経理の無駄な作業を減らす対処法6選!効果・優先順位つきでわかりやすく解説

経理の無駄な作業を減らすには、「二重入力の廃止 → 紙・押印の廃止 → 定型作業の自動化 → チームでの見える化」の順で取り組みましょう。

請求書の押印待ち、同じ数字の打ち直し、「経費のルール何でしたっけ?」の往復——経理の忙しさの多くは、実は“やらなくてよかった作業”の積み重ねで説明がつきます。

この記事では、経理に潜みやすい無駄な作業を7つに整理し、効果が大きい順に減らす対処法を図解でまとめ、チームのタスク管理ツールを開発・運営する立場で踏み込んで解説します。

特別なシステムがなくても、今日から手をつけられるものばかりです。まずは全体像から確認していきましょう。

目次

【優先度つき早見】経理の無駄な作業を減らす対処サマリ

経理の無駄な作業を効果が大きい順に減らす対処法の早見図

迷ったら、効果が大きい順=「二重入力をなくす → 紙・押印をなくす → 定型作業の自動化 → チームで見える化」の順に着手すると失敗しません。

経理の無駄はひとつずつ潰すより、「効果の大きさ」と「着手のしやすさ」で優先順位をつけたほうが早く成果が出ます。

まずは全体像を早見表で押さえ、自社に当てはまるものから選びましょう。

無駄削減でありがちな失敗は、目についた作業から手当たり次第に手をつけて、労力の割に効果が出ないこと。

限られた時間で成果を出すには、「削減できる時間が大きく、かつ着手が軽いもの」から順に片づけるのが近道になります。

効果が大きい順に見る対処法サマリ

上から順に、削減できる時間が大きい対処法です。
すべてを一度にやる必要はありません

経理の無駄な作業への対処法は、大きく次の6つに整理できます。

それぞれ「効果」と「手軽さ」が違うので、下の表で全体像を掴んでから、後半の各対処法を読むと迷いません。

→ 表は横にスクロールできます

対処法主な無駄効果手軽さ
二重入力・転記をなくす同じ数字の打ち直し・確認★★★★★☆
紙・押印・郵送をなくすファイリング・回覧・投函★★★★★☆
定型作業を自動化する毎月同じ集計・レポート★★☆★★☆
業務を標準化・マニュアル化属人化・引き継ぎの負担★★★★☆☆
確認・問い合わせを減らす同じ質問・差し戻しの往復★★☆★★★
チームで見える化する締め漏れ・進捗の確認★★★★★☆

手軽さだけで選ぶなら「確認・問い合わせを減らす」から、効果を重視するなら「二重入力・転記をなくす」から着手するのがおすすめです。

大切なのは、速くこなすより“そもそもやらない”を増やすことです。

「無駄な作業」を見分ける3つの問い

無駄かどうかは、作業を止めて次の3つを問うと判断できます。

そもそも、どの作業が「無駄」なのかを見分けられないと、削減は進みません。

次の3つの問いに「はい」があれば、その作業は見直しの候補です。

  1. 誰の役にも立っていないのでは?:作っても誰も見ないレポート・使われない資料になっていないか。
  2. 同じことを二度やっていないか?:同じ数字の転記、同じ確認、同じ質問への回答を繰り返していないか。
  3. 人でなくてもできるのでは?:ルール化・自動化できる単純作業を、人が手でやり続けていないか。

