれません。
後者は、リーダーシップの素晴らしいところは、何と言っても、最初は自分が思い描いた夢であり、実現時にはみんなの夢となっていることを実現することができることだと思います。
会社の社長ならば、醍醐味として経営成績を上げること、IPOをすることなど考える方がいるかもしれませんが、それらは所詮、お客様や社内のスタッフなどフォロワーの皆さんに共感いただいて、ご支持をいただいた結果に過ぎません。
前段でも記載をしましたが、リーダーシップは「やり方」ではなく「あり方」が問われており、今までの生き方も含めて、リーダーの人生そのものが問われています。
リーダーが想い描く具体個別の夢は様々あると思いますが、多くのフォロワーの先頭にいて、世のため人のために尽くす機会を得られるということはそうあることではありません。
リーダーシップとは、リーダーの人生を総括するようなチャレンジでもあり、こんなにも挑戦的で面白いことはないと思います。
※この記事は、2020年11月28日付Facebook投稿を転載したものです。