経理の残業を減らす6つの対処法|原因と優先順位つきで解説

経理の残業を減らす近道は、気合で早く帰ろうとすることではなく、残業の中身を見える化し、効果の大きい作業から順に手を打つこと。

経理の残業が膨らむのは、月末月初や決算への業務集中、属人化、紙や手作業の残存といった仕組みの問題が重なっているからです。

原因は人によって違うため、やみくもにツールを入れても残業は減りません。

この記事では、経理の残業が増える原因を整理したうえで、残業を減らす6つの対処法を「効果」と「手軽さ」の優先順位つきで解説します。

目次

【優先度つき早見】経理の残業を減らす6つの対処法

経理の残業を減らす6つの対処法を効果と手軽さの優先順位で並べた早見図

結論は「計測 → 平準化 → 標準化・自動化 → 脱属人化 → 増員・外注」の順で進めること。
手軽で効果の大きいものから手をつけるのが、遠回りしないコツです。

経理の残業対策は打ち手が多く、どれから始めるか迷いがちです。

先に全体像を押さえておくと、自分の職場でどこから手をつけるべきかが見えてきます。

6つの対処法を優先度つきで早見

上から順に「土台づくり → すぐ効く → 仕組み化 → 最後の手段」といった流れです。
まずは上の2つから始めると失敗しません。

それぞれの対処法を、効果の大きさと着手のしやすさ(手軽さ)で整理しました。

コストが大きい増員・外注は、ほかをやり切ってからの最後の選択肢です。

→ 表は横にスクロールできます

優先対処法効果手軽さまず効く場面
1残業の中身を記録して見える化★★★★★★原因が言語化できていない
2繁忙期の作業を前倒し・平準化★★★★★☆月末・決算だけ激務
3定型業務のマニュアル化・テンプレ化★★☆★★☆毎回やり方を思い出している
4定型処理をツールで自動化★★★★★☆入力・転記・集計が多い
5属人化・個人エクセル依存の解消★★★★☆☆特定の人に偏っている
6増員・BPO(業務委託)で補う★★☆★☆☆効率化しても人手が足りない