「昔からこうだから」で続いている作業ほど、止めても誰も困らないことが多いものです。
まずは棚卸しで、この3つに引っかかる作業を書き出してみてください。

なお、作業を速くする前に「作業自体を減らす」という発想が土台になります。

仕事量そのものを見直す考え方は『そもそも仕事のタスクを減らす考え方』のページもあわせて参考にしてください。

【原因】経理に「無駄な作業」が生まれる4つの背景

経理に無駄な作業が生まれる4つの原因を示した図

無駄は個人の怠慢ではなく、たいてい「仕組み」が原因です。
原因を4つに分けて押さえましょう。

やみくもに「効率化しよう」と気合いを入れても、無駄が生まれる仕組みが残っていれば同じ作業がまた発生します。

経理で無駄が積み上がる原因は、次の4つに集約できます。

① 紙・手作業が前提になっている

紙で依頼を受け取り、紙で業務を回し、紙で情報を保管する——この前提がある限り、ファイリング・押印・郵送の作業は消えません。

請求書や領収書を紙でやり取りしていると、受け取り・押印・回覧・保管・郵送と、書類1枚ごとに複数の作業が発生します。

近年は国税庁の整備で、電子で受け取った書類は電子のまま保存することが求められるようになり、紙を前提にした業務は制度の面からも見直しの時期に入っています。

紙が前提だと、テレワークや複数拠点での分担も難しくなります。

「出社しないと押印できない」という状態は、それ自体が無駄を生む構造です。

② 二重入力・転記が多い

同じ数字を、別のシステムやシートに何度も打ち直している状態です。
ミスと確認作業の温床になります。

銀行明細を見ながら会計ソフトへ、販売管理の売上を経理のエクセルへ、経費申請を会計へ——経理は「同じ数字を場所を変えて入力する」作業が多い業務です。

入力のたびにミスの可能性が生まれ、そのぶん「合っているかの確認」も増えるため、二重入力は作業時間を二重・三重に膨らませます。

入力:同じ数字を人が何度も打ち直す。

確認:打ち直すたびに「元と合っているか」を照合する。

修正:ズレが見つかると、どちらが正しいかを追跡して直す。

たとえば売上を「販売管理システム→経理用エクセル→会計ソフト」と三度入力していれば、入力3回・照合2回で計5回の作業が1件ごとに発生します。

転記の回数が増えるほど、作業時間だけでなく「どこかで打ち間違えているかもしれない」という不安と再チェックのコストも積み上がります。

二重入力は、無駄の量が見えにくいぶん、放置されやすい原因でもあります。

③ 業務が属人化している

「その処理はあの人しか分からない」状態は、確認の往復・引き継ぎの負担・止まるリスクの温床になりがち。

経理は手順が決まっている業務が多い一方で、実際の進め方が担当者の頭の中にしかない、というケースは多いです。

属人化していると、担当者が不在の日に業務が止まり、退職時の引き継ぎには膨大な時間がかかります。

とくに担当が1人の「一人経理」では、退職・休職がそのまま業務停止のリスクになります。

一人経理の退職時のリスク対処については、『一人経理が退職する前にやるべき対処法5ステップ』を参考にしてください。

④ 確認・問い合わせの往復が多い

ルールが共有されていないと、同じ質問・同じ差し戻しが何度も往復し、気付かぬうちに時間を奪います。

経費精算のルールや提出締切が現場に浸透していないと、「この経費は通りますか?」「様式が違うので出し直してください」というやり取りが繰り返し発生します。

1件あたりは数分でも、月に何十件も積もれば大きな時間

往復は自分の作業ではないため軽視されがちですが、経理の隠れた無駄の代表格です。

さらに厄介なのは、往復のたびに担当者の集中が途切れること。

締め作業の最中に問い合わせ対応が割り込むと、作業の再開に時間がかかり、ミスも起きやすくなります。

問い合わせは「発生してから対応する」のではなく「発生しない仕組み」を作るという発想の転換が、この無駄を断つ鍵になります。

【まず棚卸し】経理の無駄な作業あるある7選

経理の無駄な作業あるある7選を一覧にした図

削減の第一歩は棚卸しです。
よくある7つの無駄の中から、自社に当てはまるものにチェックしてみてください。

原因が分かったら、次は具体的な作業レベルで「あるある」を洗い出します。

下の7つは多くの経理現場で見られる無駄です。

自社で発生しているものを見つけたら、後半の対処法とひもづけて考えましょう。

定型処理・経費精算まわりの無駄

毎日・毎月ルーティンで発生する、単純だが量の多い無駄です。

→ 表は横にスクロールできます

よくある無駄な作業なぜ無駄になりやすいか削減の方向
紙の領収書のファイリング検索性が低く、保管・探す手間が続く電子化・電子保存
経費精算の差し戻しルール不徹底で同じ指摘を繰り返すルール明文化・フォーム化
同じ数字の二重入力入力とその確認が二重に発生する連携・自動取込
手作業の月次集計毎月同じ加工を人が手で行う関数・自動化