なぜ「計測」から始めるのか

どの作業が残業の大半を占めているかは、記録してみないと分かりません。
先に計測すると、効果の大きい対処法を外さずに選べます。

いきなりツール導入や増員から入ると、本当のボトルネックとは違う場所にお金と手間をかけてしまうことがあります。

たとえば残業の大半が請求書処理に偏っているのに、関係の薄い経費精算ツールを入れても残業はほとんど減りません。

だからこそ、最初に1か月だけ残業の中身を記録し、時間を食っている作業を特定します。

上位数件を狙って平準化・自動化するほうが、全体をまんべんなく改善しようとするより、はるかに短期間で効果が出ます。

具体的な進め方は、このあとの対処法1で解説します。

経理の無駄そのものを洗い出す観点は『経理の無駄な作業を減らす対処法6選』のページでも整理しています。

経理の残業が多い3つの原因

対処法を選ぶ前に、原因を知ることが先決です。
経理の残業は、主に5つの構造的な原因から生まれます。

残業が減らないのは、担当者の頑張りが足りないからではありません。

多くは、経理という仕事の性質と、職場の仕組みに原因があります。

自分の職場に当てはまるものを確認してみてください。

月末月初への業務集中と、決算との重なり

経理の仕事は、締め処理や年次決算、年末調整などにより、特定の時期に業務が集中しがち。

経理の残業が最も膨らむのは、月次の締め作業が集中する月末月初。

伝票入力・売掛買掛の集計・請求書の確認といった作業がこの時期に固まるため、どうしても残業が増えます。

さらに、年次決算は決算日の翌日からおおむね2か月以内に行う必要があり、年末調整は11〜12月に集中します。

決算作業をしている間も、日常業務や月次の締めは止められないため、負荷が重なって一気に残業が増えるのが、経理の繁忙期の特徴です。

繁忙期がいつ来るかは『経理の繁忙期はいつ?忙しさを乗り切る6つのステップ』のページで月別に整理しています。

業務の属人化と、個人エクセルファイルへの依存

「その作業はあの人しかできない」状態は、担当者に残業を集中させ、改善も引き継ぎも止めてしまいます。

月次決算に時間がかかる職場ほど、仕訳入力や勘定照合が特定の担当者しかできない属人的な状態になりがち。

担当者に作業が偏れば、その人の残業は構造的に減りません。

属人化の背景には、業務マニュアルの未整備や、独自の計算式を組み込んだ個人のエクセルファイルへの依存があります。

手順が本人の頭の中にしかないと、ほかの人が手伝えず、改善のしようもありません。

手作業の残存と、他部署との差し戻し

紙やエクセルの手作業が残っているほど入力・転記・確認の時間が増え、他部署とのやり取りが多いほど待ち時間と差し戻しが発生します。

ペーパーレス化が進まず、紙の証憑や手入力が残っていると、それだけで作業時間が膨らみます。

入力・転記・集計といった手作業は、量が増えるほどミスも増え、確認とやり直しの往復が残業につながります。

加えて、経理は多くの部署とやり取りする仕事。

他部署からの経費申請や請求データの提出が遅れる・不備があると、催促や差し戻しに時間を取られ、締め作業が後ろにずれ込みます。

電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も、紙のまま運用していると負担が増えやすい部分です。

人手不足が慢性化している職場では、これらの負荷がすべて一人あたりに集中します。

【計測・平準化】残業を見える化して残業の原因を特定する

残業の中身を計測してから繁忙期の山を平準化する2ステップの流れ図

お金も新しいツールも使わずに今日から始められる、土台となる2つの対処法。
ここを飛ばすと、後の自動化の効果も半減してしまいます。

まずは追加コストなしでできることから着手しましょう。

残業の中身を見える化し、繁忙期に偏った作業をならすだけでも、ピークの残業ははっきり下がります。

①まず1か月、残業の「中身」を記録して見える化する(効果 ★★★ / 手軽さ ★★★)

何に時間を使っているかが分からないままでは、どの作業を削ればいいか決められません。
最初の一歩は、残業時間の中身を1か月だけ記録して棚卸しすることです。

残業削減でいちばん多い失敗は、原因を特定しないまま「とりあえず早く帰ろう」と気合で乗り切ろうとすること。

まずは1か月、どの業務に何時間かかったかを簡単な記録でよいので残しましょう。

伝票入力・請求書発行・売掛金の照合・問い合わせ対応など、作業を分類して時間を書き出すと、残業の大半を占めている作業が数件に絞り込めます。

この「上位数件」こそ、自動化や平準化で最も効果が出るポイント。

記録は専用のシートを配布するので、そのまま使ってください。

  1. 日次・月次・決算・年次・突発の5分類で、経理の業務を書き出す
  2. 1か月のあいだ、各業務にかかった時間をおおまかに記録する(15分単位で十分)
  3. 所要時間の多い順に並べ替え、上位3〜5件に印をつける
  4. 印をつけた業務について「自動化できるか」「前倒しできるか」を1行メモする
  • コツ:完璧な計測は不要。記録に時間をかけ過ぎない。「だいたい何にどれだけ」が分かれば十分です。
  • 向いているのは、残業は多いが原因を言語化できていない人。すべての対処法の土台になるので、最初に必ずやっておきたいステップ。

②月末・決算に集中する作業を前倒し・平準化する(効果 ★★★ / 手軽さ ★★☆)

経理の残業は月末月初と決算期に偏ります。
閑散期にできる作業を前倒しし、繁忙期の業務を軽量化するだけで、ピークの残業が大きく下がります。

経理の仕事は「毎月必ず来る波」と「年に数回の大波」でできています。

だからこそ、波が来てから慌てるのではなく、比較的余裕のある月に仕込んでおくのが効果的。

たとえば勘定科目の整理や証憑のファイリング、定例資料のテンプレート更新などは、繁忙期にやる必要はありません。

年間の業務カレンダーを1枚作り、どの作業をいつ前倒しできるかを決めておくと、月末に作業が雪崩のように集中するのを防げます。

  1. 年間カレンダーに、月次・四半期・年次の経理イベント(締め・決算・年末調整など)を書き込む
  2. 繁忙月と、比較的余裕のある月(決算明けなど)を色分けして把握する
  3. 繁忙期の作業のうち、前倒しできるもの(資料準備・マスタ整理など)を余裕月に移す
  4. 毎月の締めも「月末に一気に」ではなく、日次・週次でこまめに処理する運用に変える
  • コツ:「前倒しできる作業」と「その月にしかできない作業」を分けるのがコツ。後者だけを繁忙期に残せば、ピークは自然と下がります。
  • 向いているのは、月末・月初・決算期だけ極端に残業が増える人。繁忙期の予測ができているチームほど効果が出やすい。