とくに紙の領収書のファイリングと経費精算の差し戻しは、「昔からこうだから」で続いていることが多い作業です。

インボイス制度の開始で経費・請求まわりの確認事項も増えたため(国税庁:インボイス制度(適格請求書等保存方式))、この機会にルールと様式を整理すると効果が大きくなります。

月次・請求・引き継ぎまわりの無駄

締めのたびにバタつく・人に依存する、といった構造的な無駄です。

→ 表は横にスクロールできます

よくある無駄な作業なぜ無駄になりやすいか削減の方向
押印・郵送の回覧承認のたびに物理的な移動が必要電子承認・システム送付
問い合わせ対応の往復ルール・締切が共有されていないFAQ・締切の事前通知
属人化した引き継ぎ手順が担当者の頭の中にしかない標準化・マニュアル化

これらは「作業を速くする」だけでは解決しません。

承認の流れ・情報共有・手順書という仕組みを整えて初めて減っていく無駄です。

次章から、効果の大きい順に具体的な対処法を見ていきます。

【効果・手軽さ順】経理の無駄な作業を減らす6つの対処法

経理の無駄削減の対処法を効果と手軽さの2軸で整理したマトリクス図

効果が大きく手軽なものから着手するのが鉄則。
ここでは6つの対処法を、効果・手軽さの目安つきで具体的に解説します。

ここからは実際の打ち手です。すべてを同時に進める必要はありません。

自社で発生している無駄に対応するものを1つ選び、部分的に試してから全社へ広げてください。

なお、専用ツールを導入する前に補助金を活用できる場合もあるため、自社に当てはまるものがないか確認しておきましょう(IT導入補助金(独立行政法人 中小企業基盤整備機構))。

①二重入力・転記をなくす(効果 ★★★ / 手軽さ ★★☆)

同じ数字を何度も打ち直す「二重入力・転記」は、経理の無駄の代表格です。
データ連携と自動取込でまとめて消せます。

銀行明細から会計ソフトへ、ECやPOSの売上から会計へ、経費精算から会計へ——経理では同じ数字を何度も転記する場面が多く、そのたびに入力ミスと確認作業が発生します。

手で打ち直している箇所を洗い出し、API連携やデータ取込に置き換えるだけで、入力そのものと「合っているか確かめる作業」の両方が同時に減ります。

まずは件数の多い取引から連携するのが定石です。

  1. 二重入力が起きている箇所を洗い出す(銀行明細→会計、EC/POS→会計、経費→会計 など)
  2. 銀行口座・クレジットカードの明細を会計ソフトへ自動連携(自動仕訳)する
  3. 取込用のCSV・データ形式を1つに統一し、コピペ転記をやめる
  4. 手入力は「連携できない例外」だけに絞り、件数を最小化する
  • コツ:いきなり全部を連携しようとせず、件数の多い売上・入出金から着手すると効果を実感しやすいです。
  • 相性がいいのは、取引件数が多い会社、複数のシステム(EC・POS・経費)を併用している会社。

②紙・押印・郵送をなくす(効果 ★★★ / 手軽さ ★★☆)