そのまま使える「経理業務 時間棚卸シート」

計測の最初の一歩に使えるテンプレートです。
業務を書き出し、かかった時間と改善の余地を記録すると、どこから手を打つべきかが見えてきます。

残業の中身を見える化する対処法1のために、そのまま使える棚卸シートを用意しました。

経理の業務を分類ごとに書き出し、1か月の目安時間と「平準化・自動化の余地」を記録していくと、優先度の高い作業が自然に浮かび上がります。

コピーしてスプレッドシートに貼るか、エクセルファイルをダウンロードして使ってください。

業務名,分類,発生タイミング,月間の目安時間,平準化・自動化の余地,優先度
伝票・仕訳の入力,日次,毎営業日,20時間,自動化の余地:大,高
請求書の発行・送付,月次,月初,10時間,自動化の余地:大,高
経費精算の処理・差し戻し,月次,月中〜月末,8時間,標準化の余地:中,中
売掛金・買掛金の集計・照合,月次,月末月初,12時間,自動化の余地:中,高
月次決算(締め・資料作成),月次,月初5営業日,15時間,平準化の余地:大,高
年次決算・税務申告の準備,年次,決算日後2か月以内,—,前倒しの余地:大,中
年末調整,年次,11〜12月,—,標準化の余地:中,中
問い合わせ・他部署対応,突発,随時,6時間,ルール化の余地:中,中

↑をコピーして「keiri-gyomu-tanaoroshi.csv」として保存し、エクセル/スプレッドシートで開けばそのまま使えます(文字化けする場合は文字コードを UTF-8 で開く)。時間は自社の実績に置き換えて記録してください。

記録のコツ:完璧を目指さず15分単位のざっくり記録で十分です。
1か月続けると、残業の大半を占める作業が数件に絞り込めます。

繁忙期を前提にした年間・月次の段取りは『経理のスケジュール管理を仕組みにする5ステップ』のページが参考になります。

【標準化・自動化・脱属人化】仕組み化で残業を減らす

標準化・自動化・脱属人化・増員で経理の残業を仕組みから減らす打ち手の図

土台ができたら、作業そのものを減らす・人に依存しない形にする段階。
効果は大きい一方、準備に少し手間がかかります。

見える化と平準化で「何が重いか」が分かったら、次はその重い作業を仕組みで軽くします。

標準化・自動化・脱属人化は順番に効果を発揮します。それでも足りなければ、最後に人手で補いましょう。

③定型業務をマニュアル化・テンプレ化して迷いを消す(効果 ★★☆ / 手軽さ ★★☆)

毎回やり方を思い出しながら進める作業は、それだけで時間を食います。
手順をマニュアル化・テンプレ化すると、迷いと確認の往復が減り、誰がやっても同じ速度で終わります。

経理の作業には「月に一度しかやらないので、毎回やり方を思い出すところから始める」ものが少なくありません。

この“思い出す時間”と“間違えてやり直す時間”が、実は残業の隠れた原因です。

月次決算の手順、経費精算の差し戻し基準、請求書発行のチェック項目などを一度マニュアルとテンプレートに落とし込めば、次回からは見ながら進めるだけになります。

標準化は自動化の前提でもあり、手順が決まっていない業務はツールにも任せられません。

  1. 繰り返し発生する作業を1つ選び、実際の手順を箇条書きで書き出す
  2. 判断に迷うポイント(勘定科目の選び方・差し戻しの基準など)を注記として足す
  3. よく使う資料は空欄のテンプレートにして、毎回ゼロから作らないようにする
  4. チームの誰か別の人に、マニュアルだけを見て作業してもらい、詰まった箇所を補う
  • コツ:最初から完璧なマニュアルを目指さない。「次に自分が困らないためのメモ」から始めて、使うたびに追記していくと続けやすい。
  • 向いているのは、月次・年次の作業を毎回思い出しながら進めている人。属人化の解消にも効果的。

④経費精算・請求・会計の定型処理をツールで自動化する(効果 ★★★ / 手軽さ ★★☆)