紙の請求書・領収書・押印・郵送は、保管も検索も手間がかかります。
国税庁からの後押しをきっかけに電子化するのが近道です。

電子帳簿保存法では、電子で受け取った請求書や領収書は電子のまま保存することが求められ、インボイス制度の開始で請求書まわりの事務も変わりました。

制度対応は「やらされる負担」に見えて、実は紙のファイリング・押印回覧・郵送という無駄を一気に手放すきっかけになります。

受領・発行・保存・承認の4つを順に電子へ置き換えていきます。

  1. 受け取る・発行する請求書を電子(PDF・電子インボイス)に切り替える
  2. 電子帳簿保存法の要件(日付・金額・取引先で検索できる状態)で保存する
  3. 紙への押印をやめ、電子承認(ワークフロー)に置き換える
  4. 郵送をメール送付・システム送付に変え、封入・投函の作業をなくす
  • コツ:「電子で受け取ったものは電子で保存する」という義務化された点から着手すると、迷わず範囲を決められます。
  • 相性がいいのは、紙の請求書・領収書の保管、押印の回覧、郵送作業がまだ残っている会社。

③定型の集計・レポートを自動化する(効果 ★★☆ / 手軽さ ★★☆)

毎月同じ手順で作る集計・転記・レポートは、自動化の宝庫です。
まず関数・ピボット、次にマクロやRPAへ広げます。

月次で「同じセルに、同じ順番で、同じ加工をする」作業は、自動化に最も向いています。

いきなりRPAを入れる前に、エクセルのSUMIFやピボットテーブル、Power Queryでの取込自動化で解決できるものが少なくありません。

自動化のポイントは、手順が固まった作業だけを対象にすること。

頻繁に変わる作業を無理に自動化すると、かえって保守が属人化してしまいます。

  1. 毎月繰り返している集計・レポート作成の手順をリスト化する
  2. SUMIF・ピボットテーブル・Power Queryで集計と取込を自動化する
  3. クリック手順が固定の作業はマクロやRPAで記録・再生する
  4. 自動化後も、結果を検算する簡単なチェックだけは欠かさず残す
  • コツ:自動化する前に、その作業を「減らす・やめる」ことができないかを先に検討しましょう(不要な作業を高速化しても無駄は残るため)。
  • 相性がいいのは、毎月繰り返す集計・レポート作成に時間を取られている会社。

④業務を標準化・マニュアル化する(効果 ★★★ / 手軽さ ★☆☆)

「その人しか分からない」状態は、最大の無駄でありリスク。
手順書とチェックリストで、担当が替わっても同じ品質でできる状態にします。

経理は月次・年次で手順が決まっている業務が多いにもかかわらず、実際の進め方が担当者の頭の中にしかない、というケースが目立ちます。

属人化していると、担当者の不在や退職のたびに業務が止まり、確認の往復が増える原因に。

完璧なマニュアルを目指すより、まず「締め作業を1枚のチェックリストにする」ところから始めると、抜け漏れの防止と引き継ぎの土台が同時に手に入ります。

  1. 月次の締め作業をすべて洗い出し、順番に並べてフロー化する
  2. 各作業に入力元・締切・担当を書いた手順書を1つずつ用意する
  3. 毎月使うチェックリストで、抜け漏れがないかを締めのたびに確認する
  4. 四半期ごとに手順を見直し、不要になった作業を削る
  • コツ:最初から分厚いマニュアルを作ろうとせず、まず1枚のチェックリストから始めると挫折しません。
  • 相性がいいのは、経理業務が特定の担当者1人に偏っている会社、引き継ぎに不安がある会社。

⑤確認・問い合わせの往復を減らす(効果 ★★☆ / 手軽さ ★★★)

「経費のルール何でしたっけ?」の往復は、地味に時間を奪います。
ルールの明文化と申請フォームで大きく減らせます。

経理の時間は、自分の作業だけでなく他部署とのやり取りにも奪われがち。

経費や請求のルールが共有されていないと、同じ質問と差し戻しが何度も発生します。

よくある質問に先回りして答えを用意し、申請を自由記述からフォームやテンプレートに変えるだけで、往復のほとんどは未然に防げます。

  1. よくある問い合わせをFAQとしてまとめ、全社が見られる場所に置く
  2. 経費・請求・締切のルールを1ページに明文化して共有する
  3. 申請は自由記述をやめ、必要項目が埋まるフォーム・テンプレートにする
  4. 提出締切と提出先を全社カレンダーやチャットで事前に通知する
  • コツ:「聞かれる前に答えを置く」のが基本。FAQと締切の事前通知だけでも問い合わせは目に見えて減ります。
  • 相性がいいのは、他部署からの問い合わせ対応や、書類の差し戻しが多い会社。

⑥チームで経理タスクを見える化する(効果 ★★★ / 手軽さ ★★☆)

個人のメモやエクセルでの進捗管理には限界があります。
月次タスクをチームで見える化すると、締め遅れ・抜け漏れが構造的に減ります。

ここまでの対処法で個々の作業を軽くしても、「誰が・何を・どこまで終えたか」が見えていなければ、締めのたびに確認とバタつきが再発します。

経理の月次タスクを一覧にして担当・期限・状態をチーム全員が見られる状態にすると、遅れているタスクが早い段階で分かり、フォローに回れます。

個人のToDoをチームで共有できる形に引き上げることが、根本的な無駄の削減につながります。

  1. 月次の経理タスクを一覧化する(作業名・担当・期限・状態)
  2. その一覧を、チーム全員がいつでも見られる場所に置く
  3. 期限が近いタスク・遅れているタスクを自動で通知する
  4. 毎週、終わったタスクと滞留しているタスクを短時間でふりかえる
  • コツ:細かく作り込むより「誰が・何を・いつまでに」の3点を見える化するだけでも、締めの安定度は大きく変わります。
  • 相性がいいのは、複数人で経理を回している会社、月次の締めのたびにバタつく会社。

6つのうち「業務の標準化」と「チームで見える化」は手間がかかる一方で効果が長続きします。

標準化を進める際の具体的な手順は『エクセルでの業務標準化の進め方』のページも参考にしてください。

単純作業の自動化には情報処理推進機構が公開する資料なども役立ちますが、自動化の前に“やめる・減らす”を済ませておくと、仕組みがシンプルに保てます。

進め方に迷ったら、まずは「効果★★★かつ手軽さ★★★以上」の対処法を1つだけ選び、1か月試してみるのがおすすめ。

小さく成功体験を作ると、次の対処法にも取り組みやすくなり、無駄削減が一度きりで終わりません。

【根本解決】「個人の作業」から「チームの見える化」へ

個々の作業を軽くしても、進捗が個人に閉じていると締めのたびに確認が発生します。
根本解決はチームでの見える化です。’