経理はルーティンワークの比率が高く、自動化の効果が出やすい業務。
入力・転記・集計といった手作業をツールに任せると、残業の大きな塊をまとめて削れます。

伝票や帳簿の入力、請求書の発行・送付、経費精算の処理は、経理の作業時間の上位を占めやすい定型業務。

ここは人が手で転記するほどミスも残業も増えます。

会計ソフト・経費精算システム・請求管理サービスなどで入力や突合を自動化すると、作業時間そのものが減るうえに、確認・修正の往復も少なくなります。

電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も、紙のまま運用するより、はじめからデジタルで処理したほうが長期的にはラクです。

ツール費用は、削減できる残業時間×時間単価と比べて投資対効果を見積もると判断しやすくなります。

  1. 計測ステップで洗い出した「時間のかかる定型業務」を対象に選ぶ
  2. 入力・転記・集計・突合など、人がやらなくてよい作業を切り分ける
  3. 会計・経費精算・請求などのツールで自動化し、まず1業務だけ置き換える
  4. 削減できた時間を記録し、投資対効果を確認してから対象を広げる
  • コツ:いきなり全部を変えない。最も時間を食っている1業務から置き換え、効果を確かめてから本格的に導入すると失敗しません。
  • 向いているのは、入力・転記・集計といった手作業が残業の中心になっている人。補助金(IT導入補助金など)の活用も検討できる。

⑤属人化・個人エクセルファイルへの依存を解消する(効果 ★★★ / 手軽さ ★☆☆)

「その作業はあの人しか分からない」状態は、担当者に残業を集中させ、休めない・引き継げない原因になります。手順と情報を共有し、特定の人に依存しない形にします。

月次決算に時間がかかる経理ほど、仕訳入力や勘定照合が特定の担当者しかできない属人的な状態になりがち。

その背景には、業務マニュアルの未整備や、独自の計算式を組み込んだ個人のエクセルファイルへの依存があります。

属人化していると、その人に作業と残業が偏り、休暇も取りづらく、退職時の引き継ぎも大きなリスクになります(参考:『一人経理が退職する前にやるべき対処法5ステップ』)。

マニュアル化(標準化)で手順を共有し、個人ファイルをチームで見える共有の形に移すことが、属人化解消の王道です。

  1. 「この人がいないと止まる」業務を洗い出し、リスクの高い順に並べる
  2. その業務の手順をマニュアル化し、担当以外の人が読んで再現できる状態にする
  3. 個人のエクセルファイルに閉じている情報を、チームで共有できる場所に移す
  4. 複数人が交代で担当できるよう、少しずつ担当を広げていく
  • コツ:属人化の解消は一気に進めず、リスクの高い業務から1つずつ。まずは「手順が共有されている」状態を作るだけでも、休みやすさが変わります。
  • 相性がいいのは、一人経理・少人数経理で、特定の人に作業が偏っている職場。退職・休職リスクを下げたいチーム。

⑥仕組みで減らしても足りない分は増員・外注で補う(効果 ★★☆ / 手軽さ ★☆☆)

計測・平準化・標準化・自動化・脱属人化をやり切っても業務量が人手を上回るなら、採用やBPO(業務委託)で補いましょう。ただしコストがかかるため、順番は最後です。

慢性的に人手が足りない職場では、どれだけ効率化しても一人あたりの負担が残るもの。

その場合は採用による増員や、記帳代行・給与計算などのBPO(業務委託)で業務を外部に委託することも選択肢です。

ただし増員も外注もコストがかかり、丸投げでは社内にノウハウが残らないという弱点があります。

だからこそ、まず前の5つの対処法で「減らせる残業」を減らし切り、それでも残る分だけを人手で補うのが、費用対効果の高い順番です。

外注する場合も、標準化・見える化ができていれば委託先との連携がスムーズになります。

  1. 前の5つの対処法をやり切り、それでも残る業務量を数字で把握する
  2. 増員・BPOのどちらが費用対効果が高いか、作業時間×単価で比較する
  3. 外注する場合は、定型で切り出しやすい業務(記帳・給与計算など)から委託する
  4. 委託後も社内に手順を残し、ブラックボックス化しないようにする
  • コツ:増員・外注は「効率化の代わり」ではなく「効率化しても残る分の補強」。先に仕組みを整えてから検討すると、コストを抑えられます。
  • 相性がいいのは、効率化をやり切っても業務量が人手を上回る職場。繁忙期だけスポットで外注したいチームにもおすすめ。