ここまでの対処法は、1つひとつの作業を軽くするものでした。

しかし、経理の無駄がもっとも大きく残るのは「誰が・何を・どこまで終えたか」が見えていないとき。

最後に、無駄が再発しない仕組みづくりを考えます。

なぜ属人化・締め遅れが起きるのか

進捗が個人のエクセルやメモだけで管理されていると、遅れは締めの直前まで気づくことができません。

月次の締めがいつもギリギリになる会社では、たいてい各担当の進捗が「本人にしか見えない」状態になっています。

誰かの作業が遅れていても、締めの直前まで気づけないため、最後に慌ててフォローに回ることになります。

これは個人の能力の問題ではなく、進捗が見えない仕組みが生む無駄です。

そこで有効なのが業務の見える化

何が・どこまで進んでいるかを共有できれば、遅れを早い段階で発見してフォローに回れます(考え方は『業務の見える化とは』のページが参考になります)。

個人のエクセル運用に限界を感じている場合は、『脱エクセルの進め方と判断の目安』のページの観点もあわせて検討するとよいでしょう。

個人のタスク管理からチームのタスク管理へ

無駄の削減は、最終的に「チームで回る仕組み」を定着させるのが重要。

総務省によると、日本は生産年齢人口が減り続けており、少ない人数で成果を出す必要性は年々高まっています。

日本の労働生産性は国際的にも高いとは言えず、とくに中小企業では改善の余地が大きいと指摘されています。

チームの生産性向上には、「チームのタスク管理」と「タスクの見える化」が欠かせません。

とはいえ、チームでの見える化を重厚なシステムで始める必要はありません。

経理の担当者が今使っているエクセルの感覚のまま、月次タスクの担当・期限・状態を共有できれば十分です。

チームのタスク管理を“続く形”にするなら『スーツアップ』

私たちが開発・運営するスーツアップは、エクセルのような操作感で、チームの「タスクの見える化」をして、タスクの抜け漏れや期限遅れを防ぐツールです。「誰が・どのようなタスクを・いつまでに」の3点に絞って、チームの月次タスクを見える化できます。

・表計算ソフトのような操作感で、経理チーム全員が同じ最新を見られる
・自動の期限通知で、締め作業の抜け漏れ・期限遅れを防ぐ
・定型タスクのひな型やAIのサポートで、毎月の登録の手間も最小限に

※ スーツアップはガントチャート作図ツールではなく、チームのタスクを“続けて見える化”することに特化したツールです。 無料トライアルあり(最新の料金・機能は公式サイトでご確認ください)

【対策】無駄削減でつまずきやすいポイントと対処法

経理の無駄削減でつまずきやすい3つの落とし穴を示した図

無駄削減は「ツールを入れて終わり」ではありません
よくある3つの落とし穴を先回りで避けましょう。

効率化の取り組みが続かない・かえって混乱した、という失敗にはパターンがあります。

着手する前に、次のつまずきを知っておくと空回りを防げます。

「ツールを入れれば解決」ではない

道具の導入は単なる手段です。
無駄な作業を残したまま自動化すると、無駄が高速に再生産されるだけになります。

新しいツールやRPAを入れれば楽になる、と考えがちですが、不要な作業を自動化しても無駄は消えません

むしろ「自動で無駄を作り続ける」状態になり、後から止めにくくなります。

まず作業を「やめる・減らす・標準化する」を済ませ、そのうえで残った定型作業を自動化する、という順番が鉄則。

補助金や制度も活用できますが(デジタル庁経済産業省が中小企業のデジタル化を後押ししています)、目的は「制度対応」ではなく「無駄を減らすこと」だと見失わないようにしましょう。

現場が使わない・ルールが定着しない

仕組みは「使われて」初めて意味を持ちます。
現場が続けられる形にすることが最優先です。

経理だけで完結しない取り組み(経費のフォーム化、締切の共有など)は、他部署が使ってくれないと機能しません。

最初から完璧を目指さず、部分的に取り入れて、現場の声で微調整するのが定着のコツです。

定着しない原因の多くは、ルールを「決めただけ」で運用が伴っていないことにあります。

フォームを作っても入り口が周知されていない、締切を決めても直前に通知が飛ばない、といった小さな抜けが積み重なると、現場は結局これまでのやり方に戻ってしまいます。

迷わず使うためのルールと、思い出させるための通知をセットで用意することが、無駄削減を一度きりで終わらせないポイントです。

→ 表は横にスクロールできます

つまずき原因対策
導入したのに使われない現場の運用に合っていない1チーム・1業務から試験導入し、声を反映して広げる
ルールが形骸化する決めただけで通知・更新がない締切の事前通知と定期的な見直しをセットにする
抜け漏れが減らない担当・期限・状態が共有されていない月次タスクをチームで見える化する

とくに締めの抜け漏れが減らない場合は、個々の注意ではなく共有の仕組みに原因があることがほとんど。

抜け漏れが多いときの対策』のページの観点も対策の参考になります。

よくある質問(FAQ)

経理の無駄削減について、担当者・管理者からよく寄せられる質問をまとめました。

経理の無駄な作業は、どれから減らせばいいですか?

効果が大きく手軽なものから着手します。具体的には「二重入力・転記をなくす」「確認・問い合わせを減らす」あたりが着手しやすく効果も出やすい対処法です。まずは棚卸しで自社の無駄を書き出し、効果と手軽さで優先順位をつけてから1つずつ進めてください。

特別なシステムがなくても無駄は減らせますか?

減らせます。ルールの明文化、申請フォームの用意、チェックリストによる標準化、エクセルの関数・ピボットでの集計自動化などは、追加の費用をかけずに始められます。そのうえで、二重入力や紙の作業が多い場合に連携・電子化のツールを検討するのが効率的です。

紙の請求書や領収書は電子化しても大丈夫ですか?

電子帳簿保存法の要件(日付・金額・取引先で検索できる状態での保存など)を満たせば電子保存できます。むしろ電子で受け取った請求書などは電子のまま保存することが求められています。最新の要件は国税庁の案内で確認しておくと安心です。

二重入力をなくすには何から始めればいいですか?

まず「同じ数字を何度も打ち直している箇所」を洗い出します。件数の多い銀行明細やカード明細の会計ソフト連携(自動仕訳)から始めると、入力と確認の両方が減って効果を実感しやすいです。

経理業務の属人化はどう解消すればいいですか?

完璧なマニュアルを目指すより、まず月次の締め作業を1枚のチェックリストにするところから始めます。各作業に入力元・締切・担当を書いた手順書を少しずつ用意し、チームで進捗を共有できる状態にすると、引き継ぎの負担と抜け漏れが同時に減ります。

効率化しても締め作業のバタつきが減りません。

個々の作業が速くなっても、進捗が個人に閉じていると締めの直前まで遅れが見えず、バタつきが再発します。月次タスクの担当・期限・状態をチーム全員が見られる状態にして、遅れを早期に発見できる仕組みにすることが根本的な対策です。

まとめ:まず1つ、効果の大きい無駄から手放す

経理の無駄な作業は、紙の書類・二重入力・属人化・確認の往復という4つの原因から生まれます。

対処のコツは、作業を速くこなすことではなく「そもそもやらない」を増やすことです。

効果が大きく手軽なものから、1つずつ手放していきましょう。

経理の無駄削減チェックリスト
  • 「役に立たない・二度手間・人でなくてもできる」作業を棚卸しした
  • 二重入力・転記を連携/自動取込で減らした
  • 紙・押印・郵送を電子化・電子承認に切り替えた
  • 毎月の定型集計を関数・自動化に置き換えた
  • 締め作業を手順書・チェックリストで標準化した
  • 経費・締切のルールを明文化し、問い合わせの往復を減らした
  • 月次タスクの担当・期限・状態をチームで見える化した

覚えておきたいのは、無駄削減のゴールは「作業を速くすること」ではなく「少ない手間で、締めが安定して回ること」だという点です。

個々の作業を軽くしたら、最後はチームで見える化する仕組みに着地させて、無駄が再発しない経理を目指しましょう。

参考文献・出典

チームのタスク管理 / プロジェクト管理でこのようなお悩みはありませんか?

そうなりますよね。私も以前はそうでした。タスク管理ツールを導入しても面倒で使ってくれないし、結局意味なくなる。

じゃあどうしたらいいのか?そこで生まれたのがスーツアップです。

これ、エクセル管理みたいでしょ?そうなんです。手慣れた操作でチームのタスク管理ができるんです!

見た目がエクセルだからといって侮るなかれ。エクセルみたいに入力するだけで、こんなことも

こんなことも

こんなことまでできちゃうんです。

エクセル感覚でみんなでタスク管理。
まずは以下よりお試しいただき、どれだけ簡単か体験してみてください。

 

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この記事を書いた人

小松裕介のアバター 小松裕介 代表取締役社長CEO

株式会社スーツ 代表取締役社長CEO 小松 裕介

2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。
2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。
2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。

2025年5月に、『1+1が10になる組織のつくりかた チームのタスク管理による生産性向上』を出版。

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