月次決算を早く終わらせる具体的な手順は『月次決算のやること一覧チェックリスト』のページにまとめています。

【根本解決】「個人の効率化」から「チームで共有する」仕組みづくり

個人の工夫で抱え込む経理からチームで見える化する経理への移行を示すビフォーアフター図

個人の工夫には限界があります。
残業を根本から減らすには、経理の仕事を“個人の作業”から“チームで回す業務”へと引き上げる必要があります。

ここまでの対処法は、突き詰めると「一人で抱え込まず、チームで見える状態にする」という一点に行き着きます。

これは単なる効率化ではなく、組織の生産性の問題でもあります。

なぜ個人の工夫だけでは限界が来るのか

個人の効率化は本人のキャパシティが上限になります。
属人化したままでは、担当者が倒れた瞬間に業務が止まります。

一人ひとりが頑張って時短しても、担当者のキャパシティが上限になります。

しかも属人化していると、その人が休んだ・辞めた瞬間に業務が止まるリスクを抱えることに。

経理の残業問題が根深いのは、この「個人の限界」と「属人化のリスク」が同時に存在するからです。

日本において、多くの組織は本来のマネジメントをしないまま、仕事が「まわっている」のではなく惰性で「まわってしまっている」状態にあります。

経理の属人化も、誰かが仕組みとして見直さない限り、同じ構造のまま固定化してしまいます。

チームで経理のタスクを見える化する

誰が・どの作業を・いつまでに行うかをチームで共有すると、負荷の偏りや抜け漏れが見え、改善の第一歩になります。

根本的な解決は、経理の業務を個人のToDoではなく、チーム全員が見える状態にすること。

誰がどの作業を抱えているかが見えれば、負荷の偏りに気づいて助け合えますし、締め作業の抜け漏れも防げます。

個人のエクセルファイルに閉じていた情報をチームで共有できる形にすることが、残業の偏りをなくす最初の一歩になります。

経理の残業は、一人の頑張りではなくチームで作業を見える化する仕組みで減らすのが近道です。

ただ、重厚な管理ツールは経理の現場に定着しづらいのも事実です。

表計算の感覚のまま、チームでタスクを見える化できる形から始めるのが現実的です。

チームの経理業務を“続く形”で見える化するなら『スーツアップ』

私たちが開発・運営するスーツアップは、表計算ソフトのような操作で、チームの「タスクの見える化」をして、タスクの抜け漏れや期限遅れを防ぐツールです。「誰が・どのようなタスクを・いつまでに」の3つに絞って、みんながいつでも見られるチームのタスク管理に絞っているので、ITが得意でない経理チームでも毎日続けられます。

・表計算ソフトのような操作で、誰が何をいつまでにやるかをチーム全員が見られる
・自動の期限通知で、締め作業や提出の抜け漏れ・遅れを防ぐ
・定型タスクのひな型やAIで、繰り返しの入力の手間も減らせる

※無料トライアルあり(最新の料金・機能は公式サイトでご確認ください)

経理の残業削減でつまずきやすいポイントと対策

経理の残業削減でよくある失敗と対策(ツールを入れたのに減らない・繁忙期に戻る)を示す注意図

対処法を実行しても残業が減らないときは、たいてい「原因の特定」か「運用の定着」のどちらかでつまずいています。

残業削減はやり方を間違えると、手間だけ増えて効果が出ません。

よくある2つのつまずきと、その回避策を押さえておきましょう。

「ツールを入れたのに残業が減らない」

原因を特定せずにツールを導入すると、ボトルネックと違う場所を改善してしまい、残業が減らないまま手間が増えてしまう要因になります。

最も多い失敗が、計測を飛ばしていきなりツールを入れるパターンです。

残業の大半を占める作業を特定しないまま導入すると、効果の薄いところを自動化して終わることになりがち。

対策は、必ず対処法1の計測から始めること。

時間のかかっている上位の作業を特定し、そこに合うツールや手順を選べば、同じ投資でも効果が大きく変わります。

導入は1業務ずつ、効果を確かめながら広げるのが安全です。

「繁忙期だけ元のやり方に戻る」

忙しくなると新しい手順が後回しになり、結局いつもの個人作業に戻ってしまう——これは定着の問題です。

標準化や見える化を始めても、繁忙期に「今はそれどころではない」と元のやり方に戻ってしまうと、仕組みは根づきません。

新しい手順は、繁忙期こそ効くのに、繁忙期に真っ先に捨てられてしまうのです。

対策は、手順を個人の意志に頼らず、仕組みで回る形にすること。

期限の自動通知やチームでの共有があれば、忙しくても抜け漏れに気づけます。

属人化の解消(対処法5)とセットで進めると、繁忙期でも新しいやり方が維持されやすくなります。

「結局いつもの人がやった方が早い」で元に戻る

共有や標準化の途中は、慣れた人がやる方が一時的には速く見えます。
ここで引き返すと、属人化がさらに強まります。

マニュアル化やチームでの分担を始めた直後は、教える手間や確認の手間がかかり、「自分でやった方が早い」と感じる時期が必ず来ます。

ここで元に戻すと、業務はいっそうその人に固定され、残業も減りません。

対策は、短期の速さではなく「半年後に自分が休める状態」を基準に判断すること。

最初の数回は遅くても、手順が共有されれば、その後は担当を分け合えて全体の残業が下がります。

一度に全部を渡そうとせず、1業務ずつ引き継ぐと負担を抑えられます。

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よくある質問(FAQ)

経理の残業削減について、現場でよく挙がる疑問をまとめました。

自分の職場の状況に近いものから確認してみてください。

経理の残業を減らすには、まず何から始めればいいですか?

まず1か月だけ、残業の中身を記録して見える化することから始めてください。どの作業に時間がかかっているかを特定すると、平準化や自動化など効果の大きい対処法を外さずに選べます。原因を特定しないままツールを入れると、効果が出にくくなります。

経理の残業が多いのはなぜですか?

月末月初の締め作業への業務集中、年次決算や年末調整との重なり、業務の属人化、紙や手作業の残存、他部署との差し戻しの多さが主な原因です。担当者の頑張り不足ではなく、仕事の性質と仕組みに原因があることがほとんどです。

ツールを導入すれば残業は減りますか?

入力・転記・集計などの定型業務が残業の中心なら、自動化の効果は大きく出ます。ただし、残業の大半を占める作業を特定しないまま導入すると、ボトルネックと違う場所を改善してしまい効果が薄くなります。先に計測してから、時間のかかっている作業に合うツールを選ぶのが失敗しないコツです。

一人経理で残業が減りません。どうすればいいですか?

一人経理は属人化しやすく、作業が本人に集中するため残業が構造的に減りにくい状態です。まずは手順のマニュアル化と、繁忙期の作業の前倒しで負荷をならし、定型業務はツールで自動化します。退職・休職リスクも大きいため、手順を共有し、必要に応じて記帳代行などの外注も検討しましょう。

繁忙期の残業だけでも減らせますか?

減らせます。年間カレンダーで繁忙月と余裕のある月を把握し、資料準備やマスタ整理など前倒しできる作業を余裕のある月に移すと、繁忙期のピークが下がります。月次の締めも、月末に一気にではなく日次・週次でこまめに処理する運用に変えると効果的です。

残業削減の効果はどう測ればいいですか?

対処法に取り組む前と後で、対象業務にかかった時間を記録して比較します。削減できた時間に担当者の時間単価を掛けると、金額ベースの効果が分かり、ツール費用や外注費と比較して投資対効果を判断できます。まず1業務で効果を確かめてから横に広げると、無駄な投資を避けられます。

まとめ:優先順位をつけて、仕組みで減らす

経理の残業は、気合ではなく優先順位で減らします。

まず残業の中身を見える化し、効果と手軽さの高いものから順に手を打つのが、遠回りしない進め方です。

経理の残業を減らす対処法チェックリスト
  • ① 計測:1か月、残業の中身を記録して時間のかかる作業を特定した
  • ② 平準化:繁忙期の作業を前倒しし、月末の集中をならした
  • ③ 標準化:定型業務をマニュアル・テンプレ化して迷いを消した
  • ④ 自動化:入力・転記・集計をツールに任せた
  • ⑤ 脱属人化:個人エクセル依存をやめ、手順と情報をチームで共有した
  • ⑥ 増員・外注:やり切っても足りない分だけ人手で補った

最後に忘れたくないのは、経理の残業削減のゴールは「早く帰ること」だけでなく、空いた時間を財務分析や経営支援といった付加価値の高い仕事に振り向けることだという点です。

個人の工夫で抱え込む段階から、チームで見える化して回す段階へ——仕組みで残業を減らし、経理の仕事そのものの価値を高めていきましょう。

参考文献・出典

チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。

 

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この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

2025年5月に、『1+1が10になる組織のつくりかた チームのタスク管理による生産性向上』を出版。

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